画像はttp://www.volkswagen.co.jp/cars/golf/main.htmlより転載
VWのTSIエンジンは1.4Lにターボとスーパーチャージャーを使い、更に6/7速ミッションを組み合わせ、1.6L並みの燃費と2.4L並みの性能を両立して好評のようだ。ツインチャージャーと直噴エンジンの組み合わせは世界初だ。
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ターボとスーパーチャージャーの両方を使ったツインチャージャーは、ランチャ・デルタとニッサンターボが有名だが、双方ともラリー仕様のベース車で高出力を目標にしていた。
過給で高出力/高効率を得るのは当たり前になっているが、Scuderiエンジンで画期的なのは吸気/圧縮シリンダーの高圧空気を燃焼シリンダーに導入する途中で冷却できることだ。通常の1つのシリンダーのように吸気/圧縮/燃焼を行うのではこの真似は出来ない。しかし、高圧空気を使ってもこちらは過給とはいえないか。
ところで1つだけ疑問があるが、それはスロットルの制御をどのようにするかだが、高圧空気を通常のようなストッロルバルブで行うのはどうもうまくいきそうもない。Scuderiのサイトを隅まで読んでみると、吸気・排気弁は空圧式であり、開口度とタイミングの両方が可変です。 これらの弁の開閉にはエンジンの圧縮側からの空気が使われます。これらの弁は、部分的に負荷がかかった状態での運転時にスロットル弁の代わりとして使用されエンジンを制御します。(ttp://www.scuderiengine.jp/the-revolution-ja-JP/より抜粋を引用)とあった。
これは特許の図面だが、カムを使わないエンジンはeバルブよりも先にコチラが実用化になるのか?バルブタイミングとリフト量も自由自在だからスロットルバルブの役目も果たすのか。
出力は時間当たりの仕事量だから、回転数を増やせば仕事の回数が増え出力も上がり、エンジン容積を増やせば燃焼するガスの量も増え出力は増える。4ストローク1サイクルでは2回転に1回の燃焼だが、2ストローク1サイクルエンジンなら毎回転燃焼させられるから、同じ行程容積なら出力は倍になる勘定だけれど、実際は圧縮比をあまり上げられなかったり、残留ガスや新気の吹き抜けなどで1.5倍程度だ。しかし回転を上げて出力を上げるのは、摩擦のロスが大きくなり燃費も悪くなるから、毎回転に燃焼させるのはおおきな魅力だから、ステップド・ピストン エンジンやオムニボアのような構想も生まれるのではないだろうか。
画像はttp://www.geocities.co.jp/MotorCity-Pit/1649/page6.htmより転載
これはディーゼルエンジンに使われているピエゾ・インジェクターだが、僅かな時間に5回とかに噴射を区切ることが出来、従来のマグネチックタイプに比べて2倍の応答速度と高い噴射圧力を可能にして、エンジンの高性能化に貢献している。
エンジンにピエゾ素子が使われるかは分からないが、空圧駆動バルブが可能になるのも近年の周辺技術の発展があってこそだろう。
しかし最近のプリウス問題などをみると、すべて電子を通じてコントロールするというのも有難いようでも、そうでないようでもという気がする。ピストンは脇役になりそうだ。
ところで、ガソリンエンジンでは空燃費が範囲内でないとうまく燃焼しないから、吸気バルブを使った制御は厄介そうだが、燃料の量だけで出力コントロールできるディーゼルエンジンのほうが簡単そうと思っていたら、Scuderiも予定しているようだ。
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