「辻井伸行 ショパン&リスト」

2014-03-21 20:15:46 | ライヴ
まるで、私のスケジュールを知っているかのように舞い込んできたこのコンサート情報。たまたま仕事休みで安い立ち見券がまだ残っているということで即買いしました!

ということで、長年観たい(?)聴きたい(?)と思っていた辻井君のピアノコンサートに行ってきました。

彼を一躍有名にさせたヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール(プログラム参照にて)で優勝した時に、テレビで観たショパンの♪革命♪で鳥肌が立って以来ずっと辻井君の生のピアノ演奏が聴きたい!と思って数年、偶然とタイミングが重なって念願のコンサートを聴くことができました。

超、素晴らしかったです!!!

ぶっちゃけ書くと、佐村河内氏の出現で、目が見える見えないは、私にとっては、目が見えないことはハンディキャップであってももはや特別な付加価値ではないと判断してます。もし佐村河内氏が現れなかったら、あの例の一件がなかったら、今も盲目のピアニストというだけで付加価値に十分値しましたが、もう何が真実で何が嘘か分からない今現在、付加価値に頼らず自分の感性で価値判断しないといけないと思っています。

という私の意味不明な感性で判断しても、辻井君は本当に素晴らしいピアニストだと思った。

もうね、♪ラ・カンパネラ♪と♪愛の死♪はマジやばかった!とくに♪愛の死♪は涙が出そうでした。いわゆる、ワーグナーの原曲をリストがピアノ曲にアレンジしたと解釈していいんですよね…?が素晴らしかった!ワーグナーの♪トリスタンとイゾルデ♪はマジ好きだから本当にヤバかった。

私は、音楽家でもないし、もちろんピアニストでもないから、譜面なんて一切読めない。クラシック音楽は確かに好きだけど、私が好きなのは映像が浮かぶ音楽として。蜷川さんのお芝居で使われるように演劇に絶妙にマッチした音楽は特に好き。なんせ分かり易い旋律が好き。だから交響曲よりイメージが浮かび易い交響詩の方が断然大好きなクラシック超ド素人です。

そんな私でも、テレビで観て鳥肌が立った辻井君の♪革命♪は今でも忘れられないくらい素晴らしかった。今日のアンコールで、実はなんとその♪革命♪を披露してくれたんですが、ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、私が求めていた♪革命♪とは微妙に異なっていたのがちょっぴり残念だった。なんか焦りを感じる♪革命♪だった。

ちなみに、わたくし、クラシック・ド・シロウトですが、ショパンの♪革命♪だけはこだわりがあります。キョンキョン主演のテレビドラマ「少女に何が起こったか?」でこの曲に出会って以来、この曲がクラシック音楽の中で1番今でも好きな曲です。1番好きだからこだわりがあるんですよ。私好みの強弱の付け方や間の取り方があって、どこがどうとは説明出来ないんですが、コンクールの時の辻井君の演奏がマジベストだった。でも今回は違ってたのが本当残念だったけど、生演奏が聴けただけでもう満足。

今回は、ピアニストの天才、ショパンとリストの曲を披露して下さいましたが、本当にド素人発言をお許し願いたいのですが、私はリストの方が断然天才だと思った。ぶっちゃけ、リストの曲自体ほとんど知らなかったんですが、今回の辻井君のセットリストで初めて♪愛の夢♪♪ラ・カンパネラ♪がリストの曲だと知った。それくらいド素人なんですよ。

でも、ショパンと比べると、リストの方が技術的には上だと思った。本当にド素人なので実際は分かってなく感じたままを書かせてもらいますが、リストの作曲や編曲を聴くと、宙組の「翼ある人びと」のリスト像とイメージ通り、よほどナルシストか、女たらし、はたまたモテモテの男だったんだろうな…と想像しました。ってくらい、左右の手が奏でる音楽がエロい!なんかね、右手で本のページをめくりながら、大袈裟なイメージですが、左手で貴婦人のネックレスを盗むような華麗な手さばきに素人ながらに魅了されました。やらしい手と言いたいとこですが、リストの左右の手は本当神の手だと思いました。ちなみにショパンを同じように例えるなら、同じ右手で本のページをめくりながら、左手でその盗まれたネックレスをそっと持ち主のバッグに忍ばせるって感じ。

ショパンからは繊細さや優しさを感じるけど、リストからは高慢さを助長させる高度なテクニックがあるとお見受けしました。あくまで私が直感で感じたことを書いているので、事実に反していたらごめんなさいm(__)m

この同じ天才でも性格の異なる二人の曲を、時に繊細に時にダイナミックに演奏して魅せた辻井君は、ミスタッチすら分からない私が言うのも憚れますが、本当に素晴らしいピアニストだと思う。盲目の天才ピアニストだとは私は評価しませんが、天才であることは間違いないと思います。譜面が読めることも素晴らしい才能だと思うけど、譜面がなくても、耳だけであれだけ演奏出来たらマジ天才!

今日は本当、安いチケットで素晴らしい演奏が聴けて、チケットの神様に感謝です!

今日のまとめ:そうそう、一部と二部の間で調律師さんがピアノを調律していたんですが、めちゃ興味深く見てしまいました。ぶっちゃけ何が違うのかさっぱり分からないくらい微妙な調律をしてました。私みたいにショパンの♪革命♪にこだわりがあるんだから、演奏家はもっと細かいこだわりがあるんだろうね。ド素人には分からない超微妙な音の違い。

アンコールで映画「神様のカルテ」のオリジナル曲も披露して下さいました。そこでやっと挨拶があったんですが、ピアニストの時の顔とは違う普通のお兄ちゃんって感じがまた良かったです。さてさて、この映画観るべきか…?

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