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あ、やっぱり。セネガル・エアウェイズ倒産~アフリカの航空事情(14)

2016-04-18 07:30:11 | アフリカ情勢
毎日毎日、注目ニュースがメジロ押しのアフリカ。去る13日は、やっぱりこういうことになるのか、、、というニュースがラジオから流れていた。

セネガルにはもう航空会社はありません
Le Sénégal n'a plus de compagnie aérienne nationale(RFIウェブサイト)



いわく。
セネガル政府はセネガル・エアラインの解散を宣言した。2009年に設立、2011年に就航したが、財政的に行き詰まった旧アブドゥライ・ワッド政権末期の設立、赤字経営が続いた。政府からは400億FCFA(約80億円)の資本注入も重ねられた。しかしついにわずか5年足らず、650億フランCFA(約130億円)の負債を抱え、その生涯を閉じた。


ンボテはこの航空会社の経緯を鮮明に覚えている。初年度から立ち上げにもたつき、就航が順次遅れていった。航空機の調達が遅れた。そのため、就航とともにキャンセルと大幅な遅延が相次いだ。無理な機体運用から、メンテナンスや故障リスクも懸念された。就航記念と称して、一人当たり40キロのうれしい預け入れ荷物サービスも見せたが、急遽航空機を借用して運用された便などもあり、予定の荷物が搭載できず、ほとんどの荷物がになるようなケースも相次いだ。


しかし政府のナショナルフラッグへの夢は潰えていない。ニュースは続く。

「政府はここに新しい航空会社を設立した。資本金は400億フランCFA(約80億円)」とマイムナ・ンドイ・セック観光・運輸大臣。「そしてこの会社は[エール・セネガルSA]と命名された。」


ンボテがセネガルにいた頃の2000年台半ば、エール・セネガル・アンテルナショナル(通称「セネガル航空」)が地域の重要な翼として機能していた。遅延やキャンセルもそれなりにあったが、よく頑張って地域を飛ばしていたというのがンボテの印象だった。

(当時のセネガル航空)


2001年に設立、地域の信頼の翼、モロッコ王室航空が51%を保有する資本提携を受け、運航も、サービスも、財務体質も支えられていた。

しかしマネジメントが立ちいかず、採算が悪化。2009年にモロッコ航空との資本提携が解消されると、転げ落ちるように運航が立ち行かなくなる。財務状況が悪化し、従業員のストが続く。そしてあっという間に倒産。


今回のセネガル・エアラインズの凋落は、そのデジャブを見ているようだった。しかしもっと悪いことに、その前身のセネガル航空のさらに前身にはエール・セネガルというのがあって、それも2001年に倒産しているのだ。


セネガル政府は、再び過ちを繰り返さないためにも、今回の事業にあたっては慎重に採算を検討する時間を設けたいとしている。同時に、事業拡大には民間資金に期待したい、と述べている。噂ではトルコ航空との提携の話は交渉に入ったとされるが、マイムナ大臣は口を閉ざした。中断していた工事が再開されたブレーズ・ジャーヌュ新空港に間に合わせたいとする政府。しかしまだ就航免許どころか、設立手続きの段階という。


四度目の正直はうまくいくのか。それとも三度あることは、、、。

(おわり)

参考記事
アフリカの航空事情

第十三話 エールフランスが西アフリカに殴り込み?
第十二話 機内安全設備の説明に萌えるハナシ(エールフランス編)
第十一話 機内安全設備の説明に萌えるハナシ(アフリカ編)
第十話 アフリカは飛行機のゴミ捨て場じゃない?!

ちょいとアフリカいってきま~す
↑過去のアフリカ航空事情、アフリカ旅行ネタのまとめリンクがあります。

ある空港の、のどかな朝~ブルキナファソ・ワガドゥグ国際空港
アフリカの機内食事情(1)~アフリカ食のチョイス

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