日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

LCI文化セミナー「イタロ・カルヴィーノ(Italo Carvino)」セミナーに行ってきました(2016.6.12)@吉祥寺LCI

2016年06月29日 | イタリアの本・絵本・雑誌
LCI文化セミナー「イタロ・カルヴィーノ(Italo Carvino)」セミナーに行ってきました(2016.6.12)@吉祥寺LCI



友人と一緒に吉祥寺LCI主催文化セミナー「イタロ・カルヴィーノ(Italo Carvino)」に参加してきました

まず最初に 前半ではイタロ・カルヴィーノ(1923年キューバ生まれ、1985シエナ没)の生きた時代背景をざっとおさらいしてから彼の生い立ちを見ました 
彼は農学・植物学者の両親のもとに生まれ 最初は農学部でしたが 第二次大戦中は弟とレジスタンスとして活動し 終戦後はトリノに戻り文学部を卒業し エイナウディ(Einaudi)社編集部で働き 雑誌に記事を書いたり 1947年で処女作「くもの巣の小径(il sentiero dei nidi di ragno)」を発表 これにはC.パヴェ―ゼ E.ヴィットリーニとの出会いがあったそうです

結婚して娘が生まれ のちに3部作「我々の祖先(i nostri antenati)」となるおとぎ話「まっぷたつの子爵(il visconte dimezzato)」「木のぼり男爵(il barone rampante)」「不在の騎士(il cavaliere inesistente)」について そのあらすじや背景等を説明していただきました

「まっぷたつの子爵」はトルコ戦争で善悪に分かれてしまった半体の子爵が同じ女性に恋をし やがて縫い合わせてもらいめでたし というストーリーですが これは善悪のバランスが大事だということ(イタリアの政治状況への批判もある)

「木のぼり男爵」は anticonformisco(社会不適合、反順応主義)がテーマで 受け入れ難い社会状況から距離を置いて生きる男爵を描きましたが この時期イタロ・カルヴィーノ自信はロシア軍によるハンガリー鎮圧で多くの命が奪われたことから共産党から去ったという背景がありました

「不在の騎士」は 白い鎧をつけるが中身はからっぽという騎士の物語ですが 近代人の隠喩を含んでいて 見た様子や記録が実態よりも重要と考えられる現代の風潮も暗示しているようです


私はこのセミナーに先立ち 近所の図書館で イタロ・カルヴィーノの「まっぷたつの子爵」「木のぼり男爵」等を読んで準備しました

まっぷたつの子爵」は 戦争でまっぷたつになってしまった子爵が 善と悪と半身に分かれたまま繰り広げるそれはそれは奇想天外な展開でドキドキするも この物語の背景を知って読むと ただ面白いだけでなく いっそう深みが増しました


木のぼり男爵」は 男爵家の跡継ぎとして生まれた長男がある時から木の上で暮らすようになってしまってからの顛末を描いた物語です
短編を中心に読んでいたのですが これは面白くて後半は惹きこまれました  木の上で暮らす男爵がさまざまな仕事や読書等を木の上で成し遂げてしまい 初恋のブランコの少女ヴィオラと恋に落ちて 二人で木の上に棲む描写 そして最期の描写...あっけないというか 男爵一家の盛衰の変遷は一瞬のことのようにも思えてしまいました... 人生は一瞬のようなものかもしれません...

様々な言語が出てくるのも面白かった!←実はセミナーで この話の結末を当てるアクティビティをやったのですが 読んでから時間がたってしまいハズレ(;'∀')あぁ情けない...

     *    *    *

休憩ではレモンのジェラートをいただきました おいしかった!!

後半は 『レ・コスミコミケ(le cosmicomiche)』そして宮沢賢治との共通点について見ていきました

レ・コスミコミケ』は cosmicoと comicoの造語で イタリアでは学校で皆がこれを読んでいるそうです
内容は宇宙に関するコミックで 人類が誕生する前の宇宙が舞台とスケールが大きく 月 太陽 星 銀河 発展・変化 時間と空間に関する話が収録され 出版された1965年は人類の月面着陸の少し前でした

彼の作品の登場人物には変わった名前が使われているのですが この作品の登場人物は発音も難しい記号のような名前です 月との距離や まだ光も物体もない時にガスが固型化し やがて初めての「夜」が訪れるさまを描いた物語です

そして宮沢賢治(1896 1933、花巻出身)を取り上げ 1985年作の長編アニメ「銀河鉄道の夜(una notte sul treno della via lattea)」(杉井ギザブロー)の冒頭部分等を見ながら イタロ・カルヴィーノとの共通点を探っていきました 
これはちょっと難しくて 物語の始まりに科学的理論が見られることが共通点とのこと このアニメがまた観たくなった(^^♪
 
 予告編は こちら


主人公がジョヴァンニカンパネッラとイタリア人名ですが トンマーゾ・カンパネッラ(イタリア人哲学者)の影響があったそうで アニメの映像もイタリアを思わせる風景が出てきます 

このあとは吉祥寺を公園通りまでそぞろ歩き(日曜午後は人出がたくさん!) 楽しくお茶してから帰りました(*^^*)


セミナーは こちら
素晴らしいセミナーを開催してくださいましたLCI様に心よりお礼申し上げます
さて来年のテーマは何でしょうか?ドキドキですネ(*^^*)

* 2016年8月28日(日)17:00~ LCIで"Aperitivo musicale(イタリア音楽とアペリティーボ)"を開催します

詳しくは こちら



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