フィレンツェで魚介料理

　フィレンツェといえばビステッカ（ステーキ）が有名だ。あとは豆や野菜を使った料理、またはウサギやトリフといったどちらかというと山の幸が中心ではないかと思う。
　しかし、海のないフィレンツェにあって魚介スパゲティがおいしいレストランがある。フィレンツェ在住の日本の方に連れてってもらった。「Da Lino」というレストランがそれ。市内のど真ん中にある。観光客も多いのだがお昼時になると地元のビジネスマンも食べに来る。
　ここのシェフのリーノさん、フィレンツェでは有名なシェフだそうで、彼の弟子がフィレンツェ市内でたくさんお店を出しているそうだ。
　市内のど真ん中ということもあって日本人観光客も多く、日本語のメニューも用意している。また、日本人のかわいい元気な女性が働いていて注文を取りに来てくれるのでいろいろ相談できてありがたい。日本人観光客は外国に行くと概して日本人の居るところを敬遠しがちだが、日本語の通じるところでまずは正しい情報なり注文の仕方をお勉強するのも大切なことだと思う。
　さて、我々はちょうど今が旬ということでズッキーニの天ぷら（正式にはフリット）を注文。これがバカウマで、天つゆが欲しかった。
　そして次に彼女が勧めたのはなんと魚介類のスパゲティだ。ホントにおいしいから一度食べてみてください、ということで全員注文。見た目はどこにでもある魚介スパゲティだったがこれまたバカバカウマだったのだ。麺の茹で具合、味付け、言うことなしで一気に平らげてしまった。フィレンツェの魚介類も侮れないぞ。あまりのうまさに翌日のお昼も行ってしまった。
　もう１軒お勧めのお店を紹介しよう。「アッカディ」（ACCADI）。フィレンツェで有名なレストラン「チブレオ」方向にある。ここは最近のガイドブックによく紹介されているので行った方もいるだろう。日本人のシェフが経営してるお店だ。日本人経営だからといって敬遠してはダメですよ。　
　我々は去年はじめて行ったのだが、１００％日本語が通じるのと日本人向けに料理の量を調整してくれるこまかな気遣いがうれしくてすぐに好きになった。ここのお勧めもフィレンツェでは珍しくイカ墨のスパゲティだ。これがうまいの何の。他の料理ももちろんおいしい。この日も日本人グループが２組食べに来ていた。
　またシェフ以下従業員（日本人）は熱烈なフィオレンティーナ・ファンだ。我々が行ったときはちょうどスポーツニュースがＴＶで放映されていて一緒になって盛り上がったのであった。一時フィレンツェにいることを忘れてしまっていた。
　フィレンツェの情報も仕入れられるので是非行くことをお勧めする。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（2005年10月26日）