世耕日記

参議院議員 世耕弘成(せこう ひろしげ)の活動を日記形式と雑感、主張を交えお伝えするブログです!

3月26日(月)【郵政民営化の大幅後退が決まる:有権者との約束はどうなるのか?】

2012年03月26日 | Weblog
 これほどがっかりしたことは久しぶりだ。
 今日夕方に開催された自民党郵政事業に関するプロジェクトチームで、郵貯、簡保2社の株式を日本郵政が保有し続けることが可能になる法律案が承認されてしまった。

 会議には多数の議員が出席。私も「平場の議論は2回しか行われていない。ユニバーサルサービスの在り方や郵政事業の経営形態の在り方について、十分な議論の時間を持つべきだ」と主張させてもらったが、残念なことに、過半数の議員が民営化路線見直しに賛同しており、法律案は了承されてしまった。

 私は、現時点で郵政民営化の中身について見直す必要は全くないと考えている。

 見直し派の議員は、民営化で過疎地のサービスが不便になった、などと主張しているが、過疎地を多数抱える私の選挙区で、深刻な不便さを有権者から訴えられたことはほとんどない。全国的にみても郵便局や郵便ポストの数は民営化後逆に増えているし、閉鎖になった簡易郵便局も跡継ぎが居なくて閉鎖になったり、窓口委託していた農協等が撤退したことが原因で、民営化と直接の関係はない。

 電子メール等の普及に押されて縮小していく郵便事業の赤字を国債運用を中心とする郵貯、簡保の利益で補填していく構造は持続不可能である。郵貯、簡保の国債中心の運用もいつまでも利益が出続けるわけではない。国債金利が少しでも上昇したら、一気に崩壊してしまう。
 2005年に国民的大議論を経て決定された郵政民営化の本質は、郵便事業と郵貯、簡保をそれぞれ独立させ、民間経営によって抜本的に改革し自立させていくという点である。2005年7月の参議院郵政民営化特別委員会での私の質問に対し、当時の郵政公社生田総裁が「このままでは近い将来郵政事業は立ちゆかなくなる。民営化による抜本改革が必要だ」と答弁したことが強く印象に残っている。今の見直し路線でいけば、結局郵便事業の金融2事業への依存体質は変わらず、3事業が共倒れになる可能性が高く、その際は税金による救済ということになるであろう。

 多くの議員の賛成で郵政民営化が見直されようとしている。しかし国民は2005年に自民党が郵政民営化を約束して選挙を行って大勝したことを忘れてはいない。今日の会議の中で「国民は民営化の中身なんて分かっていない。金融2社への持株が残ったって国民には分からない」という趣旨の発言をした議員がいたが、これはあまりにも国民を愚弄した発言だ。

 国民のことを甘く見て、選挙の公約を守らず、目の前の政局や選挙事情を優先して民営化路線を見直せば、自民党は手痛いしっぺ返しを食うことになるであろう。
  
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3月5日(月)【生活保護プロジェクトチーム座長に就任:生活保護の聖域無き見直しを】

2012年03月05日 | Weblog
 先週自民党内に設置された「生活保護に関するプロジェクトチーム」の座長に就任することになった。

 私は、消費税を増税しても社会保障の給付に切り込むという厳しい政策を取らなければ財政再建にはつながらず、結局財政を悪化させるだけだという考え方に立つ。真の財政再建のためには社会保障に切り込んでいかなくてはならないし、そのためには国民に自助・自立、共助の精神に基づく協力をお願いしなくてはならない。その象徴的な分野が生活保護である。

 最終的なセーフティネットとしての生活保護の役割は非常に重要であるということは当然である。しかし政権交代以降、民主党政権の方向転換により生活保護認定の緩和が行われてきた結果、生活保護費は3兆7000億円(平成24年度予算案ベース)を超えており、自民党政権最後の予算である平成21年度と比べて7000億円の増加。リーマンショック前の平成20年度と比べると1兆円の増加となっている。真のセーフティネットとしての機能は大切にしつつ、受給者に自助の精神での自立を促し、生活保護給付を抑えていかなければ、財政再建などおぼつかない。

 生活保護にかかわるデータをざっと見ただけで、違和感を感じる数字にいくつも突き当たる。たとえば、生活保護予算のうち約半分が医療扶助に使われている点。保護を受けている世帯の約17%が高齢者世帯でも傷病・障害者世帯でも母子世帯でもなく、働くことが可能な世帯だと推測されること。自治体によって生活保護を受けている世帯の率が大きく異なること。などなどである。また国民からは特に「年金よりも生活保護の方が高いのはおかしい。不公平だ」という声が多い。

 プロジェクトチームでは、こういう疑問点に切り込みながら、専門家の意見も聴き、福祉事務所等現場の視察を行って、ケースワーカーや民生委員の声も聴きながら議論を進めていきたい。

 1ヶ月程度でプロジェクトチームとしての結論を導きたいと思っている。議論の結果内容は変わるかもしれないが、座長として、生活保護のセーフティネットとしての機能は大切にしつつも、特に就労可能な世代の保護対象者に対しては自助・自立の精神で就労してもらうよう、就労支援体制を強化した上で一定の期間を切った保護に切り替えていく。食費や住居に関してはお金を給付するのではなく、現物給付に切り替えていく。医療扶助に関して病院を指定する、少額の自己負担を導入する。などの改革案をとりまとめていきたい。
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