熱帯果樹写真館ブログ

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良き道具にこそ匠あれ05  - 手指が痛くなりにくい採果ハサミ「Dr. Cut®」 -

2016年06月27日 | イベント

 平成28年5月18日(水)、19日(木)に宜野湾市の沖縄コンベンションセンターにおいて第1回「農林水産業支援技術展」が開催されました。





 このイベントは、農業支援技術、漁業養殖支援技術、食品加工製造技術、流通支援技術、六次産業化支援技術を要した機材や商品を有する企業の商談会に加え、それらに関連したテーマの専門家によるセミナーが催されました。









 沖縄県では初めて開催されるタイプの刺激的なイベントでした。
 参加された業者さんと後日お話をしたところ「東京等のイベントと比べ規模は小さいものの、来場者の方と内容の濃いお話ができたので良かった」と云う感想を複数名から聴くことができました。

 さて、本イベントで見かけた数ある魅力的な技術の中から、有限会社ウド・エルゴ研究所の採果ハサミ「Dr. Cut(ドクター・カット)®」を紹介します。





 「Dr. Cut®」の最大の特徴は、握り手にシリコン製のゴムカバーが付いていることです。
 そして、よく見るとハサミを閉じた際に柄のぶつかる部分にシリコンの突起状クッションを備えています。

 それ以外は特に変わったことはありません。
 しかし、「Dr. Cut®」の売り文句は『医師が考えた園芸用ハサミ』『握りの部分が手指の負担を1/4に軽減』です。
 『人間工学に基づいて世界初の新しい握りの園芸用ハサミ』と云われても、「正直そこまで効果が期待できるの?」と疑いながら(有)ウド・エルゴ研究所のブースで「Dr. Cut®」を用いて枝の試し切りをさせていただきました。

 細い枝を、ぱちん。
 太めの枝を、ぱちん。

 わずか数回の試し切りで違和感に気づきます。
 「このハサミ、切り終わったときに親指の付け根にくる衝撃がほぼない!」

 思わず、「Dr. Cut®」の価格を確認しました。
 3,000円(税抜き)。
 ハサミ本体の2倍程度に価格設定されている様ですが、果実(野菜)の収穫や剪定時に数百回、数千回とハサミを使った際に利き手を襲う鈍痛を考慮すれば、1,500円程度高価なハサミを購入してもお釣りがくるので・・・?
 私は農業者ではないので、知り合いの農業者に提案するために購入するのですが(笑)。

 第一印象では「思ったよりモノになる気がする」でしたが、次に「もう少し長めに使ってみなければ正しい判断はできない」との感想から「Dr. Cut®」を1本購入しました。

 本当は剪定ハサミでこの機能が付いたものが欲しかったのですが、現在は準備中ということでした。

 そして、次の週末。
 知人の農場を訪ね「Dr. Cut®」を試したい旨を説明すると、「アセローラやピタンガ、フェイジョアの樹なら好きに切って良い」との許可を得ました。
 これらの樹なら枝の太さも採果ハサミでも問題ありません。

 柔らかいフェイジョアの枝を、ぱちん。
 やや硬いアセローラの枝を、ぱちん。
 そこそこ硬いピタンガの枝を、ぱちん。
 一心不乱に1時間程剪定作業を行いました。

 そして、結果は・・・。
 手(指)の傷みがほとんどありません。
 作業開始5分過ぎの状態が1時間続いた印象です。

 「Dr. Cut®」のリーフレットにも「母指の痛み評点」としてグラフが掲載されていましたが、実際の感覚がこのグラフです。



※このグラフは「Dr. Cut®」のリーフレットから抜粋しました。


 また、「Dr. Cut®」試しに使っていただいたオクラ農家の方も「いいね!」と賞賛されていました。
 「採果ハサミを一日中使って手(指)が痛い」って人には「Dr. Cut®」をお薦めします。

 「Dr. Cut®」の改善箇所を提案するとしたら、

 ・沖縄県内で販売代理店を見つけて欲しい(現在は通販でしか購入できない)。
 ・剪定ハサミタイプが試してみたい(本当に手が痛くなるのは太い枝)。
 ・農場内で落としたときに見つけにくそうなので、もっと目立つ色も出して欲しい(現在販売されているのはグリーン、ピンク、ブルーのパステルカラー)。
 ・シリコン製カバーがハサミより先にダメになる気がするので、替えカバーも販売して欲しい。

 と云ったところでしょうか。

 なお、「Dr. Cut®」は「ミドリ安全.com」や「刃物の木屋 ヤフー店(ガーデニング)」でも購入できます。




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