いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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米国議会公聴会。 a public hearing in the congress of usa

2017-01-12 20:04:09 | 日記
 (1)トランプ政権の指名閣僚は資産家で民間企業のCEO(最高経営責任者)と軍人出身者の白人多数で占められているのが特徴だ。
 そういう意味ではトランプ政権の特徴をよくあらわしているトランプ主義に沿った人事配置ともいえて、国内雇用促進主義で中国と軍事、経済で対峙してISテロに強硬でロシアとは良好関係をはかるというトランプ主義がよく見える。

 (2)正式就任を20日に控えて、11日(日本時間12日早朝)にようやく当選後初めて記者会見に臨んだトランプ次期大統領は「最多の雇用生む大統領」(報道)を主張したといわれている。

 これまでの発言からはやることは単純明快で、貿易関税優遇のメキシコに展開する国内大手企業に高関税(35%)適用をちらつかせて国内に回帰させ雇用と投資拡大を迫るもので、TPP離脱に移民規制とメキシコ国境の壁建設というところか。
 オバマ政権のレガシー政策を否定してオバマケア(日本のような相互扶助の医療保険制度改革)も自分のことは自分で責任を持つ個人主義優先米国社会の多数の意向に沿って否定される可能性が大きい。

 (3)そのトランプ政権の指名閣僚の米上院外交委員会での承認公聴会(a public hearing in the congress of usa)が始まった。米国政治は大統領制で大統領が指名した閣僚に対して直接大統領を選ばない議会(上院)に指名閣僚人事の承認権が与えられている。

 ここで閣僚としての理念、方針、考え、資質などが質(ただ)されて、上院議会の採決で承認するかどうか決められる制度だ。

 (4)1月20日トランプ政権が始動する前に議会での適否が決まり、閣僚として任務を遂行することになる。米国政治は国民が直接選ぶ大統領に強い権限が与えられているのであまり閣僚が表にでる(国務長官、国防長官ぐらい)ことがなく、まして事前に議会が公聴会を開いて閣僚人事を承認する制度のために米国政治で閣僚の不祥事、交代という話は聞かない。

 (5)日本の政治は議院内閣制で国会が選んだ首相が閣僚を指名して内閣が発足するので、その後の政局で閣僚の問題発言、資質、能力、不祥事により引責辞任、交代があるのは恒例的ともなっており、閣僚資質(quality)、能力(ability)が問われて首相の指名責任も問われることはしばしばだ。

 政治制度の違いはあるが、日本の政治も政権、内閣発足前に首相指名の閣僚に対する国会公聴会を開いて承認審査をしてはどうか。

 (6)米国議会は上院、下院ともにトランプ共和党政権を支える(多分)共和党が現在多数を占めて採決に有利な状況だが、それでも公聴会で国民の目に指名閣僚の理念、方針、考え、資質などが示されるのは重要なファクターといえる。これまでの経緯から共和党内からも反対意見もでるかもしれない。

 日本の政治体制、国会の中でも取り入れたい閣僚承認の米国議会公聴会の制度である。閣僚資質が絶えず問題となる日本政治では改革につながる方法論だ。

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