ベルのきもち

日常のささやかな幸福感を書いていきたいと思います。

理想の母親像『ステラ・ダラス』byプロ―ティ

2014-05-10 08:18:08 | 本の紹介
毎年、母の日が近づくと思いだすのが少女向けに改題された『母のいのり』(『ステラ・ダラス』)という本でした。
小学校低学年のころ、お年玉でこの本を買い・・・夢中になって読み・・・子どもながらに大人になって子どもができたら、この母のように子どもを育てようと思っていました。

あらすじはというと・・・
1950年代のアメリカが舞台。ステラは貧しい家の出で、教育もろくに受けずに工場で働いていて。そこで工場長で良家の出のスティーブンと身分違いの結婚をして、ローレルというかわいい娘をもうけた。
スティーブンにはモリソンという許嫁がいたが、父の事業が失敗して父は自殺、借金で家は没落したという事情があった。傷心のスティーブンにステラは優しかった。
しかし一緒に暮らしてみると・・・ステラは下品で、付き合う友人は飲んだくれで、スティーブンとは価値観の違っていてうまくいくはずがなかった。
ふたりの気持ちはすれ違い、やがて離婚。スティーブンは一人娘のローレルのために十分に仕送りをし、毎年夏の休暇をローレルと一緒に過ごした。ステラはローレルのためにお金を出して習えるものはなんでも習わし、いい母親になろうと努力するが・・・
スティーブンはやがて以前の婚約者、モリソンと再婚。
ローレルは父を取り巻く世界と母との生活に雲泥の差があることを知り・・・父の家庭に憧れる。
それを知ったステラは身を引き、ローレルをスティーブンとモリソンに託す。

だいたいそのような話だったと思いますが、少々違っていたらごめんなさい。この本、なくしてしまって…惜しいことをしました。

娘の幸せのため、突き放す。ステラはローレルの住む家に行って、夜、物陰からローレルがピアノをひいている姿を満足げに見ているシーンが印象的です。またローレルの義母となったモリソンはそんなステラの気持ちを汲んで、わざとカーテンを引かずにいました。
娘をとりあう親もいるけど、この二人の母はほんとうにすてきだと思います。



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