ひびレビ

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ネオ・ウルトラQ 第1話「クォ・ヴァディス」

2013-01-12 22:10:43 | ネオ・ウルトラQ
ネオ・ウルトラQ 第1話「クォ・ヴァディス」

竜ヶ森。カップルはパワースポットだと聞いて訪れたようだが、道に迷ってしまった様子。祠周辺の掃除をする老人は、彼らから何故ここがパワースポットなのかと問われるが、その理由について何も応えようとせず、「爾流王仁恵」と書かれた石碑にお参りをするだけだった。
カップルが雷に怯えて逃げるのと入れ違いに、ライターの渡良瀬絵美子が訪れてきた。絵美子は立ち入り禁止の枠の外から、御神木らしき木を撮影し去っていった。そしてどこかで何か、黒い物体が動き始めていた。

南風原仁は心理カウンセラーとして、怪獣に家族を奪われた小林と向き合っていた。小林は息子を救えなかったこと、妻と息子を奪った怪獣への恨みを募らせていた。
仁は怪獣もまた雨のように、自然の驚異と考えてみては、我々は怪獣の一側面しか見ていないのではと諭す。だが小林は怪獣が生き物を育てるのか、大切な物を怪獣に奪われたと、怪獣が自然ならば、私は自然を憎むという。「怪獣保護協会にでも入ったほうが良いのでは」と告げ、立ち去ってしまう。

絵美子はバー「トビラ」のマスター・白川正平から撮影に訪れた森・竜ヶ森の話を聞いていたのだった。そのバーには仁も通っており3人は顔なじみの様子。


大学にて。丹下准教授は屋島教授のもとを訪れていた。屋島教授は太陽の黒点極大期が続いている事に疑問を感じていたが、丹下の用事は、怪獣出現の対策本部から連絡が入ったというのだ。しかし屋島教授は丹下に任せると、太陽の異常の方が気にかかる様子。


そして街には怪獣・ニルワニエが出現した。警察は無闇に刺激する事は避け、付近の非難やニルワニエの進行方向の警備を行っていた。そんな中、仁はニルワニエが立ち去った痕跡から粘菌を採取していた。
ニルワニエの行動はテレビ中継されており、正平、絵美子はその様子から、ニルワニエが破壊を避けているように感じていた。ニルワニエは時折咆哮するものの、何かを破壊するわけでもなく、時に方向を変えて歩き続けていた。
警察が警備を続ける中、次第に人々はニルワニエに対し、物をぶつけるようになっていた。そんな折、仁に小林から治療のキャンセルの電話が入った。前向きに生きてみようと思ったというが、彼の行く先にはニルワニエが・・・

「どうしてこうなるのかな」正平には、何故ニルワニエが攻撃を受けているのか分からない。皆、怪獣に何らかの被害を受けているからだと絵美子はいうが、ニルワニエは何もしていない。
ニルワニエの目的は何なのか。どこかを目指し歩き続けているのかもしれないと仁は考えるが、それがどこなのかは分からない。正平は屋島教授なら分かるかもしれないと出て行き、絵美子もその後を追う。
2人がいなくなった後、仁は地図上にニルワニエの粘菌を置く。すると皿に乗せた粘菌は皿を動かしても、竜ヶ森の方向を指す事に気づく。


ニルワニエがひたすら歩き続ける。
その傍らでは怪獣保護団体と名乗る団体は「怪獣はまだ何もしていない」「We love 怪獣!」と叫び続ける。だが一方では「これから悪い事をするんだよ!」「安全な怪獣がいるわけねぇだろ!」と、怪獣に直接危害を加えるものが現れ、ニルワニエの体の一部が剥がれ落ちる。それでもなお、ニルワニエは歩き続ける。

屋島教授が絵美子と正平に見せた写本。そこにはあの怪獣・ニルワニエの事が描かれていた。ニルワニエは以前にも1度日本に上陸しており、同じようにどこかを目指して歩き続けていた。その行動は太陽の黒点極大活動と関係していると考えられていた。
その目的地は竜ヶ森。粘菌が方位ジシャクのように竜ヶ森の方向を指すことを皆に知らせる仁。彼は粘菌は死に至り始めており、ニルワニエは死に瀕すると現れ、目指す竜ヶ森はニルワニエにとっての墓場なのではないかと考えていた。

絵美子と正平が竜が森へ向かった後、屋島教授は仁に研究室に戻らないかと問いかける。仁は戻るか戻らないか迷っていたが、今はまだ戻れない。怪獣は宇宙の謎の力そのもの。怪獣は人間の心にも怪獣がいる。人間の心も分からずに怪獣の研究は出来ないと言う。この気持ちで患者と向き合うのは間違いか否か。その答えが出た時、研究室に戻るか、人間の心の探求を続けるか。いずれにしろ応援すると屋島教授。


発砲許可が下りようとしている中、絵美子と正平は竜ヶ森にたどり着く。尚もニルワニエを排除すべきだと言う人々の声はやまない。正平はニルワニエが何をしたと、男性に問いかける。こんなの間違っていると絵美子は言うが、俺達の命を奪う怪獣だろうが!と絵美子を突き飛ばす。正平は「今はお前らの方が怪獣だ!」と叫ぶが、それでも人々は怪獣への憎悪をやめない。

竜ヶ森の老人が射撃をやめるように立ちはだかる。しかしそれも空しく、遂にニルワニエへの発砲許可が下りてしまった。ニルワニエに続けられる発砲。そして小林も老人の制止を振り切ってニルワニエに発砲し、銃が壊れるまで殴り続ける。

駆けつけた警官隊により小林は取り押さえられた。ニルワニエは死に場所を求めにやってきたんだよ!と小林に食って掛かる正平だが、それを取り押さえた仁は、そうではないという。
ニルワニエの本当の目的が分かる。そう告げると、目の前でニルワニエは御神木と同化した。するとその時、小林に妻と息子から「ずっと一緒だから心配しないで」とのメッセージが届く。ニルワニエの消滅と同時に、太陽の黒点極大化反応も消えていった・・・

再び森を訪れた仁は、老人が祈っていた石碑を訪れていた。仁はその石碑に刻まれた文字をこう読んだ。「ニルワニエ 白雲の棚引く山を越えて 来に家里」


感想
始まりましたネオ・ウルトラQ!主な登場人物は心理カウンセラーの南風原仁。ライターのシンケンピンク渡良瀬絵美子。バー「トビラ」のマスターである白山正平の3人。そして大学の教授であり、3人とも知り合いである屋島教授と准教授の丹下。この5人が中心となりそうですね。
ウルトラQや、dfにおいても主要3人の構成は男性2人と女性1人でした。Qでは一の谷博士という人物も登場しましたが、dfでは博士が3人のうちに入っている、といった感じでした。

第1話は怪獣ニルワニエが登場。何をするわけでもなく、ただひたすら歩き続けるだけ。「怪獣保護団体」というのがいることなどから察すると、この世界にはニルワニエ以前にも怪獣が現れていたのでしょう。
「クォ・ヴァディス」。調べた所、その意味は「あなたはどこに行くのか」。ニルワニエは破壊活動を行うわけでもなく、ただ歩くだけ。その目的は何なのか、歩き続けてどこまで行くのか。

ニルワニエの理由を知ろうとも、分かろうともせずに「怪獣だから」と危険視し、暴力を振るう人々。それに対し怪獣保護団体という組織がおり、まだ何もしていない怪獣への危害を止めるように叫んでいました。
「怪獣だから」。ただそれだけの理由で、相手に危害を加えても良いのか。まだ何もしていない、ひょっとしたら友好的な怪獣かもしれないのに、それらの可能性を捨てきって、怪獣は危険なものだと決め付ける。そういった自分達の思想と異なる者は間違っていると突き放す・・・正平曰く「今はお前たちの方が怪獣だ!」。

以前、怪獣とは何か?という事について考えましたが、私の結論としては「人間の理解や常識の及ばない存在」でした。何をするか分からない。これまでの常識が通用しない。そんな存在が怪獣だと思います。

仁は人々の心の中にも怪獣がいると語っていました。実際そうなのでしょう。同じ人間でも、互いを理解する事が出来ない事もある。ましてや怪獣相手に、どれだけの人間が怪獣を理解しようと試みるのか。
雨のように、恵みをもたらす一面もあれば、危険な一面もある。怪獣の一面しか見ずに危険だと決めつけるのは早計でしょう。
「何かしてからでは遅い」。かといって、殺さなくてはならないのか・・・難しいところですね。理解・共存できるものなら共存したい。どのヒーローも、「怪獣だから」倒しているわけではないでしょう。

これまで怪獣がしてきた数々の行い。口では保護だ好きだと叫べても、小林と同じように家族を奪われたとしても、果たして同じように彼らは叫べるのでしょうか。


あの石碑の文字からすると、ニルワニエが竜ヶ森に向かっていたのは、墓場ではなく、そこがニルワニエにとっての「家」「故郷」だったからではないでしょうか。どれほど攻撃を受けても、最期の瞬間に家に帰るために、ひたすら歩き続ける。ニルワニエにとって、この道のりは「家に帰る」。ただそれだけの事だったのではないかと。御神木と1つになった時、つまりは家に帰った時に小林の家族の声が聞こえてきたのも、そう考えると幾分納得できました。まぁ正直「これで終わり!?」となったのは否定できませんけども(苦笑。

破壊でも侵略でもなく、家に帰る。人々はそんなニルワニエの行動を妨害し、傷つけていました。言葉も通じず、見た目も違い、怪獣だからというだけで危険視する。ピグモンやリドリアスのような、人間に友好的な怪獣がいるのを知っているから、「怪獣だから」という理由で暴行を加えるのは間違っていると思います。ただ、それを知らない私だったらどう思うのかな・・・


新たなウルトラQの第1話。色々と考えさせられる話でした。次回以降も期待です。
第2話に登場するのは「ブレザレン」。見た目はピグモンよりですが、ウニトローダを思い出します。
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2 コメント

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Unknown (神谷)
2013-01-18 02:21:19
感想読ませていただきました。
「訳がわからなかった。」「期待外れ」といった感想の人が多いようですが、
私としては決してテンポは良くないものの、最後の家族の声に「これは、してやられたなぁ」と思いました。
もしかするとニルワニエは、失意の小林に家族の声を聞かせるために現れた。ともとれる展開でしたね。
神谷さんへ (アル)
2013-01-18 08:06:07
おはようございます。

〉「訳がわからなかった。」「期待外れ」といった感想の人が多いようですが、私としては決してテンポは良くないものの、最後の家族の声に「これは、してやられたなぁ」と思いました。
1話として考えると話の難しさやインパクトは薄いものの、ウルトラQ全体として考えればこういった話もあって良いと感じました。あそこで家族の声が聞こえてくるのは意外でした。

〉もしかするとニルワニエは、失意の小林に家族の声を聞かせるために現れた。ともとれる展開でしたね。
なるほど。ニルワニエはもう家に帰れなくなった人々のために、せめて声だけでも届けようとするメッセンジャーなのかもしれませんね。これで小林も救われると良いのですが・・・

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