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【続報】ニジェールで米国人人道関係者誘拐(2)〜マリ情勢は新たなステージに?!

2016-10-18 12:30:39 | アフリカ情勢
昨日からお話ししているニジェールにおける米国人道関係者人質誘拐事件。その後の消息が危惧される。

昨日の記事↓
【速報】ニジェールで米国人人道関係者誘拐(1)〜またも繰り返されたテロ


この事件を見て、マリ情勢、そしてサヘル情勢が新たな段階に向かいつつあるのではないか、との一抹の危惧を覚える。

一つはテロ行為の地理的範囲拡大。今回の事件はマリ領メナカを拠点とした犯行とみられている。13日には中部のセグー州、ナンパラ・ディアバリ間で国軍に対する襲撃事件があった。これら地域はすでに不穏な動きの定番スポット。

前日12日にはマリ国境に近いブルキナファソ領内のアンタンゴム警備ポストが襲撃を受けている。そして今回のニジェール、タウア州の人質誘拐テロ。

さらに当地17日には、ニジェールの首都、ニアメから北西に50キロほど離れたクトゥカレ刑務所を武装勢力が襲撃する事件が発生した。この刑務所には捕捉された多くの武装勢力のテロリストが収監されており、厳重な監視と警戒下にあった。自爆テロは失敗に終わった模様であるが、ニアメ周辺でこのような事件が発生したのは2年ぶりである。

国境ポストが破られ、影響は周辺国に向かいつつあるのか?


もう一つは武装グループ自体の増加と多様化。先般からンボテブログの記事でも述べているが、武装グループは地元のブラックアフリカンを取り込みつつ、徐々に拡大している。そして「マシーナのカチーバ」(旧FLM)など、地場オリジンの武装勢力も生まれてきた。

今回のタウアの事件で犯行が疑われるのがMUJAOである。MUJAOは西アフリカ連帯・聖戦勢力(Mouvement pour l’unicité et le djihad en Afrique de l’Ouest)と訳せようか。2011年にその名を名乗り始めたイスラム武装勢力で、翌年のマリ南北分断においては、北部を他の武装グループとともに割拠した。しかしその後、仏軍のサーバル作戦で離散し弱体化。武装勢力の衆参離合の中、2013年にはマグレブのアルカイダ(AQMI)もしくはその傍系のアル・ムラビドゥーンに統合される形で姿を消したとされていた。

ここのところ、MUJAOがふたたび復活し、マリ中部の一部地域の実効支配を開始したとの情報があったが、その作戦実行能力は定かでなかった。今回のテロでが本当にMUJAOによるものだとすれば、 非常に厄介である。

(Abidjan.netより)


モーリタニアの通信社、アクバールによれば、上述、先週12日(水)に発生したブルキナファソ、マリ国境警備ポスト襲撃事件に関し、DAESH、つまりイスラム国が犯行声明を出したと報じている。真偽のほどはわからない。しかし万が一本当だとすると、西アフリカで明確にISによる直接の行動が起きた最初のケースということになろう。


マリは北部における襲撃、戦闘などの事件は枚挙にいとまがない。アルジェ合意の進展、ドゥアレグ勢力の分断、バマコ政権の政策実行能力、国際社会の無力など、マリ問題の出口への道筋が見えない。そんな中でのマリ中部地域のの不安定化は、周辺国にとっても直接の脅威となるリスクがある。

(おわり)
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