さらしな日記

さらしな、更級、晒菜、さらし名…?
南のnemoと北のneco、それぞれ好き勝手にやってる徒然コラボ

探偵学園Q (nemo)

2007年07月31日 | 読書・蘊蓄
 今クールで唯一見ているドラマ。原作の漫画は最終回近くに何度か読んだことはあるので、主要登場人物の1人が敵方だという事実に興味を引かれて見ることに。ちなみに週刊○春で『おすすめドラマ』として紹介されていたのには驚いた;;;──主役の少年俳優2人の演技力の達者さかららしい。
 この種の大時代的ドラマはいつの世代にも「懐かしい」と思わせることが最大の売りなのだと思う。荒唐無稽な訳の分からない設定というのはいつの時代にもあった作品で、私が知る限り一番古いのは再放送で見た岡崎○紀主演のドラマシリーズ、それからぼんやり覚えているのは山口百○の『赤い』シリーズ、ひと昔前ではスケバン刑事や『乳姉妹』、『アリエスの乙女たち』、わりと最近では金田一少年シリーズや『エースをねらえ』ということになるかと。

 幾ら病気療養中だからといってわざわざDVDで指令を届けに来るなど、ノリはほとんど特撮ものである。ましてや探偵ってそんなに世間に認められた職業じゃないと思うけどな~浮気調査と素行調査が主みたいな印象あるし…なんて言ってたらドラマそのものが成り立たないのだが。
 一応推理ものとしての要素(呆れるほど簡単なトリックが多いが)の他に少年たちの成長というテーマが据えてあるらしく、先週から放映されていた前後編『コレクター』はその意味では見応えがあった。
 孤独だと思いこんでいた副主人公役の少年が、自分には仲間が居るんだと認識させてくれた少女が、自分に示してくれた好意に形付けをする前に殺されてしまったことから事件に対する姿勢を変え始める姿が印象的だった──残念だったのは演じていた俳優がジャニー○゛所属のせいでファンからは「やめてほしい」という意見が多かったこと。私は彼個人に興味はないのでもっと掘り下げてほしかったんだが。
 犯人の殺人に至った動機がインターネットの中での独りよがりな妄想の産物にすぎなかったという結末も、妙なリアリティがあって好き。十代の空想と現実がごっちゃになった世界観が見事に活かされていたと思う。

 後5話でオチを付けないといけないからにはかなり荒唐無稽な展開になることとは思うが、それをどんな風にコンパクトにまとめるのか意地悪く楽しみにしている。
 ちなみに原作を読んでる友人は、敵方の登場人物である“ケルベロス”が設定通りのイケメンでないことが不満らしいが、私としては「犯罪に精通する人間はむしろ平凡な風貌である」という説を支持しているのでこっちの方が好きだ。


下駄買ってみました (nemo)

2007年07月29日 | 着 物
 太宰府で買った屋久島下駄(たいそうな触れ込みの割りに値段は安かった)が引退したので、合わせやすいベーシックなものを探していたら、ちょうど呉服屋の奥さんが持ってきてくれた品。
 屋久島下駄の鹿の子鼻緒に比べればちょっとクセがあり、どうしようかと思わないでもなかったんだけど値段が手頃だったので購入。裏は一応ゴムが貼ってあり、鼻緒も取替可能らしいから使い捨てという感じではない。
 元々私は歩き方が荒いらしく、裏ゴムのすり減り方が結構ひどい──廃タイヤのゴムを裏打ちした草履が良いと聞いているけど、ネットでもまだお目にかかったことはない。
 しかし以前は平気だった下駄の固さが、最近かなりツラい;;; きちんとしたタイプの足袋ならそれほどでもないんだけど、中国製のストレッチ足袋やたびっくすだと長く歩いてると踵が痛くなってくる(v_v;).もう草履以外はたびっくす系はやめたほうが良いのかしらね。でも下駄の方が好きだったりするから困る。


それは虫の良い話 (nemo)

2007年07月29日 | 日 常
 昔の写真をスキャナで取り込みデータ化していた時のこと。
 遊びに来ていた長崎君がひとこと聞いた。
「そういや、着物の写真はないの?」
「何で」
「友達と一緒に遊びに行くこと多いから撮ってないのかなと思って」
「見たいの?」
「うん」
「人が着物着てる時に一緒に歩くのは難色を示すクセに、そういうことを聞くのは『都合がよい』ってもんだね。ちなみに、無いよ」

 厳密には嘘である。
 写真はないが画像データなら多少は残っている。
 見せる気にならない私は悪くないと思うのだが、世間的にはどうなのだろう。

虫食い補正 (nemo)

2007年07月26日 | 手仕事
 夏場に夏着物の補修を始めても私の腕では間に合うわけ無いと分かっていても、何故補修を始めてしまうのか…それは私が好みだけに偏った無計画野郎だからである。まだ秋口に着れる単衣でも縫ってた方が建設的なんだが、いったん引っ張り出した以上は形にしておかないと後が困る。
 裄が短い+身丈が短い+身幅が狭い+袖が長い+虫食いがある=昔着物の難点集大成のようなコだが、それでも柄行が気に入っているのだから仕方がない。先月補修した単衣の失敗点をふまえ、今度は襟ぐりと上半身の身幅以外は全てに手を加えることに。
 袖を外し、襟をほどいて両おくみを取り除き、帯下に当たる部分をまっぷたつに裁断。切り取った帯下部分を点検し、汚れや痛みのひどい部分は右下に移動させるべきと判断してさらに分解──汚れがなければほどかずそのまま使うつもりだった。
 袖の長さを短くするために裾を切り落として出来た共布を帯下に用いて身丈を調整。おくみの縫いつけ位置を調整して前身頃を広くし、身幅を確保。襟は妻下から若干深めにつける。…列挙すれば簡単だが時間はかかる;;;
 虫食い穴については共布を両面接着芯でくっつけた後、周囲を同色系の糸でかがってはおいたものの麻布は織りが荒いので端がほつれていくのが気がかり。接着芯だけで保ってくれるモノと思いたいが保証はない…いっそのこと端を透明マニキュアで塗っておこうか(布鞄の端をほつれさせないのには有効)と思いつつも、そこまでいくと既にソレは裁縫ではないような気もする。
 いつものことだが何故私が補修を始めると実験の連続になってしまうのか…

さよなら屋久島下駄 (nemo)

2007年07月23日 | 着 物
 今月の支払い時、呉服屋さんが幾つか下駄を持参してくれた。靴箱に余裕がないので雰囲気が似通っている物を1足処分することを心に決め、購入を決定。
 かなり前に確か太宰府で買った屋久島杉を台に使った下駄。専門店ではないため台はやや大きめだし、裏底にスポンジが貼ってあるため鼻緒の交換も不可能な使い捨て。スポンジ部分もかなりすり切れて縁から端切れが覗き、底には小石が多数めり込み、いい加減寿命だとは分かっていたものの、使いやすさについつい手放せなかった代物。
 赤い鹿の子模様の鼻緒はクセもなく何にでも良く合い、実に重宝していた。同じ鼻緒があったら是非購入してストックしておきたいものだが、残念ながら今のところは見つからない。
 処分するといえば聞こえはよいが要するにゴミに出すということで、これは何というか心が痛んだ。呉服屋の奥さんから聞いたとおり、せめて「これまで尽くしてくれてありがとう」と感謝の念をこめながら包装紙にくるんで袋の1番上に置いておくことにしよう。