ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

半年間無職の国民に罰金というニュースの続報

2017-03-24 | ベラルーシ生活
 今からおよそ2年前に2015年4月、「半年間無職の国民に罰金」というベラルーシ発のニュースをご紹介しましたが、その続報です。

 2年前にこの法律が施行されたときは、「日本でもそうしたらいいのに。」という日本人のネット民の声がけっこう多かったですね。本当に日本でニートの方がどう思うのかと考えると気の毒になりますが。
 さて、当のベラルーシ人はというと、これと言って反対する人もなく、静かでした。
 ところが、今年に入ってから、この法律に反対する人が激増。どうして今頃になって?
 理由の一つはいわゆるニートだけではなく、専業主婦も無職なんだから、この罰金(ベラルーシでは税金と言っています。)を払うようになったからです。
 ちなみにこの法律、ベラルーシに居住している外国人も対象です。私、専業主婦でなくてよかった。

 そのためここ最近では、毎週土日になると、ベラルーシ各地で、この税制に反対するデモ集会が行われています。

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 3月25日の続報です。
 そもそも3月25日は今から99年前のベラルーシ人民共和国樹立の記念日です。
 しかし、結局ソ連に組み込まれてしまい、このベラルーシ民族の悲願であった独立国家は消滅いてしまいました。
 今でも、あのときベラルーシ人民共和国がうまく続いていたら、と思うベラルーシ人も一定数いるわけで、3月25日は政府に批判的なデモが起こりやすいのです。
 結局、今年は3月24日にミンスク市長が、いかなるデモ、集会も認めない、とけん制したものの、25日ミンスク市中央部から少し離れた場所で降雪の中、抗議デモの行進が始まりました。
 機動隊が投入され、100名を超える身柄拘束者が出ました。外国人も含むと報道されましたが、ロシア人ジャーナリストのようです。

 その時間帯は、現場付近の道路の交通規制、地下鉄3駅は停車しなくなりました。
 ベラルーシの夕方6時現在、交通規制は解除され、町は平穏です。

 ベラルーシに長期滞在、あるいは旅行で滞在を予定している日本人の皆さんへ。
 特に最近はネット上で注目を集めたいからと、不用意にスマホなどでデモの様子を撮影しようとする人が多いですが、上記のように外国人ジャーナリスト、あるいは参加者と勘違いされて、身柄を拘束される可能性があるので、そのようなことはしないようにしましょう。
(実際に拘束された日本人が過去にいます。)
  
 

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