旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

丸窓電車で塩田平を往く 上田電鉄別所線を完乗!

2017-05-03 | 呑み鉄放浪記 番外編

 2両編成の電車は、ゆるりと高架を下ると、春の千曲川に架かる赤い鉄橋をガタゴトと渡って往く。上田盆地のうち千曲川左岸の河岸段丘は塩田平、"信州の鎌倉" とよばれる。国宝の安楽寺三重塔をはじめ古い神社仏閣が点在していて散策が愉しい。

 上田電鉄別所線の起点は上田駅、北陸新幹線、しなの鉄道と3線が乗り入れる。駅前広場では真田幸村騎馬像が迎えてくれる。六文銭の幟も誇らしげだ。今回の「呑み鉄」番外編は塩田平を丸窓電車に揺られて別所の湯をめざす。 

 

別所線は前身の上田温泉電軌が走らせた車両の戸袋窓が楕円形だったことから「丸窓電車」と愛称された。東急電鉄からやってきた車両は、そのイメージに改装され「まるまどりーむ号」として塩田平を走っている。丸窓に流れる風景を眺めつつ、沿線の若林酒造が醸す特別純米原酒 "つきよしの" をちびりちびり、ワンカップにも 「まるまどりーむ号」だ。 

アイドルグループのPVのロケ地となった八木沢駅を過ぎると、2両編成はやや急な勾配を登って小さな終着駅・別所温泉に到着する。信州最古の温泉地・別所温泉、北向観音や安楽寺の玄関口は大正時代の面影を残すレトロな駅舎、嘗て寅さんや裸の大将も訪れている。駅長さん(女性です)も駅舎の雰囲気にあわせて "ハイカラさん" の装いだ。

 平安時代初期の天長2年(825年)に建立された北向観音堂は、数十キロを隔てて善光寺と向き合う。北向の千手観音は現世利益を願い、南向きの阿弥陀如来は未来往生を願う。向き合ってる両方をお詣りするのが良いと云われ、善光寺詣りとあわせて訪れる善男善女は多い。

別所温泉には石湯、大師湯、大湯と3つの外湯が源泉かけ流しで湯を溢れさせている。真田幸村隠しの湯「石湯」に浸かったら、その向かい側にある昔ながらの日野出食堂で湯上りのビールを呷る。肴はお通しの野沢菜炒めと、おろしキノコだ。「馬肉うどん」が別所温泉の名物であり、この店のメインメニューなのだけど、これはパスして手打ち蕎麦をつるりといただく。素朴な田舎の蕎麦が美味しい。 

 
 

別所温泉駅には元祖「丸窓電車」モハ5250が保存されている。昭和2年に日本車両で製造されたものだそうだ。見るからに愛らしい。別所の湯と信州蕎麦を堪能して上田へと再び別所線に揺られる。案外「のんびり」愉しめたGW前半の小さな旅なのだ。 

上田電鉄・別所線 上田~別所温泉 11.6km 完乗

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