いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

判決の連動性。 connective of decision

2016-12-13 20:30:39 | 日記
 (1)「1票の格差是正」問題と「米軍機、自衛隊機の騒音被害」問題と「沖縄米軍基地被害」問題は「連動性(connective)」はないのかと考える。
 「1票の格差」問題は国会議員を選ぶ国民参政権、投票権の権利行使に全国一律に個々事情の公平、平等性を欠くとして、高裁審理では違法判決も出て最高裁は国会に選挙制度の改善の努力を求めて違憲状態(違憲状態としているのは0増5減の国会対応を一定評価して、さらなる改善を期待する希望的観測が入っているからだ)としている。

 (2)一方「米軍機、自衛隊機の騒音」問題は、自衛隊が深夜、早朝の飛行自粛し、周辺防音設備工事を施していることを理由に住民の権利被害を認めていない。
 どこまでの忍耐を司法は容認しているのか、求めているのか具体的な根拠は示せていない。

 1票の権利行使では国民個々の事情、ハンディなどを考慮せずに全国一律公平、平等の権利を認めているので、騒音問題でも「ここ」までなら忍耐の容認限度だとか、自衛隊にも一定の改善努力、配慮がみられるからといってそれが周辺被害住民の個々事情にあてはめられるものではなくて、1票の格差判断とはあきらかに後退した司法判断だ。

 (3)1票の格差問題は国民有権者個々の権利行使の公平、平等性保障の問題であり、騒音問題は国民の安全、生活を国が代わって防衛、安全保障する代執行の問題であるから、国民生活も制約、制限を受ける公共性、公益性の構成要件が加味される。

 米軍機騒音問題にいたっては日本の行政処分が存在しないとして、司法判断の管轄外としている。

 (4)しかし1票の格差問題にしてみても、選挙区事情の違う全国有権者の選挙権、投票権の個々事情を一律比較検証しての権利格差問題であって、同一選挙区での候補者を選ぶ得票差の決着方式には影響を及ぼすものではないから、権利行使の原理原則のようであり、そうでもない公平、平等(justice)な決着問題でもある。

 騒音問題で一部国民が忍耐を強いられるのを国民全体の国防、安全保障の観点から公平、平等な範囲内だと論じるなら、1票の格差問題だけ国民有権者個々事情の一律の権利の公平、平等を論じるのは、公平、平等ではないということになる。

 (5)翁長知事が前知事が決定した辺野古沿岸部の埋め立て承認をその後取り消した問題で争われていた上告審で、最高裁は弁論を開かないで判決を20日に指定(報道)した。

 高裁の「不合理と認められない限り、知事は国防、外交について国の判断を尊重すべきだ」(判決要旨)として、前知事の承認を取り消した翁長知事の行為を違法とした高裁の判断を見直さずに違法判決が確定する見込みとなった。

 (6)司法としては現在米軍普天間飛行場の騒音、危険に直面している周辺住民の安全利益とそれが辺野古沖に移転されることによるあらたな周辺住民の被害救済利益(沖縄に米軍基地の73%が集中する不公平、不平等感改善も含めて)の比較検証を抱えてむずかしい判断を求められるところであるが、今回は現知事による前知事承認取り消しの是非部分が問われたものだ。

 (7)高裁は「騒音や危険が減り、県の基地負担が改善される」(判決要旨)としたことを、最高裁は弁論を開かずに見直す必要がないと判断する。
 司法の国民有権者の個々事情を一律に配慮した1票の格差判断からすれば、こちらは国民個々の事情を配慮しない特殊性が残る。

 誰かの犠牲のもとに得る幸福感と言うのは居心地が悪いものだ。

 
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