やぎの宇宙ブログ

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水星の詳細画像、続々公開中!

2008-01-17 23:43:00 | 特集
日本時間1月15日未明、NASAの水星探査機メッセンジャーが、実に33年ぶりに水星に接近しました。
その際撮影された画像の一部が既に公開されており、それらに独自に処理を加えて紹介します。

33年前、NASAの水星/金星探査機マリナー10号は3度にわたる水星接近観測を行いましたが、観測できたのは水星全表面の半分にも満たず、実はメッセンジャーが訪れるまで水星の半分以上は謎の領域でした。
今回の接近観測で、これまで謎だった領域の一部が初めて撮影されました。
上の画像は、今回初めて観測された領域の画像です。
左上は広角カメラで撮影された画像です。
その右上の方に、周囲より比較的明るい大きな円形の地形があります。
カロリス盆地と呼ばれるこの巨大な同心円状の地形はマリナー10号によって発見され、比較的新しい天体衝突によってできた地形だと考えられています。
カロリス盆地の西側半分は今回初めて撮影されました。
盆地の内部には、壁が暗いクレーターが多数見られます。

また、右上の画像は狭角カメラで撮影されたもので、水星表面が大小様々なたくさんのクレーターに覆われているのがわかります。
内部が明るく、周辺に放射状に明るい物質が広がっているクレーターが見られます。
明るい物質はクレーターを作った天体衝突により吹き飛んだのもです。

左下の画像も狭角カメラの画像です。
左側に縦にのびる巨大な断層が見られます。
マリナー10号が発見したリンクル・リッジと呼ばれる地形で、このような地形が水星全体で見られることが今回確認されました。
水星が熱を失う過程で収縮し、その際にできた「しわ」がリンクル・リッジだと考えられています。


この画像も今回得られた高解像度画像の一つです。
右側には同心円状の大型クレーターが見られます。
また、細かい無数のクレーターで覆い尽くされています。


こちらはメッセンジャーが水星に接近する途中の1月9日から13日にかけて撮影した画像をつなぎ合わせた動画です。

なお、これまで公開された画像はほんの一部であり、今後たくさんの画像が順次公開されていくはずです。
また、水星フライバイはまだ2回残ってますし、2011年からは本格観測が始まります。
水星探査はまだ始まったばかりです!


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2 コメント

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助かります (bbsawa)
2008-01-18 20:58:06
水星の詳細写真が発表されるのは良いのですが、具体的にどこか分からなかったので助かります。
しばらくは、我がブログも水星祭りです。
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bbawaさんへ (管理人やぎ)
2008-02-29 17:25:15
どこを写した画像なのかを目で探しているんですが、一面クレーターだらけの水星なので、なかなか難しいのが正直なところです。
ただそうして見ていると、どこも同じに見える水星の地表も、実は場所によって随分表情が異なることに次第に気づかされます。
その辺がやってて面白いところですかね。
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