猫のやぶにらみ

こよなく猫にあこがれる中年オヤジのブログです

ゲバラとマラドーナ

2005-01-19 | ネコ的思索
「ゲバラ」続編です。これまでに分かった事。

①ゲバラはアルゼンチン生まれのアルゼンチン人(キューバ人だと思ってた)
②ゲバラは医学博士号をもつインテリですごい読書家(野蛮な闘士だと思ってた)
③ブエノスアイレス大学の医学生時代、友人とバイクで放浪の旅に出る。この時の見聞と体験が革命思想に結びついた。
④キューバ革命達成後、国際政治のヒノキ舞台に踊り出るが、当時ゲバラは30代前半。この時のスタイルが戦闘服に無精ひげ、ベレー帽をかぶり、口には葉巻という、「最高にかっこいい(ジョン・レノン)」姿だった。
⑤ちょうどこの頃、ゲバラはキューバ政府の代表として日本を訪問している。池田通産大臣と通商条約の交渉。さらに本人の強い要望によりヒロシマを訪問している。
⑥ゲバラはキューバ革命後キューバ政府の中で要職を占めるが、ソ連批判を公然と行うなど、カストロとの路線対立などもあって、忽然とキューバを去る。
⑦以後、諸外国でゲリラ指導を行うが1967年、ボリビア政府軍に捕らえられ射殺される(享年39才)。
⑧以後、左翼革命思想とは別に、「貧しき者、虐げられし者」たちの英雄として中南米諸国を中心に熱烈な人気を保つ。
⑨アルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナもそうしたゲバラ崇拝者の一人。マラドーナは腕にゲバラの入れ墨をしているほど。
⑩そうしたこともあってサッカーファンにはゲバラファンが多い。
⑪赤(革命の色)を基調とするレッズサポーターがゲバラグッズを愛好するのも恐らくこの辺が関係してるのかなと・・・。
⑫現在、「世界中から愛される20世紀最大の美しきイコンとなった青年(ゲバラのこと)の真実の物語」「モーターサイクル・ダイアリーズ」、絶賛上映中、とのこと。

ふ~む、これは驚いた。左翼革命など全く興味なかったので、毛沢東やカストロとともにゲバラも軽く「スルー」してきたのだが、冷戦構造崩壊後の今日において、こんなに世界の若者たちから支持されているとは、知らなかった。特にサッカーファンとのつながりに関しては猫好きでレッズサポーターの「なおなま」さんに教えていただいた。有難うございました。岡田監督が三浦カズをワールドカップ日本代表から外して以来、すっかりJリーグ嫌いになってしまった私としてはその辺は盲点でした。

ということで、例の飲み屋の女の子。彼女も実は地元Jリーグチームのサポーターであることを私は知っています。これで私の疑問は氷解しました。彼女がゲバラTシャツ着てたのはこれはきっとサッカーつながりなんですね。で、その理由を口にすると私がまた、「岡田うらめしや~」「カズ最高!」「じょーは今どこにいるんじゃ、じょーを出してみー、じょーを」などと、果てしなく絡み始めるのでサッカーのことは黙ってたんでしょうね。

ゲバラの一生を、「ボンボンで医者→道楽でバイク放浪→社会主義に開眼→生臭い政治的なところには関わらず闘争バカ1代→老醜晒さず戦士のまま夭逝という生涯」だったと言う人もいるようですが、彼の人気の秘密を知るよすがとして、ゲバラが自分の子供たちにあてた手紙の一節を引用しておきます。

「世界のどこかである不正が誰かに対して犯されたならば、それがどんなものであれ、それを心の底から深く悲しむことのできる人間になりなさい。それが一人の革命家のもっとも美しい資質なのだ」


参考URL

「チェ・ゲバラ特集」
「キューバ人名辞典」
「エルネスト・チェ・ゲバラ」
「へたれ論 チェ・ゲバラ」
「ラテン・アメリカを読む 書評のコーナー」


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お役に立てたようですね。 (なおなま)
2005-01-19 12:28:18
良かったです。お手伝いできて。

ほんとゲバラTは若いサポの子に人気ですね。



城の言葉にちと反応。大好きなFWです。今J2の横浜FCにいますよ。頑張っています。
ありがとうございました (やぶ猫)
2005-01-19 12:54:54
重ねて御礼申し上げます。おかげさまで勉強になりました。



城選手の件ですが、気分を害されたとしたら申し訳ありません。当方の暴走です。「あのときの話し」になるどうしても・・・



以後自制いたしますので今後ともよろしく御願いいたします。。。
いえいえ。。。 (なおなま)
2005-01-19 20:04:46
選手はたくさんいますし、好みは人それぞれです。



あの時は、私もびっくりしました。。。まさかねぇ。。

私はキングが嫌いでしたが、今は好きです!さすがです。



ゲバラの話はとても勉強になりました。また遊びにきますね。
TB (ウギー)
2005-01-19 23:17:26
TBありがとうございました。



そんなマラドーナは今は生活のベースをキューバに移してしまいましたね、、、。



チェ・ゲバラに関しては僕も本を読んで、「モーターサイクル・ダイアリーズ」も見てきました。キューバにも行ってきました!(といってチェの足跡を追おうなんて考えは全くなく完全に興味本位の旅行ですが、、、)



僕は社会主義とかマルクス経済に関して特に何の思い入れもありませんが、チェ・ゲバラの自分の理想を貫き通す姿には、ある種の気高ささえ感じます。



あと、グランパスサポもゲバラを使ってますよ。
ゲバラグッズ (neco)
2005-01-20 00:24:28
TBどうもでした!

サッカーにはまったく疎いので、そういうルートではやってるとはまったく知りませんでした。

雑誌でみたのですけど、ゲバラグッズ、中国でもはやってるそうですよ。やっぱ、誰かわかんなくてもキャラクターとしてかっこいいってのが大きいかも。

わたしもキューバいってきたんですが、まちなかの記念碑とかはホセ・マルティとか他の革命家のものの方がずっと多いのに、売り物のグッズや写真集ではゲバラのものばっかりでしたから。
コメント有難うございます (やぶ猫)
2005-01-20 09:32:38
TBをつけた先のお二方からコメントをいただきました。有難うございます。お二人ともキューバに旅行されたことがあるんですね。うらやましいですね。



私はそのすぐ近く、キーウェストまで行ったことがあります。ヘミングウェイゆかりの島で、猫屋敷が有名です。はぁ~、もう大昔の学生の頃の話・・・。グレイハウンドのバスに乗ってアメリカ1周したんですよね。



「モーターサイクル・ダイアリーズ」急に観たくなってきました。。。

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