昨晩のワールドビジネスサテライトの”トレたま”のところでチョコッとやっていましたね。
画期的なシステムですから、本来ならもっと大きく取り上げても良いのですが、現場で取材?したならではの裏話?によると、発表会の前日に3時間も掛けて取材をした局があったらしいのですが、後に電話が掛かってきて「本当か信じられないので放映できない」と。
実は、発表会が始まる前は会場は異様な雰囲気に包まれていました。
これは"水からエネルギーを生み出す”というフレーズに惹かれて来たものの、どこか信じられない思いがあったのでしょう。
ワタシも、エネルギー保存の法則がひっくり返るのかと思いながら行きました。
詳細はTechOn(ttp://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080612/153229/?ref=ML)(登録しないと読めないかも)に掲載してありますし、その中のコメントではムチャクチャ言われています。
しかし、ワタシはココまでの原理は理解できない素人ですから、前後関係!?から読み解くしかありません。
画像のスタックは実験前は水を注入前で、注目のもとで水を注入して発電開始です。もっとも後で聞いた話では、完全ドライから水を入れて発電を開始するのに丸1日を要すそうです。
ここで欺く可能性があることを発見(あくまでも可能性)、それは日立マクセルが発表しているシステムで、水とアルミニウム粉末を使って水素を発生させる燃料電池で、つまり、予めアルミニウム粉を仕込んでおいて、水だけを注入すれば・・・・
やはり、現場に立ち会わなければ情報は得られません。
ワタシが平澤社長を信じるのは(ココで一回お会いしただけですが)、数々の質問に淡々と答え、利点だけを強調する姿勢ではないからです。
まず、自動車メーカーに協力を要請していましたが、第3者があらゆる角度から検証すれば”ばれないウソ”はないでしょうし、だまし続けることは不可能でしょう。
次に「凄い発明ですね」と言われると、「いや、燃料電池という概念を考えたほうがすごいし、我々のはダイレクトエタノールに似たシステムで、ただアレは一酸化炭素が出ますから。NTTさんのアクアフェアリーは参考にさせていただきました」と謙虚に受け流していました。
車両は、タケオカ自動車工芸から販売されているインド製を買ってきたと。
白いほうが”WES”で、手前の黒いほうがキャパシタです。WESの弱点はやはり出力が小さいことで、発電した電力を使ってそのまま走るわけには行きませんから、キャパシタやバッテリーが必要です。
営業的には”水で走るクルマ”というのはインパクトがありますけれど、それが疑惑を生むもとであれば、”水を使う燃料電池”のほうが良かったかもしれません。
ワタシの希望としては、解決を時間に任せないで、第3者機関に検証していただきたいですね。
そこの秘密を一切明かさないから不審がられているみたいですね。
情報公開が嫌だから特許を取っていない、と言うのも何ともおかしな話で、そんなことやってたら大手企業に全部美味しいところを持って行かれてしまうでしょう。
ただ仰るとおり、質疑応答のやりとりからは「資金集めてドロン」という感じでは無いですね。
酸素と水素には化学エネルギーが有って、其れを熱エネルギーとして放出(燃焼)し、水に。
逆にはその熱エネルギーと同量のエネルギーが必要な筈では・・・・・?
細かい事を抜きにすると最後に残る課題がエネルギー収支で、仮にアルミを触媒として使った場合に、アルミを精錬するためのエネルギーに対してどれだけの収支バランスが取れるかです。
もしも、その電力をセーブして直接蓄電した方が環境には優しいとなれば今回はアウトです。
但し、水素を発生させる藻の研究なども盛んですから、一概に夢物語とは言えない所が面白いですね。頑張って欲しいし、資金の潤沢な大手企業もこの手の夢に出資して欲しい所です。
応援ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。
Gotaroさん、
>・・・「資金集めてドロン」という感じでは無いですね。
そうなんですね~。
それだけに、・・・・・ですね。
ピンキーさん、
一緒に見に行けば良かったですね。
US05_1200Rさん、
コメントをお待ちしていました。
ワタシの感じたところは本文通りなんですが。
釈然としない部分もあります。
アルミと水の反応による水素発生において、アルミは化学変化を起こし、低エネルギーな化合物に変化して消耗しますので、触媒ではありません。単なる水素発生原料というか燃料そのものです。
アルミの精錬には大量の電力を消費し、電気の缶詰といっても差し支えないくらいの代物ですよ。電力コストの高い日本では、精練がコスト的に見合わないほどに。
私はこの話は、非常に良くある新エネルギー投資詐欺に限りなく近いと思いますよ。こういう政治家やメディアを集めて同じようなデモをやった事例は過去にもありますし、そのときも同じように、というかもっと時間をとってTV放送までされました。
DEMO等の全体的な雰囲気も似たようなものでしたので、ピストンさんやUS05_1200Rさんの感想とはまったく反対に、詐欺丸出しとしか感じられないです。
アルミじゃないのかもしれませんが、金属あるいは金属化合物といった燃料から、化学反応によって水素を取り出しているのに、それを「水で走る」といっている時点で明らかに嘘をついています。
燃料電池の為に水素を取り出す取り組みとしてアルコールの替わりに水を使っただけで詐欺呼ばわりも可愛そうな気もします。
簡易型原子炉が実用化される(!?!)過程で、アルミ等を媒体とする事に問題が有るとは言い切れません。蓄電技術がイマイチな現状ではこんな手も有りかと思います。あ、夜間電力で再生出来るとバツグンかも。
なんて感じで手塚治虫的観点で見たらどうでしょう?
引き続きコメントをありがとうございます。
確かに、廃プラスティックなどを軽油だか灯油にするプラントの件もありましたね。
Tech-onでは追加情報もありますけれど、炎上してます。
US05_1200R さん、
>・・・手塚治虫的観点で見たらどうでしょう?
ワタシもソウ思います。
しかし、プレゼン方法が惜しかったですね。
第3者に評価してもらってから発表すれば・・・・。まあ、それが成り立たない可能性もあるわけですが。
ただ今回のこれに関しては、あのデモやプレゼン資料の作り方、情報の出し方のどれをとっても、プレゼンする側でなんらかの意図的な操作というか、真実を隠そうとする悪意が感じられるのです。
実際続報を読めば、電池内部の金属系物質と水を反応させているわけですから、エネルギーを持っているのは電池外から供給する水ではなく、電池内部にあるわけです。これでは燃料電池というよりは、普通の一次あるいは二次化学電池で、どうみても最初のプレゼン資料にはなりません。
自分たちの技術を守るため、隠さなければならない機密があったとしても、自分の開発した技術のすばらしさを、真摯に他人に伝えようというようには思えないのです。
いきなりトンデモ疑似科学にしか見えないような話題で耳目を集め、その後で堅実な手持ち技術を見てもらおうというならば、確かに斬新な手法ではあるかもしれませんが、それにしても明らかに「スベッて」いると思いますし、悪乗りが過ぎます。
これでは、いかに実際の技術が案外イケてるものだったとしても、このデモの胡散臭さでだいなしになってしまいます。
仰るとおりなのですが、”やり手”のH社長が狙ってのこととも思えないのです。
まあ、事態を見守りたいと・・・。