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膠芽腫はコレステロール取り込みのスイッチを切れないようにする

2016-10-15 06:06:54 | 
How a brain tumor's greed for cholesterol could be exploited for cancer therapy

October 13, 2016

https://www.sciencedaily.com/releases/2016/10/161013130100.htm

ルートヴィヒがん研究所/Ludwig Cancer Researchの研究者は、膠芽腫/glioblastoma (GBM) の代謝的な脆弱性を明らかにし、それがどのように治療として利用可能になりうるのかを示した
膠芽腫は悪性の脳腫瘍で、現在の医学で治癒することはない
この研究を主導したのはルートヴィヒ・サンディエゴ支部のPaul Mischelと、スクリップス研究所/The Scripps Research Institute (TSRI)のBenjamin Cravattである
彼らはGBM細胞が生き残るために大量のコレステロールを取り込むことを実証し、その取り込みのメカニズムが現在開発中の薬剤のような分子で特異的specificallyかつ効果的effectivelyに攻撃undermineできることを示した
彼らの論文はCancer Cell誌の今号で発表される

※1971年にDaniel K. Ludwigによってルートヴィヒがん研究所が設立され、2006年にはアメリカに6箇所のセンターが設立された
支部はサンディエゴの他、ブリュッセル、ローザンヌ、メルボルン、オックスフォード、ストックホルム、ウプサラに存在する


これまでGBMのドライバとなるゲノムや変異した遺伝子(癌遺伝子oncogene)が徹底的に研究されてきたものの、そのような分析を基にして選別された薬剤がGBMの患者に有益だと証明されたことはない
これまでの臨床試験で評価されてきた標的治療の多くは血液脳関門をほとんど通過せず、薬剤が届かないことによる用量の不足が腫瘍の薬剤抵抗性を促進する

「研究者たちはこの問題に対処する方法について考えてきた」
Mischelは言う

「癌遺伝子は生化学的な経路を配線し直し、癌遺伝子そのものがコードしないタンパク質に依存するようになる
そのような観察からアプローチの一つが生まれた」

そのようにして『癌遺伝子によって誘導される共依存性/oncogene-induced co-dependencies』を標的にすることは、薬局方pharmacopeiaへの道を広く開いた
例えば、伝統的には抗癌剤の伝達経路pipelineの一部とはされていなかったが、より効果的な薬理学的性質を持つ薬剤を使うことなどである

脳はコレステロールを調節する独特のシステムを持つことから、そのような標的を探し始めるにはもってこいの場所good placeだと思われた
体内の総コレステロールの約20パーセントが脳内に存在するが、それが外からやってくることはない
アストロサイトという脳細胞が脳内のコレステロールのほとんどを作り、神経細胞の細胞膜や髄鞘という絶縁体の重要な構成要素となったり、様々なシグナル伝達分子の材料となる


今回の研究では、GBM細胞が外から取り込まれるコレステロールに極端に依存することが示された
なぜならGBM細胞は自らコレステロールを作ることはなく、そして細胞が増殖するためにはコレステロールが必要だからである
GBM細胞は確実にコレステロールを手に入れるため、取り込みのコントロールimport controlsを停止させてスイッチが切れないようにする

正常な細胞は十分なコレステロールがある時、そのいくらかをオキシステロールoxysterolという分子に変換する
オキシステロールは細胞の核内で肝臓X受容体/liver X receptor (LXR) という核内受容体を活性化させ、コレステロールの取り込みuptakeを止めるのを助ける

「そのため、正常な細胞は十分なコレステロールが手に入ると、コレステロールを作るのも取り込むのも止めて、外へと汲み出し始める」
Mischelは言う

「GBM細胞ではこのメカニズムが完全に中断disruptedされていることを我々は発見した
GBM細胞は脳内の寄生虫のようにコレステロールを盗み、それをオフにするスイッチがない
コレステロールをひたすら飲み込み、食い尽くすgobble up」

MischelたちはGBM細胞がオキシステロールの産生を抑制することを示した
そうすることで確実にLXRを活性化しないままにするのである


彼らはAndrew Shiauたちを中心とするルードヴィヒ小分子開発チームとの共同研究で、代謝疾患用の実験薬の候補であるLXR-623がLXRを活性化することを突き止めた
LXR-623がマウスの血液脳関門を容易に通過したことを確認した後、ヒトの患者に由来するGBM腫瘍をマウスに移植してLXR-623の効果を調査した

「LXR-623でGBM細胞によるコレステロールの取り込みを中断させると、癌には劇的な細胞死が引き起こされて腫瘍は著しく縮小し、マウスの寿命は延長された」
Mischelは言う

「この戦略は我々が調べたGBM腫瘍のそれぞれ全てで作用し、脳に転移した他のタイプの腫瘍に対してさえ作用した
また、LXR-623はアストロサイトや体内の他の組織には最小限の影響しかなかった」

Mischelによると、彼らが考案したGBMの治療戦略は現在開発中または臨床試験に入っている関連薬剤を使った試験で実施される可能性があるという


http://dx.doi.org/10.1016/j.ccell.2016.09.008
http://www.cell.com/cancer-cell/abstract/S1535-6108(16)30443-3
An LXR-Cholesterol Axis Creates a Metabolic Co-Dependency for Brain Cancers.
LXR-コレステロール経路は脳腫瘍のための代謝的な共依存を作り出す



Highlights
・膠芽腫 (GBM) の細胞は生存のために外来性のコレステロールに依存する
・GBM細胞は、コレステロールの合成、LXRのリガンドの合成を抑制する
・脳に浸透するLXRアゴニストはコレステロール依存的なやり方でGBM細胞を殺す


Summary
増殖因子の受容体を標的とする小分子阻害剤は、脳腫瘍に効能を示すことに失敗してきた
それはもしかするとpotentially、中枢神経系(CNS)における十分な薬剤レベルを達成できないためかもしれない

腫瘍の癌遺伝子以外の共依存を標的とすることは、代わりとなるアプローチを提供する
脳への高い浸透性を持つ薬剤を突き止めることができた場合は特にそうである

今回我々は非常に致命的な脳腫瘍である膠芽腫(GBM)が生存のためコレステロールに著しくremarkably依存し、それにより腫瘍がLXRアゴニスト依存的な細胞死に対して脆弱になることを実証する

我々は臨床的に利用可能なLXR-623が脳への浸透性が高いLXRαパーシャルアゴニスト/LXRβフルアゴニストであることを示す
LXR-623はLXRβに依存的かつコレステロールに依存的なやり方でGBM細胞を選択的に殺し、マウスモデルで腫瘍の退縮を引き起こして生存を延長した

ゆえに、代謝的な共依存は、成長因子が活性化した中枢神経系の癌を殺すための薬理学的な手段を提供する



関連サイト
http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2013_1/131203_2.htm
コレステロール↑→LXR↑→ABCA1,ABCG1↑



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/f38eb9a3516173d01b6e079f2103c6e5
肺に転移した乳癌は代謝を変化させる



関連サイト
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25511375
乳癌細胞は脳に転移するとグルコースに依存しない増殖を獲得する



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/f50bb32f65b1eb6f7631444c596ae88f
ヒトのアストロサイトの機能が初めて調査される
 
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