先日ニュースを見ていると、私の興味を直撃したビジネスモデルの話題がありました。旅行会社のHISが企画した旅行プランでしたが、即日中止になってしまい、少し残念な気がしています。それは東大の女子学生が海外に向かう飛行機の機内で隣に座り、得意分野を教えてくれるというものでした。
結果的に中止になった要因は、宣伝広告で女子学生の写真を使い、その近くにハートマークがついているもので、ネットでもその画像を見ることができますが、周りから「低俗」、「キャバクラみたい」、「企業としての姿勢を疑う」などの批判が殺到し、結果的に即日中止となりました。
一見「馬鹿だなあ!」と思いますが、ビジネスモデルとしてはかなり奇抜で、勇気のある企画を採用したものだと感心させられました。今回この企画が採用された過程を勝手にイメージし、再現してみましたのでご一読ください。ただし実際の取材は全くしておらず、何の根拠もありませんので、HIS関連の皆様、どうぞ笑って見逃してください。
(登場人物):海外旅行企画部 A部長(企画部30年)
同企画部 B社員、C社員、H社員
(場面):新規旅行プラン報告会議
A部長:「今日は先月指示していた新規プランについてみんなに報告してもらう。うちの売り上げにつながるようなプランを期待している。まずはB社員、発表してくれ。」
B社員:「はい。若い学生が気軽に海外へ行けるよう、エアーもホテルも低価格な”超エコ海外!”というプランはいかがでしょうか?」
A部長:「そんな超エコプランでどれだけの利益が出ると思っているんだ。少しは会社の利益を考えろ!次、C社員、発表してくれ。」
C社員:「はい。数か国の世界遺産を回るプランで、それらの遺産に詳しいガイドを付け、食事やホテルも豪華な”世界遺産で心がリッチに!”というプランはいかがでしょうか?」
A部長:「先ほどよりはましだな。ツアー料金も少し高めで行けそうだ。ただ、もう少しお客さんを引き付けるインパクトがほしいな。営業部からもっと面白いプランを作れって再三やかましく言われていて、俺も参ってるんだ。次、H社員。」
H社員:「はい。女子大生といっしょに行ける海外旅行はどうでしょうか?」
A部長:「何だそれは?お前はとうとう頭がおかしくなったのか?」
H社員:「いや違います。東大の女子学生が一緒に行って、飛行機の機内で勉強を教えるんですよ。そうしたら家族で旅行しながら子供の教育にもなりますし、女子学生分の料金を加えることもできます。部長はこんなプランはお嫌いですか?」
A部長:「H社員、採用!社内の稟議は俺が何とかする。H社員、すぐに細かな採算票を出してくれ!俺もテストツアーに行った方がいいよな!」
とこんな感じでしょうか。(関係者の皆様、すいません。)ただ、コラボやシナジー効果はこういった発想が必要だと思いました。HISのこのケースは切れ味は良かったものの、切る角度に問題があったようですが・・・。でもHIS企画部の皆様、「ナイストライです!」
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