サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

因果応報 知るかバカうどん「君に愛されて痛かった」 第8話「乙女」 感想

2017-10-17 | 知るかバカうどん
                            
                            鉄拳制裁不可避。









今週の内容は「THE☆知るかバカうどん」という展開でしたね
正にうどん氏にしか描けないとんでもない内容で色々と大丈夫なのか・・・?と心配してしまうくらい(笑
ボコボコりんっ!な展開が待ち受けていました。

個人的に、
酷い事をしてくるヤツ、
酷い事を言ってくるヤツに対して
悔しーっ!!って思ったとしても、
結局は泣き寝入りか脳内でけちょんけちょんにするぐらいしか報復の方法はないわけで、
その意味だと自分を酷い目に遭わせてずっと精神を蹂躙して来た相手にする制裁としては、
正しい/間違っているという概念を抜きにすれば「スッキリした。」というのが正直なところです。
こういう表現こそバカうどん氏にしか描けない衝撃性を含んだ芸術だなあ・・・と個人的には感じますね。

ただ、
ここまで来ると「読んで」とか「応援!」だとか、「面白いよ!」だとかね
そういう風に気軽に気楽に他人に薦め辛い漫画にはなってるかな、と笑
初期はまだ(ある程度)シンパシーで誤魔化せましたけど、
ここまで来ると最早成年時代と同じく“深淵”
正に「好きな人だけ読んで」「抵抗のない人だけ読んで」という領域にはっきりと突入した気がする
調子に乗って他人を攻撃したりコントロールする事に抵抗がなくなってしまったガキの惨めな末路・・・が、
これ以上ないくらいストレートに描かれている傑作回に仕上がっていました。






夢見る乙女だったいちかが、
きれいに堕ちていく様は言いようのないカタルシスに似た「何か」が確かにありましたが、
その前の純粋さを際立たせた演出によって更に衝撃的に映るようになっているのがまた流石でした
 ただ、一見そんないちかの高い(恋愛に対する)志は、
他人の気持ちを踏み躙ってコントロールする事によって成り立っていた“偽りの純粋さ”でもあるわけで、
それこそ表向きはきれいな振りしても裏ではコソコソ悪行を重ねている政治家さんと変わりない気もしました
だからこそ、最後の、醜いものの悲鳴や絶望は物悲しくも良く映える感覚もある訳で・・・
またかなえの悪意に満ちた表情がゾクゾクさせるなあ、と思いつつ(笑
個人的には「面白かった!」と心から思える話数でした

尚、これはあくまで個人的な感想に過ぎないのでね、
勿論バカうどんさんの過激な表現に辟易するような人もいると思います
だけど、自分的には全員を納得させるような作品よりも自分に微笑んでくれるような作品の方が好きなので。
ドラマみたいに都合のよくない、誰も助けに来ない、どころか顔面に思い切りパンチ浴びて鼻血出して・・・
そんなやりきれない現実、
だけど、
だからといって「可哀想」とまでは思わない
だってこの子は今までの人生で数え切れないほどの人の心を傷付けて来ただろうから。
有り体に「ざまあみろ。」と感じつつ、でも演出のお陰でそれだけでない悲壮感も漂っている、、、
という至極絶妙でスリリングな第8話でした
次回はレ〇プ完遂でポイ捨てとかでしょうか・・・色々な意味で気になります。かなえの動向も気になるっ!


















本当は、
本当に思うのは、
「受けた痛み」を返すんじゃなくて、
「受けた痛み以上の痛み」を返すのが正解なんだと思う
そうでなきゃ、きっと反省もしないしトラウマにもならない
それくらい、無作為に他人を傷付ける、、、という行為は重いものだと思う。
絶対支持。




未来なき少女 透明人間の骨 第四話「言う」 感想(ジャンプ+)

2017-10-17 | 荻野純










四話、読みました。










キラキラ輝いている「誰か」と、
そうではない「自分」というテーマ性も感じられた今回
確かにその壁はないようできっちりと存在するものですから、
正直花のような境遇とは全く違いますが感覚で分かる部分もあります
あのまま彼女が理解者になると思いきや、陸上だったり元々居た友達だったり・・・
思ってたほどに仲良くならない、そんな単純に距離が縮まらないあたりがリアリティあるなー。と
思いながら読んでいました。そういった意味合いではある種普遍的な話数であった、とも言えます。


やっぱり人間は似通っているようでも「どこか」が違くて、
その差を自分の努力では埋めれないパターンの方が多いんですよね
花の場合は特殊過ぎるっちゃあ特殊過ぎる理由ではありますけど(笑)。
ただ・・・
そんな“距離感”の表現が淡々とした作劇にもハマっていて
これはこれでオリジナリティがある、荻野さんらしい秀逸な表現に仕上がってるなあ。と感じましたね。

そもそも、
陸上にしろシンガーにしろ、
あの年代だとやっぱりある程度の希望を含んで始めているものですし、
既に人殺しの罪悪感を背負って汚れてしまった花にとっては、
少々眩し過ぎる事案だったのかもしれません
そういった人々に触れる、一緒に過ごす・・・という事自体がね。
何の後ろめたさもなく真っ直ぐに生きている彼女らと自分は違う、、、という
ある種世界と自分に対する断絶された感覚すら受ける物悲しくも儚いお話でした。


だからこそ、あのオチは気になりますね
ある意味今までで一番気になるオチじゃないでしょうか
ああいったタイプの女の子ならば、結構素直に話を聞いてくれそうな予感もしますけど
一体どうなるんでしょう。
そして、ここまで百合要素が出そうで出てない状況が続いてますけど
ガンマみたいに公式にそういうムードになる事はあるのかな・・・と
色々注目ポイントがあって面白いです(笑

本作は決して明るい漫画ではないし、ポジティブな作風ではないんですけど
だからこそ伝わって来る儚さやセンシティブな情感の表現がとっても心地良く、
胸の傷にきれいに作用してくれるような効能を(個人的に)感じてます
自分は花のような人生とは違うんですが、
「他人と自分」という向き合わずには済まされない確かなテーマ性が内包されてるので
そういった意味合いでは結構みんな読んで感じるものも大きいんじゃないかなあ~、と。
そんな風に思います。








しっかし相変わらず読みやすい漫画ですね~
それでいて浅くない内容にも仕上がっている辺りがまた流石です
サッと読めてジンと沁みる感覚が何度読んでもツボです
こういう漫画を毎週読める事が単純に嬉しい。
そう、本音で思います。来週分も楽しみです!