いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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PKOと安保法制。 PKO and security legislation

2016-10-12 20:04:23 | 日記
 (1)安倍首相は安保法制(security legislation)国会審議中に同法案が国民の過半数から反対されていることを受けて、かっての自衛隊のPKO参加に対しても当時の国民は多くが反対したが今では立派に貢献していると胸を張ってみせた。

 自衛隊のPKO参加は、自衛隊の初めての海外派遣として平和憲法の精神性、規定に違反するとの論争のなかで、政府が国際社会の要請に応えるために強行したものだ。

 (2)米国主導によるイラク戦争では、当初日本は軍事費支援に徹してその後米国などから人的貢献を強く要請されていた。日本としては平和憲法第9条で国際紛争を解決する手段としての戦力を保持せずに、交戦権を有しない規定から個別的自衛権は保障されるが、海外の紛争地に出向いての戦争、戦闘行為に参加することはできないというのが政府、国民の認めるところであった。

 安保法制は安倍政権が独自の憲法解釈の変更により集団的自衛権の行使容認により、同盟国米国などと海外の紛争、戦闘地域に自衛隊を派遣参加させるという、多くの憲法学者、国民が憲法違反と主張するこれまでにない軍事戦略政策だ。

 (3)自衛隊のPKO参加は、今では何事もなかったかのように毎年中東、アフリカの紛争地域に部隊が派遣されて恒常化している。
 そのPKO参加の自衛隊に対して11月派遣からは安保法制にもとづく新たな任務が加わる予定だ。

 これまでは後方支援、インフラ整備主体であった派遣自衛隊であったが、11月の南スーダンPKO派遣では「駆け付け警護」と「宿泊地の共同防護」の新たな任務を政府は実施検討している。

 (4)これまでは仮に派遣地域に紛争が起きれば派遣自衛隊は宿泊地内に避難していたものが、今度の新たな任務では紛争に巻き込まれた邦人などの救助のために紛争地域に銃器を所持して出向き、あるいは外敵からの攻撃に対して他国軍と協力して宿泊地の共同防護にあたる任務だ。

 11月の南スーダンPKO派遣自衛隊は、現在国内で銃器を使った戦闘訓練を続けている。10月上旬に稲田防衛相が南スーダンの首都ジュバを訪れて、現地の安全、安定状況を視察した。

 (5)7月には武力衝突も起きていたが、稲田防衛相の帰国後に安倍首相はジュバでは今は戦闘行為は起きていないと判断を示して、初めての安保法制にもとづく新任務の自衛隊派遣を進める意向のようだ。

 今は恒常的になった自衛隊の海外紛争地域のPKO参加だが、これが憲法違反なのかの論争は別にしても紛争地域への派遣条件が戦闘が行われておらずに比較安全、安定していることが自衛隊派遣条件というのも、PKO調停活動からみればそうなってから行くことは本来的業務からみればおかしなことだ。

 (6)これは憲法解釈問題も含めて日本にとっては大変なジレンマ(dilemma)であるが、パラドックス(paradox)としてそこまでして参加する意味、意義がある任務なのか疑問でもある。

 派遣される自衛隊としても他国のために生命の危険を懸けて、これが国民から圧倒的な支持、支援のない(国民の過半数が反対する)中で任務を遂行する大いなるジレンマもある。

 (7)政府としては安保法制の強行採決とあわせて、国民的合意、説明のないままにあまりに前のめりしすぎている危険だ。危険は起きてからでは取り返しがつかない。
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