コマッタさんの備忘録

忘れることが多くなった今日この頃、備忘録を作っておけば安心かなという、自分のためのブログとして始めました。

OpenVZ を使ってみる

2006-03-09 | Linux

はじめに


いままでは、VPS(Virtual Private Server) といえば、完全な仮想マシンをエミュレートする VMware, VirtualPC が二大双璧でした。しかし、最近では Linux 上で動作する Xen, Linux-VServer, OpenVZなどが注目を浴びつつあります。これらが注目されるのは、オープンソースであるだけでなく、パフォーマンスを最優先として開発されてきていことが、大きな要因の一つではないかと感じています。
今回、すでに製品として大きな評価を得ている Virtuozzo をオープンソース化した OpenVZ を動かしてみました。

OpenVZ を使うための準備


とにかくマニュアルがないと手が出せないので、まずはマニュアルをダウンロードします。
英文のマニュアル
一通り目を通しておくといいですね。(自分は、途中で読み始めましたが…)
とりあえず、準備したハードウェアに Linux をインストールしておきましょう。推奨されているのは、Fedora Core 3 , Fedora Core 4 , Red Hat Enterprise Linux 4 と書いてありました。しかし、手持ちの CentOS 4 でも大丈夫でした。
注意点は、Firewall と SELinux を使用しないように設定しておくことです。(マニュアルにも書いてあります。)後は、できるだけスリムなパッケージ構成(Server Type など)にしましょう。


OpenVZ Kernel のインストール


http://openvz.org/download/kernel/ から必要とする Kernel RPM をダウンロードします。
自分の場合には、Pentium4 2.4AGHz, 1GB Memory なので、
vzkernel
をダウンロードしました。
後は、通常通りのインストールです。

# rpm -ivh ozvkernel-2.6.8-022stab070.1.i686.rpm

(くれぐれも、アップデートインストールではありませんので、ご注意を。)


ブートローダの設定


grub.conf の中身を確認しておきましょう。


sysctl パラメータの設定


/etc/sysctl.conf

# Kernel sysctl configuration file for Red Hat Linux
#
# For binary values, 0 is disabled, 1 is enabled. See sysctl(8) and
# sysctl.conf(5) for more details.
# Controls IP packet forwarding
net.ipv4.ip_forward = 1
# Controls proxy arp
net.ipv4.conf.default.proxy_arp = 0
# Controls source route verification
net.ipv4.conf.default.rp_filter = 1
# we do not want all our interfaces to send redirects
net.ipv4.conf.default.send_redirects = 1
net.ipv4.conf.all.send_redirects = 0
# Controls the System Request debugging functionality of the kernel
kernel.sysrq = 1
# Controls whether core dumps will append the PID to the core filename.
# Useful for debugging multi-threaded applications.
kernel.core_uses_pid = 1


ここで、いったんリブートします。(無事に立ち上がってくれればいいのですが…)


Utilities をインストール


http://openvz.org/download/utils/ から

http://openvz.org/download/template/utils/ から

をダウンロードして、インストールします。

# rpm -Uvh vzctl*.rpm vzquota*.rpm vzpkg*.rpm vzyum*.rpm vzrpm*.rpm


OpenVZ の起動



# /sbin/service vz start


OS テンプレートのインストール


本当であれば、Metadata を作成して、Cache を作るようなのですが、作り方がよくわからないので、ダウンロードしてインストールします。
http://openvz.org/download/template/metadata/ には、

の Template metadata がおいてあります。

# rpm -ivh vztmpl*.rpm

ここで cache を作成するために、

# vzpkgcache

を実行するのですが、時間がかかりそうなので、cache も作られているものをダウンロードしちゃいます。
http://openvz.org/download/template/cache/ から

一緒に signature もダウンロードしておくといいと思います。
これらのファイルは、/vz/template/cache においておきます。

これでだいたい準備が完了しました。(お疲れ様です。)


テンプレートの確認



# vzpkgls
centos-4-i386-default
centos-4-i386-minimal
fedora-core-4-i386-default
fedora-core-4-i386-minimal


VPS の作成



# vzctl create 101 --ostemplate fedora-core-4-i386-default --config vps.basic
Creating VPS private area
VPS private area was created
# vzctl create 102 --ostemplate centos-4-i386-default --config vps.basic
Creating VPS private area
VPS private area was created


VPS の環境設定


スタートアップ時に自動起動させる場合

# vzctl set 101 --onboot yes --save
Saved parameters for VPS 101
# vzctl set 102 --onboot yes --save
Saved parameters for VPS 102


ネットワークの設定


ホスト名、IP アドレス、DNS サーバアドレス

# vzctl set 101 --hostname test101.mydom.org --save
# vzctl set 101 --ipadd 192.168.xx.yy --save
# vzctl set 101 --nameserver 192.168.xx.zz --save


VPS の起動



# vzctl start 101


root のパスワード変更



# vzctl set 101 --userpasswd root:password


起動の確認



# vzlist
VPSID NPROC STATUS IP_ADDR HOSTNAME
101 17 running 192.168.xx.yy test101.mydom.org


VPS の停止



# vzctl 101 stop


ssh で接続してみる



# ssh test101.mydom.org
root@test101's password:
Last login: ほにゃらら
[root@test101 ~]#

やったー!!

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