ベラルーシの部屋ブログ

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第10回 体調と対策メモ 読書

2017-03-27 |   体調と対策メモ
 お久しぶりです。「体調と対策メモ」第10回目の寄稿となりました。
 この投稿記事をお寄せくださっている方から読書がうまくできなくなった、と言う症状についての対策について、詳しく教えていただきました。
 いつものようにこのブログ上で公開しますので、このような症状があるかた、思い当たることがある方、ぜひご覧ください。

(第1回からの「体調と対策メモ」はこちらにまとめてあります。)
 
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 こんにちは。
 お久しぶりです。
 体調と対策メモの者です。

 体調不良対策を続けて、現在の体調は、不調ながら安定しています。
 午前中や気温の低い日の体調はよくないですが、よくないながらデトックスや、体温保持を心がけていると、なんとかすごせているというところです。

 本日は、ある特殊な不調の症状について、対策を書こうかと思います。同じような症状の方の参考になればと思います。

 2011年の夏ごろから、わたしには体調不良とともに、原因不明のある症状がありました。 それは、「テレビドラマを見ても、すんなりと筋立てがわからない」というものでした。
 年が明けて、2012年の2月頃になって、これに加えて深刻な症状が出ました。

 本が読めないのです。

 短い文章や、町の看板のようなものは読めます。
 チャットも出来ますし、文章もかけますし、言葉も話せます。

 しかし、長い文章が、目が滑ってしまってまったく読めないのです。
 ふつうに会話はできますし、長い文章も書けるので、「長い文章を読む」ことだけができないのは、驚きでしたし、不便でした。

 当時、同時に発現していた身体症状としては、持続するリウマチのような神経の痛みと、毎日続く激しい疲労感、忘れっぽい、左手のしびれです。

 もちろん、精密検査も受けました。
 結果として「異常なし」と言われていたため、どうしたものだろうと長い期間悩んでいました。

たとえば、脳梗塞などで右脳に異常が出ますと、左手がしびれて動かなくなったり、言葉を操る能力のにどこかに異常が出ることがあるそうです。

 わたしは、精密検査では異常がないと言われましたけれども、脳梗塞などの重い病気ではなく検査ではわからないくらいの、もっと軽微な異常が右脳のどこかにあったのかもしれないと思いました。

 長い文章が読めないのは、生活していく上で本当に不便なので、わたしは自分なりに出来る限りの対策をいたしました。
 以下にそれを列挙します。


○亜鉛サプリを摂取する。

 長い文章を読むためには、脳の海馬と言うところに読んだ文章を一時的に記憶しておか
ないといけないようです。そうすることで、長い文章の前後関係を理解しながら読んでいくことができるそうです。
 この海馬が必要とするミネラルは亜鉛です。
 亜鉛は、体内に重金属が吸収されたときなどに、免疫力を上げたり有害物質を排出するために大量に使用されるそうなので、亜鉛不足ではないかと思い、亜鉛サプリを飲むようにしました。
亜鉛は、過剰に飲むと身体に害が出ますので、気をつけて一日の摂取量を守ってください。また、鉄は亜鉛の吸収を阻害し、亜鉛は鉄の吸収を阻害するので、亜鉛と鉄のサプリは同時に飲まないようし、朝は亜鉛、夜は鉄と言うふうに時間を離して飲むようにしました。
 サプリで過剰症になるのが不安な方には、食品での摂取をおすすめします。
 亜鉛を安全に摂取できる食品は、ココアとビール酵母です。


○カルシウムをたくさん摂取する。

 脳が必要とする栄養素として大切なのがカルシウムです。
 食品からのカルシウムは、ストロンチウムが含まれている心配があるためなるべく避け、サプリメントで飲むように心がけました。
 食品で摂取したい方には、高野豆腐や切り干し大根など乾物にたくさん含まれています。

○パズルなど、頭を使う遊びをする。

 短期記憶が衰えており、頭を使うさまざまな能力が落ちてきていますので、リハビリのためにパズルや神経衰弱などのソリティアをしました。
 最初は、頭を使うとめまいがしたり頭痛がしたり、神経の痛みを感じたりしましたが、だんだん解けるようになっていき、楽しくなりました。
 後述しますが、わたしが絵本などを読んでいたころ、同時にパズルをしていたのが回復を早めたと思っています。


○編み物をする。

 右脳を刺激するために、左手で細かい作業をしてみようと思いました。また、当時はよく左手がしびれたり、指がつったりしていたので、このまま左手が動かなくなったら怖いな、という不安がありました。
 それで、両手を使う細かい作業は何かなと考えたとき、「編み物をしてみよう」と思い立ちました。
 編み物のいいところは、失敗したらほどいてやり直せるところです。
 身体はだるいし、思い通りにならないことが多い時期でしたが、編み物をしていると落ち着きましたし、何かしら形になるものが出来上がるのは続けるモチベーションになりました。
 他の手芸とちがって、太い毛糸と太い針を使えば、そんなに目にも負担にならないのがいいところです。出来上がったものは、ちょっとしたギフトにもなりますし、体調不良の方にはおすすめの趣味だなと思いました。


○本を読んでみる。

 まず、字の大きな絵本から読み始めました。
 最初は絵本でも、読むだけで疲れてしまったので悲しかったです。でも絵本からはじめたことで、「まだ自分にも読みきれる本がある」と思えたのはモチベーションになりました。
次に、児童書を読みました。
 児童書は字が大きく、わかりやすいのがありがたいです。以前なら30分もかからないで読めたような本でしたが、最初は一冊読むのに一週間かかりました。
 ページを開いて左下まで読むうちに右上のほうの内容を忘れてしまい読み戻る、ということを何度も続けましたが、読みきれたとき、「やった!」と思いました。


 児童書が読めるようになったら、ことわざや格言のような本、ビジネス書のようなノウハウ本を読むことにしました。
 こういう本は、役に立つことも書いてあるのがありがたいです。
 また、ビジネス書は、見出しが大きく書いてあり、そこにポイントをおさえて、いくつかの段落にハウツーが書いてある、という内容が一般的なので、長い文章の前後関係を理解しなくても読めるので、ありがたかったです。
 同時に、読みながらポイントをノートに書き写すようにしました。記憶力を回復させるためでした。これは役に立ったように思います。

 最後に、字の細かい小説です。
 最近、ようやく、字の細かい文庫本が読みきれるようになってきました。
 まだまだ時間がかかり、普通の人が3時間くらいで読める文庫本を読むのに、まる二日くらいかかってしまいます。
 また、じっと読んでいると、めまいがしたり、頭痛がしたり、眠くなったりしてきますが、そんな時は、いったん字の小さな本の読書はやめて、児童書にもどり、ハウツー本を読み、編み物をしたりして目を休めてから、小説にもどるというローテーションで読書しています。

 リハビリの経過を申し上げると、まず、絵本からはじめて児童書を読みきるまでは一年かかりました。その後は緩やかに回復しており、今は字の小さな文庫本を読みきるのに二日、というペースまで回復しました。
 ただ、倒れる前は、文庫本を一冊三時間くらいで読んでいたわけですから、ぜんぜんまったく遅いのですが、それでも小説を読めるようになったのはうれしいことです。
 目標は一日一冊です。

 今回のメモは以上です。
 最近、ネットなどを見ても、字が読めなくなった、文章がわからなくなったなどの症状をちらほらと見かけます。長い文章がダメ、漢字がダメ、むしろひらがながダメなど様々な症状の方がいらっしゃることを知りました。

 読めないけど書ける、しゃべれる、言葉を知っている、等とちぐはぐなところがある症状のため、他人に説明することが難しいですけど、打てる手はどこかにあると思います。必ずなおるとは断言できませんが、わたしの例が誰かのお役に立つことがあればいいなと思っています。

 また、最後になりますが、わたしは自分の症状を被爆のせい、放射能のせいとは断言いたしませんし、脳に異常があったとも申しません。(精密検査では「異常なし」でした)
 ただ、とても不思議な不調で不自由をしたことがありますので、この体験がどなたかの
お役に立てればという思いで書きました。参考程度にしていただければと思います。

 もし、実際に「文章が読めない」「左手がしびれる」という症状がある方は、絶対にまずは精密検査をお受けになってください。脳の異常は、検査をして早めに対処が必須です。
 そのうえで、どこも異常がないという結果になりましたら、ダメもとくらいで、わたしの方法を試していただけたらと思います。


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 テーマが「読書」長い文章が読めないという問題なのですが、その対策がパズルや編み物なんて! と感動しました。
 亜鉛やカルシウムといったサプリの話ですが、食材も挙げてくださってありがとうございます。
 この寄稿が誰かのために役立つように・・・!とベラルーシから祈っています。


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