ベラルーシの部屋ブログ

ベラルーシでの生活について、日本人に日本語で読んでもらうためのブログです。

SOS子ども村での保養滞在プログラム (2) サプリメント

2012-02-22 | 放射能関連情報
 SOS子ども村では保養滞在している子どもたち(年齢は2歳以上)にビタミンとミネラルのサプリを支給しています。
 これは飲むタイプのサプリです。
 タブレット状になっていて、水に入れると泡が出て溶ける発泡タイプのサプリです。
 ベラルーシ製ですが、その企業「Vitus」のサイトはこちらです。(ぷくぷく泡が出ていますね。)

http://vitus.by/ru/glav/catalog.html
 
 
 いろんな種類のサプリを作っていますが、その中でも3種類をSOS子ども村では選んで、年齢別に与えています。
 2歳から4歳までは「クローハM」というサプリを保養滞在中飲みます。この商品についてはこちらです。(ただしロシア語です。)

http://vitus.by/ru/Vitamin_mineral/kroham.html


 内容はこうなっています。
 ビタミン類は多い順に A、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、C、K1、ビオチン、D3
 ミネラル類は多い順に カルシウム、亜鉛、リン

 5歳から12歳までは「クレプィシM」を飲んでいます。この商品についてはこちらです。(ただしロシア語です。)

http://vitus.by/ru/Vitamin_mineral/krepyshm.html


 内容については1タブレット(1回分)がこのようになっています。
ビタミンА  1440 МЕ
鉄 4ミリグラム
ビタミンE 12ミリグラム
カルシウム  20ミリグラム
ビタミンВ1  1ミリグラム
マグネシウム  3.2ミリグラム
ビタミンВ2  1.2ミリグラム
銅  0.4ミリグラム
ビタミンВ6  1.3ミリグラム
亜鉛 1.2 ミリグラム
ビタミンВ12  2
セレン  10マイクログラム
ナイアシン  12ミリグラム
マンガン  1ミリグラム
パントテン酸  4.8ミリグラム
葉酸  100マイクログラム
ヨウ素 100マイクログラム
ビタミンС  60
リン  15.5ミリグラム
ビタミンК1  30 マイクログラム
ビオチン  30マイクログラム
ビタミンD3  190 МЕ


 13歳から16歳までは「ヴィートゥスM」を飲んでいます。この商品についてはこちらです。(ただしロシア語です。)

http://vitus.by/ru/Vitamin_mineral/vitusm.html


 内容については1タブレット(1回分)がこのようになっています。

ビタミンА 3000 МЕ
鉄 2ミリグラム
ビタミンЕ 10ミリグラム
カルシウム 10ミリグラム
ビタミンВ1 2ミリグラム
マグネシウム 8ミリグラム
ビタミンВ2 2ミリグラム
銅 0.4ミリグラム
ビタミンВ6 2ミリグラム
亜鉛 2.4ミリグラム
ビタミンВ12 5マイクログラム
マンガン 1.2ミリグラム
ナイアシン 20ミリグラム
モリブデン 14マイクログラム
パントテン酸 10ミリグラム
ヨウ素 100マイクログラム
葉酸 200マイクログラム
ビタミンС 75ミリグラム
セレン 20マイクログラム

 
 以上のサプリメントにはビタミン、ミネラル類のほか、香料、固化剤なども含まれています。
 詳しく内容をお知らせしましたが、保養滞在する日本人が必ずしもこのとおりにビタミンやミネラルを摂らないといけない、ということではありません。
 SOS子ども村で滞在しているベラルーシ人の子どもはこのようなサプリを摂っているということです。
 あくまでご参考までに。

 これらのサプリと平行して、体内のセシウムが多い(体重1キロ当たり20ベクレル以上)子どもはビタペクトTを飲んでいます。
 そうでない子どもはこのサプリだけです。

 SOS子ども村での保養については以上ですが、これを上手に日本人向けにアレンジして保養プログラムを作るほうがいいと思います。
 1週間に1回と言わず、もっと魚料理を食べる回数を増やしてもいいと思います。
 ベラルーシ人より日本人のほうが泳ぎが上手ですし、プール施設も多いので、水泳を取り入れるのもいいと思います。

 またインタビューでは当たり前すぎて話にも出なかったのですが、規則正しい生活、十分な睡眠、体に悪い物を食べたり、しない(喫煙など)ことも保養中は大切です。
 ちなみにSOS子ども村では7才以下の子どもは昼寝をしています。

 また保養先で放射能汚染されたものを食べていては保養の意味がありませんから、安心して食べられる物、放射能を除く下ごしらえを取り入れた調理法で作った料理を食べるようにしてください。
 
 時間がなくて保養なんて行けない、という方も多いと思いますが、土日や連休を利用したり、また日々の生活の中にこのようなプログラムを上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。
 

SOS子ども村での保養滞在プログラム (1) 期間と食事

2012-02-21 | 放射能関連情報
 体内の被ばくを減らす、という意味で食生活(食材の下ごしらえ、バランスの取れた食生活)やペクチン、カリウム、カルシウムなどの摂取が大切だということは何度も述べました。
 これと平行して保養滞在することもとても大切です。
 チロ基金がビタペクトTを配布しているSOS子ども村にある保養滞在のプログラムについて、職員の方々にインタビューしましたので、このブログでご紹介します。
 日本人の方も被ばくしたと分かっている方、はっきり分からないけれど、震災以降さまざまな症状に悩んでいて「被ばくしているのでは?」と悩んでいる方、もし機会がありましたら、保養に行ってみてください。
 仕事などの関係で
「保養なんか時間がなくてとても行けないよ・・・。」
という方でも、日常生活の中に保養滞在のヒントを取り込んでみてください。

 まず保養滞在プログラムの期間についてです。SOS子ども村では19日間の期間となっています。
 期間長ければ長いほど保養の効果が得られます。
 ベラルーシでは、保養と言うと最低でも14日間の滞在になります。
 ただ、人によっては2日ほどの保養滞在でも不快な症状が軽減した、というケースがあります。
 日本人は忙しい人が多く、休みも取れない、という場合が多いのですが、土日や連休を上手に使って保養滞在してみてください。

 SOS子ども村では滞在開始後、すぐにベルラド研究所に行き、体内被ばくを測定します。測定するのはセシウム137とカリウム40です。
 カリウム40は放射性物質で体に悪い物ですが、この量を知ることによって体によい他のカリウム群の合計を算出できます。
 つまり体の中にカリウムがどれだけあるのか、測定できるのでカリウム不足かどうか判断することができます。
 カリウムが体内から全くなくなると心臓が止まります。またカリウム不足になるとセシウムが体内にたまりやすくなります。
 そのため、測定の結果、カリウム不足であることが分かった人には保養滞在中、高カリウム食を摂るよう指導します。

 またセシウムが多かった場合(子どもは体重1キロあたり20ベクレル以上)はセシウム排出のため、チロ基金からビタペクトTをもらい、滞在中から飲み始めることになります。

 普通のベラルーシの保養所では食事が出ますので、それを食堂で一斉にみんなで食べることが多いです。
 しかしSOS子ども村は糖尿病やアレルギーなど食事に気をつけないといけない子どもも多く滞在していますので、食事は引率してきた母親が手作りしています。
 保養所にキッチンがあり、2家族でそれぞれの子どもに合わせた食事を作っています。
 食費はSOS子ども村から出ており、やりくりしながら献立を考えます。

 そこで保養滞在が始まるときに栄養学の話を聞き、必要な場合高カリウム食についても指導を受けます。
 この他、ジュースを1日1人200ミリリットルずつ支給されます。
 果肉入りの100%の果物のジュース、あるいは野菜ジュースをSOS子ども村が購入しており、家族の人数に合わせて分配しています。
 ジュースの種類はいろいろですが、りんごジュースが多くなるようにしているそうです。

 さらにビタミンとミネラルのサプリを支給しています。1人20回分で滞在期間中飲み終わるように指導しています。
 これは飲むタイプのサプリです。
 このサプリについては別に詳細を記事にします。

 次に食事です。
 SOS子ども村では1日5回食事をしています。
 朝食、午前のおやつ、昼食、午後のおやつ、夕食・・・です。

 内容について具体的に説明します。
 測定の結果、セシウムが多かった子どもは、朝起きてすぐにビタペクトTを1タブレット(約2グラム)をコップ半分の水といっしょに飲みます。
 そうでなかった子どもはビタペクトTは飲みません。
 場合によっては水ではなくジュースや紅茶といっしょに飲むこともあります。しかし必ず水分といっしょにビタペクトTを飲みます。
 
 朝食のおかずは肉類や魚類のないものです。例えばおかゆ、クレープ、カッテージチーズ、サラダなどです。

 昼食と夕食には必ず肉類か魚類のおかずにします。種類は特に問いません。
 しかしお肉が大好きなベラルーシ人はつい魚を食べず、おかずは肉ばかり・・・ということが多いです。SOS子ども村では必ず1週間に1回以上は魚のおかずを出すように指導しています。
 しかしそれでも忘れがちなので
「木曜日は魚の日」
と決めており、木曜日までに魚のおかずを作らなかった場合、木曜日には魚料理を作るようアドバイスしています。

 昼食と夕食には野菜類(サラダなど)を必ず添えます。種類は問いません。
 このほか海草をたくさん摂ることを勧めています。
 また昼食の量が多くなるようにし、スープや黒パン、ベラルーシ人の主食であるジャガイモを食べるようにしています。

 飲み物ですが、支給されたジュース、ビタミンとミネラルのサプリのほか、紅茶、コンポート(日本人が想像するコンポートは飲み物ではないのですが、ベラルーシでは飲み物です)、牛乳などの中から選びます。

 午前と午後のおやつですが、クッキー、あるいはビスケットが多いです。このほかお菓子を与える場合はゼフィール、マルメラード、パスチラの中から選びます。
 このお菓子について詳しくはこちらです。 

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/66d8a830f9f715a8534cd17c746c9350


 これに果物を1種類食べます。果物を食べるのは1日に1回だけです。午前のおやつのとき食べたら、午後のおやつのときには果物は食べない、ということです。
 測定の結果、カリウムが不足していることが分かった人には、食べる果物はドライフルーツ(干しブドウなど)が多くなるように指導します。
 カリウム不足に関係なく、食べる果物はりんごを一番に勧めています。

 おやつのときの飲み物は、ジュース、牛乳、コンポート、キセーリ、飲むヨーグルトなどの中から選びます。ただカリウムが不足していることが分かった人には1日に1回は必ず1杯のココアを飲むように指導しています。

 食生活については以上ですが、これを読んで
「こんなにたくさん食べられるのかしら?」
と思われるでしょう。
 しかし1回の食事の量は少なくして、胃腸にかける負担を減らそうという考えから、1日5回、少しずつ食べることになっています。

 このほか栄養学や衛生学のレクチャーを母親や年長の子どもは聞きます。
 衛生学、と言うと何だか難しそうに思えますが、実際には
「病気にならないように清潔を保つ。手洗い、うがいの励行」
「どうして人間は病気になるのか? ばい菌と免疫力のお話」
と言った分かりやすい話です。
 またベルラド研究所製作のビデオ「自分を放射能の影響から守ろう」を見ます。
 チロ基金が渡している「チェルノブイリ・放射能と栄養」もレクチャーの資料として活用しています。

 このほか、
「楽しい気分になるのも保養プログラムの主要な部分」
と考えていますので、さまざまなお楽しみプログラムもあります。
 例えば、動物園、サーカス、観劇、観光に行きます。家庭の宗教によっては教会のミサにも行きます。
 またSOS子ども村内でゲームをして遊んだり、さまざまなコンクールをしています。他にも手工芸をして楽しい時間を過ごすようにしています。
 
 SOS子ども村ではスポーツには力を入れていません。
 小学生以上の子どもたちは近くの学校に短期間受け入れられているので、平日は学校に通っています。
 運動は学校の体育の授業が主になります。
 しかし放課後、SOS子ども村内でサッカーやバレーボールをしたり、子どもたち同士で試合をしています。自転車もあるので、それに乗って遊んだり、冬場はそり遊びをしています。 
 
 SOS子ども村では設備がないので行っていませんが、水泳など全身運動になるスポーツをするのがお勧めだそうです。 
 
 

セシウムと心臓疾患の相関関係

2012-02-16 | 放射能関連情報
「セシウムと心臓疾患の相関関係」について元ゴメリ医科大学学長のユーリー・バンダジェフスキー博士とその奥さんガリーナさんへのインタビューが、日本語に翻訳されています。


http://vogelgarten.blogspot.com/2012/01/blog-post_25.html


 ぜひぜひご覧ください!
 ご夫婦の葛藤、特に奥様の気持ちを考えるとベラルーシに住んでいる私としては、涙が出る思いです。
 お二人の生の声が聞こえてくる貴重なものです。日本語に翻訳してくださった方、本当にありがとうございました。
 
・・・・・・・・・

 ユーリー・バンダジェフスキー博士が来日公演することになりました!
 詳しくは「放射能防御プロジェクト」木下黄太のブログ をご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/69fb130ad04bc2e2d3c36fcbe4d90bf8


 それにしても、バンダジェフスキー博士が今ベラルーシに住んでいない、というのがベラルーシ人にとっては不幸ですよ。
 もっともウクライナで研究を続けてほしいです。それが多くの人のためになると思います。

「みんなのカルテ」と飛蚊症について

2012-02-15 | 放射能関連情報
 震災後、体調が悪く
「もしかして被ばくしてしまった?」
と悩んでいる方へ。
 「みんなのカルテ」というサイトをご存知ですか?

 このサイトの「初めての方へ」のページから転載します。

・・・・・・・・・・・・・・・

 「みんなのカルテ」は原発事故後の体調の変化や不定愁訴の情報を共有できるよう症状を記録するためのカルテです。
 原発事故後の「あきらかに何かがおかしい」と感じる方の声を集め、ある時期を境に同時多発的に特徴的な症状が派生していることを理解できるようにすること、その全体像と関連を把握できるよう改ざんのない症状のデータベースとして誰もが公に共通認識を持てる環境を整えること、それが「みんなのカルテ」の目標の一つです。
 ご本人だけでなくご家族に関する症状もお書き込みいただけます。2011年3月11日以降、放射能汚染によるものではないかと感じられる不定愁訴を含む自覚症状、不安に思われる症状についてご記入ください。みなさんのご協力に感謝いたします。

・・・・・・・・・・・・・・

 「みんなのカルテ」

https://sites.google.com/site/sos311home/karte


 このサイト内には「保管庫」があり、カルテの内容を閲覧することができます。

http://sos311karte.blogspot.com/


 これを読んでいて、何度かどきっとしました。
 ここでは「飛蚊症」について書きたいと思います。
 飛蚊症について詳しくはこちらです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9B%E8%9A%8A%E7%97%87


 飛蚊症はベラルーシでも増加したのですが、ベラルーシの研究者も「チェルノブイリ事故の影響に間違いない。」と言っている症状なのです。
 ベラルーシ国立放射線医学研究所の調査結果(1996年。事故発生から10年目の報告)によると、ベラルーシ国内の放射能汚染地に住む6歳から15歳の子ども3000人を調査したところ、年間3ミリシーベルト以上の被ばくを受けた400人の子どものうち60%に飛蚊症が見つかったのです。
 被ばくの原因は牛乳や肉、キノコなど汚染された食品を長期間食べたため、としています。

 また調査した400人のうち3%には萎縮性胃炎が見つかった、とも報告しています。
 ベラルーシでは子どもの慢性胃炎が多いのですが、それは汚染された食べ物が長くとどまっている胃の壁に食べ物から直接放射能が当たるため、胃炎になりやすくなる・・・とベラルーシの医師から聞いたことがあります。
 
 それから「みんなのカルテ」を読んでいて思ったのですが、もともと持病があった人は、それが悪化していることが多く、とても気の毒でした。
 このカルテに「症状がよくなりました。」の報告が増えることを祈っています。

 

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第129回」

2012-02-14 | チロ基金
 2月13日にビタペクトTと「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第129回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクトTを6個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2とビタペクトTは合計1902個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1680部となりました。
 今回で通算139回目のビタペクトT(ビタペクト2)と「チェルノブイリ:放射能と栄養」の配布となりました。
 延べ人数ですが、1902人の子どもにビタペクトT(ビタペクト2)を、1680家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(ビタペクトTを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a




 今回は2家族がゴメリ市(チェルノブイリ原発から140キロ)からSOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族にお話を伺いました。

(家族A)
 お母さんが6人の子どもを引率していました。この家族には3個のビタペクトTを渡しました。
 このお母さんは3人息子がいますが、長男は保養滞在に来ていません。2人の実子と2人の甥、1人の姪を引率していました。それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。
 
母親(事故発生時11歳)16ベクレル
次男(7歳)26ベクレル ○
三男(4歳)15ベクレル 
甥 (7歳)21ベクレル ○
甥(10歳)27ベクレル ○
姪 (4歳)15ベクレル

 10歳の甥と4歳の姪は兄妹です。お母さんにお話を伺いました。
 7歳の次男は早産で生まれてきて、体重が1500グラムしかありませんでした。
 言葉の発達が遅く、しょっちゅう歯で舌を噛んでしまいます。最近までお母さんしか何を言っているのか分からなかったのですが、現在特別な幼稚園に通っており、ずいぶん改善されてきたそうです。
 4歳の姪は食物アレルギーがあり、10歳の甥も次男もビタミン欠乏症、と言われたので今回の保養で、治したいとお母さんは話していました。 
 他の子どもは健康、ということでした。
 

(家族B)

 お母さんが2人の実子、1人の姪、1人の洗礼子を引率していました。この家族にも3個のビタペクトTを渡しました。洗礼子というのは、子どもが洗礼を受けるときに立ち会う1組の大人が必要なのですが、洗礼父、洗礼母、洗礼子という関係ができます。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。
 
母親(事故発生時12歳)17ベクレル
長男(15歳)30ベクレル ○
長女 (2歳)17ベクレル 
姪  (7歳)20ベクレル ○
洗礼子(15歳)22ベクレル ○

 長男は2歳のときに喘息を発症、4歳の時にはB型肝炎になりました。胆管が生まれつきねじれており、胆汁がうまく出ないそうです。学校の体育の授業はずっと休んでいるそうです。
 長男は小学生のとき、体内放射能を学校で測定してもらったことがあり、そのとき結果がよくなかったので、スピルリナをもらって飲んだことがあるそうです。
 長女は食物アレルギーがあります。
 姪はよく風邪をひくそうです。
 洗礼子は糖尿病患者です。糖尿病になる前からあまり視力がよくなかったのですが、発病後はさらに視力が落ちてしまったそうです。
 
 お母さんたちは2人とも、生殖器系の病気を持っているそうですが、詳しくは話してくれませんでした。
 聞き取り調査では言いにくいことは無理に尋ねないようにしているので、具体的にどのような病気なのかは分かりません。

 お母さんたちは
「情報をいろいろとありがとうございました。」
と感謝していたそうです。
「チェルノブイリ事故のことはもうずっと昔に起きたことだと、あまり意識していませんでした。でもこの保養に来たおかげで体内被曝の数値などもはっきり知ることができて、よかったです。改めて放射能のことを意識するようになれました。」
とも話していました。
 やはり自覚がないと被ばくへの対応もできない・・・と言うかしませんよね。

 今回もいつものように子ども達に折り紙、おもちゃの笛などをプレゼントしました。お母さんにはアクリルたわし。折鶴をあげるととても喜んでいました。
 きれいな便箋に子どもたちの名前を筆ペンで書いてあげると、びっくりしていました。

 最後になりましたが、ビタペクトTの購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や手作りのアクリルたわしなど子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

ある方からのメールです

2012-02-11 | 放射能関連情報
 先日関東在住の女性の方からメールをいただきました。
 了解を得ましたので、簡単に内容を公開します。
 
 この方は湿疹ができていましたが、九州に1週間疎開、そしてアップルペクチン摂取によって症状が改善しました。しかしアップルペクチン摂取を終えた後、再び湿疹ができたそうです。
 体内被曝など測定をしていないので、被ばくと湿疹の関連性は分かりません。

 この方の親戚の小学生の男の子はだらだら出る鼻血、そして強い疲労感を訴えていました。
 しかしアップルペクチン摂取後、全て改善したそうです。
 この男の子も測定などはしていないので、被ばくとの関係は分かっていません。
 しかし2人とも震災前までは元気で暮らしていたのに、その後このような体の不調が出てきて、病院に行ってもよく分からないままだったそうです。

 私の元に多くの日本人の方からさまざまな症状を訴えるメールが来ています。
 私は医者ではありませんし、メールの文章からだけではアドバイスをすることもできません。
 また全ての人の全ての症状にペクチンの効果が出るわけではありません。
 しかしアップルペクチン摂取後、原因不明の症状が改善した、という日本人の方からの貴重なご報告ですので、ここにお知らせします。

 

日本文化情報センターの活動 出張講演 モロジェチノ中央図書館

2012-02-09 | 日本文化情報センター
 2012年2月8日にベラルーシの都市、モロジェチノにある中央図書館に出張講演へ行ってきました。
 依頼されたテーマは日本庭園。
 出席したのは私のほか、ベラルーシ国立植物園で未来の園芸家の育成もしている先生や地元で園芸を子どもたちに指導している先生も参加しました。
 私はモロジェチノに行くのは初めてだったのですが、とても町がきれいでびっくりしました。
「今は雪が積もっているけれど、夏はもっときれいですよ。」
と図書館員さんたちに言われました。次回はぜひ夏に行きたいです。

 図書館は町の中心部にあり、とても立派な建物でこれにもびっくりしました。
 シャンデリアがいっぱいぶら下がっていました。貸し出しコーナーに行って日本文学の棚を見ると村上春樹や井原西鶴など多数のロシア語訳が並んでいました。(侮るなかれ、ベラルーシの地方都市図書館・・・。)
 文学作品はたくさんあるけれど、情報を教えてくれるような文献や資料は少ない、という話でした。
 
 図書館内のホールには80人の人がやってきたので、平日の昼間なのにそんなに日本庭園のことが知りたい、という人がたくさんいるのか、とそれにも驚きました。
 さらには地元のテレビ局や新聞社も取材に来て、モロジェチノに日本人が来たのは初めてだから、と話していました。
(でもおそらくマスコミが把握してないだけで、以前にモロジェチノに来たことのある日本人はいると思いますよ。)

 私は日本庭園の画像を交えながら、簡単ですが日本庭園が発達してきた経緯や理由、古いタイプの庭から現代の家庭の中に取り入れられている庭まで、お話しました。
  
 モロジェチノ中央図書館の方からは
「日本には花見という習慣がある。」
という話が出ました。どうもベラルーシ人からすると
「じーっと花を眺める。」
と言うのは
「日々の雑多な家事や用事に追われているので、無理。日本人がやっていることは理解できない。」
ということなのだそうです。

 まあ、花見って言っても、日本人もいろいろですよね。
 わざわざ人里離れた桜の名所まで行く人もいれば、朝から場所取りして、夕方からお酒を飲んで騒ぐ(^^;)という場合もあるし、きれいな桜の写真を撮ることに情熱を注ぐ人もいます。
 でも
「日本人は世界で一番働き者なのでしょ? 残業ばかりしているし、いつ花を見ているの? そんな時間はあるの?」
ときかれたときは
「忙しいからこそ、ときどきお花を見て心をなごませないといけないんですよ。」
と答えました。
 図書館側からは
「ベラルーシでも花見の習慣を取り入れたらどうか。でも桜はないので、りんごの花ではどうか?」
という積極的な意見が出てきてまたまた驚きました。
 私も
「花見と言っても日本人のまねなどしなくていいので、ベラルーシ人に合った感じの花見スタイルを作ればいいと思います。」
と話しました。

 日本庭園から花見論に移って盛り上がったわけなのですが、そう言われてみれば今までもベラルーシ人から
「日本には花見という祭があるそうですね。」
とよくきかれていました。私はてっきり、日本といえば桜、そして花見というイメージからこういう質問が出るのだろう、と思っていたのですが、どうやら実はベラルーシ人からすると
「変なことを日本人はしている。」
というイメージを持っているから、印象に残ってしまう・・・ということらしいです。(初めてこのことに気がつきました・・・。)

「だって、ベラルーシであなたの近所の人が道端のたんぽぽをじーっと眺めていたら、『気が変になったのでは?』と思うでしょ?」
とまで植物園の先生には言われるし・・・。
 満開の桜を見上げて大勢の日本人がニコニコしている様はベラルーシ人には「奇妙な光景」・・・のようです。

 しかし、ベラルーシ風の花見をやってみよう、という意見もベラルーシ人側から出ているので、これからどうなるのか楽しみです。
 
 このほか
「日本語を聞いてみたいから、詩を朗読して。」
と会場の人から言われました。これもベラルーシではよく頼まれることなんです。
 ベラルーシ人は幼稚園の頃から詩の暗唱を叩き込まれるので、得意なんです。そして日本人も同じように教育されていると思っているので、気軽に「詩を朗読して。」と頼んでくるんですよね。
 このようなことが全く得意ではない私はいつも世界で一番短い形式である詩、そう、俳句を読むようにしているのですが、(そうすると今度はすぐ「ロシア語に訳して。」と頼まれます。)あまりの短さに
「え、それだけ?」
という反応でした。(すみません。)

 でも図書館の方々がいろいろ準備などしてくれたおかげで、講演会はとてもスムーズに運びました。
 また機会があれば、モロジェチノに行ってみたいです。日本に興味がある人がこんなにいるとは思っていませんでした。
 そしてチロ基金からもこの図書館に資料文献の提供など行うことにしました。
 日本に関する興味が長く続いてほしいです。(まずはベラルーシ初の花見をモロジェチノでぜひ開催してほしいです。)

  

ゴメリ州の障害者

2012-02-04 | 放射能関連情報
「ゴメリ州住民の健康と環境」からの抜粋記事の続きです。

 2010年に障害者として認定された人の数は6815人です。そのうち447人が15歳以下の子どもでした。
 就労可能年齢層(15歳以上60歳以下)の人は3018人でした。

 障害者になった理由ですが、最も多いのが循環器系の病気によるもの(33.3%)です。
 2位はがん。(30.5%)
 3位は骨髄系と結合組織の病気。(6.9%)
 4位は外傷によるもの。(5%)
 5位は内分泌系の病気。(4.9%)
 
 ・・・となっています。6位以下は精神障害、7位は神経系の病気、8位は眼病、9位は消化器官の病気、10位は呼吸器系の病気、11位は結核、12位はその他、13位は泌尿器、生殖器の病気、14位は先天性疾患・・・となっています。

 これを就労可能年齢層の障害者にだけに絞って見ると順位が少し変わります。
 1位はがん。(29.8%)
 2位は循環器系の病気。(24.3%)
 3位は骨髄系と結合組織の病気。(8.7%)
 4位は外傷によるもの。(8.0%)
 5位は内分泌系の病気。(5.3%)
 6位は神経系の病気。(4.9%)
 7位はその他で(17.9%)

 18歳以下の未成年者の障害者ですが、2000年にゴメリ州では人口1万人に対し20.2人の割合でした。
 同じ年のベラルーシ共和国全体の割合は、人口1万人に対し、17.5人です。
 つまり国の平均よりゴメリ州のほうが未成年の障害者数が多い、ということです。
 この国よりゴメリ州のほうが多い、という状態は2009年まで続いていました。
 しかし2010年に逆転しています。
 ゴメリ州では16.0人でしたが、ベラルーシ全体では16.7人でした。
 
 2000年から2010年までゴメリ州でもベラルーシ全体でも新規認定を受ける未成年の障害者の数はゆるやかですが減少しつつあります。

 未成年が障害者になった理由ですが、2010年のゴメリ州の場合ではこのようになっています。
 1位は先天性疾患。(28.2%)
 2位は神経系の病気。(14.7%)
 3位は内分泌系の病気。(11.2%)
 4位は精神障害。(9.8%)
 5位は聴覚の病気。(7.4%)
 6位はがん。(6.9%)

 このがんについてはこの資料では2009年には原因の4位だったのが2010年には6位になったとわざわざ記述しています。
 それからベラルーシでは障害の重さにより、1級、2級、3級の3段階に障害者を分けています。
 1級が一番重く、3級は一番軽い障害です。日本と比べてかなり大雑把な分け方となっています。
 この級により受けられる福祉の内容なども変わってきます。

 ゴメリ州全体では1級障害者の割合が23.0%、2級障害者が49.8%、3級障害者は27.2%です。
 しかし就労可能年齢層に限って見ると、1級障害者の割合が10.5%、2級障害者が46.1%、3級障害者は43.4%です。

 ベラルーシではチェルノブイリ原発が原因で障害者になった人に対する救済措置を別枠で定めていましたが、今では一般の障害者と同じ枠組み内で行っています。
 つまり、チェルノブイリ原発が原因で障害者になった場合、以前はその条件に当てはまる人だけを対象にした救済策があったのですが、今はチェルノブイリ原発は関係なく、負っている障害の内容のほうを見て、他の理由で障害者になった人と同じ条件で福祉を受ける、という仕組みに変わっています。
 被ばくは関係なく、障害者は障害者として救済という枠組みに変更された、ということです。

 
・・・・・・・

 以上で「ゴメリ州住民の健康と環境」からの抜粋、翻訳を終えます。
 この資料中には何年に何パーセントといった数値がたくさん載っていますが、
「どうしてこの数が増えたのか?」「どうしてこの年にこうなったのか?」
といった詳細な分析や解説はほとんど記述されていません。
 私が読んだ限りでは、チェルノブイリ原発事故のことも全く載っておらず、当然放射能被ばくとの関連性の記述もありません。
 分析は各々でやってください、ということなのか、あるいは数字は調べているけど、理由についての研究がなされていないのか、それとも研究がされているけどはっきり分かっていないので記載できないのか・・・私には分かりませんでした。
 ともかく数字は出ていることは出ています。
 日本人の皆様もぜひ自分で分析されてください。 

ゴメリ州の甲状腺の病気

2012-01-30 | 放射能関連情報
「ゴメリ州住民の健康と環境」からの抜粋記事の続きです。

 この資料には甲状腺の病気について細かく記載しています。
 子どもの甲状腺癌の増加は唯一、放射能被ばくとの関連が堂々と証明されている病気です。
(裏返して言えば、それ以外の病気については、今でも証明されてない、ということです。)

 まずヨウ素欠乏による甲状腺肥大についてです。
 この病気について詳しくはこちらをご覧ください。

http://www.aranonji.com/hidai-s-t.html


 ゴメリ州ではチェルノブイリ原発事故後、3年目の1989年に人口10万人に対し、53.8人の甲状腺肥大が認められました。
 これを14歳以下の子どものだけに絞って見てみると、子どもの人口10万人に対し、発症率は19.5人です。
 1993年には子どもの発症率が110.2人に増え、1994年には376.6人に増えました。 
 1995年には317.6人に減りますが、チェルノブイリ事故発生後10年目の1996年になると、849.4人に急増します。1997年には747.8人に減りますが、1998年には953.3人、と最高の発症率を記録しています。
 1999年からは減少傾向となり、2002年に381.7人と1994年と同じレベルになります。

 これは14歳以下の子どもだけを見た数字なので、事故発生後14年目に当たる2000年以降のデータは、全て「チェルノブイリ原発事故発生後生まれた子どもを対象としている」ことになります。

 2003年には発症率は再び増加し始め、事故発生後19年目の2005年に792.2人と再びピークが訪れます。
 2006年には526.7人、2007年には664.0人、2008年には551.3人、2009年には635.9人、2010年には546.0人・・・と増えたり減ったりしています。
 しかし、1989年の水準にはなかなか戻りそうにありません。

 全年齢で見てみると、1989年に53.8人だった発症率がやはり事故発生後10年目の1996年に722.6人にまで急増し、ピークを迎えます。
 その後は減少し続けます。2005年に子どもに再びピークが訪れたため、全年齢でも382.5人とやや増加しますが、その後もまた緩やかに減少し続け、2010年は267.0人となっています。

 もともとベラルーシはヨウ素の欠乏が風土病としてあった地域ですが、チェルノブイリ原発事故後、急激に甲状腺肥大が増えた時期があるため、放射能の影響があったと言わざるをえません。

 次に結節性甲状腺腫についてです。この病気について詳しい説明はこちらをご覧ください。

http://www.kanaji.jp/koujyousen/kessetusyu/p1.htm


 ゴメリ州ではチェルノブイリ原発事故が起きた1986年に人口10万人に対し、24.3人の結節性甲状腺腫が認められました。
 その後発症率は少しずつ増え続け、事故発生後5年目の1991年にはやや減少しますが、1993年に149.2人、という最初のピークが来ます。1994年には106.6人、1995年には120.4人、と減少しますが、1996年に251.5人、と急増します。これが第2で最高のピークです。
 その後は減少傾向となります。増えたり減ったりを繰り返し、2010年には107.1人となっています。
 
 これを14歳以下の子どもだけを対象に見てみます。すると1986年には子どもの人口10万人に対し、1.8人の発症率でした。1988年には0.3人、と減少しますが、1990年から増加し始めます。1994年には11.5人、1995年には26.8人、事故発生後10年目の1996年には36.9人となります。
 1997年には57.7人、1998年には65.7人とピークが来ます、その後は減少傾向に転じます。
 しかし2003年から再び増加し始めます。
 事故発生後19年目の2005年には79.7人と第2のピークが訪れています。
 2006年には51.6人と減り、その後横ばい状態が続くのですが、2010年に92.8人とまたピークが来て、しかも最高の発症率となっています。

 14歳以下の子どもと、全年齢層を対象とした調査では、ピークの年にずれがあります。
 もちろんこれも、2000年以降の「14歳以下の子どもを対象とした」データは、全て「チェルノブイリ原発事故発生後生まれた子どもを対象としている」ことになります。

 次に甲状腺機能低下症についてです。これは甲状腺から分泌されるホルモンの量が減る病気です。詳しくはこちらをご覧ください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E7%8A%B6%E8%85%BA%E6%A9%9F%E8%83%BD%E4%BD%8E%E4%B8%8B%E7%97%87


 ゴメリ州では1987年に人口10万人に対し、3.3人の甲状腺機能低下症が認められました。
 チェルノブイリ原発事故発生から5年目の1991年には5.1人となり、10年目の1996年には11.1人になります。15年目の2001年には30.3人に急増し、20年目の2006年には29.4人に減るのですが、2008年には46.6人に再び急増します。2010年では41.6人となっています。
 
 これも14歳以下の子どもに絞って見てみます。1987年には子ども人口10万人に対し、1.7人の発症率でしたが、1989年には0.7人に減少します。1990年には3.7人に再び増加しますが、1991年には0.5人に減ります。
 1992年にはまた3.7人になり、1993年も3.7人、と同じ水準です。
 ところが1994年から増加傾向に変わります。1996年には4.5人になり、1997年には7.1人になります。
 しかし1998年には3.5人、1999年には6.6人、2000年には3.2人・・・と増減を繰り返します。
 そして2000年以降のデータはチェルノブイリ原発事故発生後生まれた子どもを対象としていることになります。

 2001年には6.9人となり、その後は1010年まで増加傾向となります。
 2005年には13.6人となり、事故発生後20年目の2006年には12.4年と減少しますが、2007年には21.0人、2008年には25.8人となります。
 2009年には19.3人と減りますが、2010年には32.3人、と最高の発症率となっています。

 事故後生まれた子どもたちにすら影響を与え続けていると言えます。
 それにしても、甲状腺をはじめ、内分泌系の病気というのは怖いですね。全身にさまざまな症状が出て、原因が何なのか一般の人にはすぐに分からないですよね。
 ふつう「何だか体がだるい・・・。内分泌系の病気かしら?」なんてあまり思わないですよね。

 
 
 

ベラルーシ共和国全体とゴメリ州の発病率の比較

2012-01-27 | 放射能関連情報
 「ゴメリ州住民の健康と環境」からの抜粋記事の続きです。

 15歳以上の年齢で病気になった人についてベラルーシ共和国全体とゴメリ州のデータがあります。
 2003年(チェルノブイリ事故発生から17年後)国全体でその年何らかの病気になった人の割合は人口1000人に対し、732.6件です。これも1人の人が1年以内に複数の病気に罹ることがあることや、一度に複数の病気を発病することがあるので、単位は人ではなく、件数になっています。
 国全体のデータで最新のものは2009年のもので、858.0件、となっています。
 2003年から2008年でまでは700件台の数字が続いていたのですが、2009年に突然800人台に増えました。ちなみに前年の2008年は782.3件でした。

 ゴメリ州の場合、人口1000人に対し、2003年は760.0件です。発病率はこの資料で示されている限りは、2003年から2009年まで、常に国全体の平均よりゴメリ州のほうが発病率が高いです。
 2005年には803.7件・・・と800件台になり、2009年には900.9件と増えました。
 ゴメリ州のデータは2010年のものもあり、817.0件と発病率は2003年以降、初めて減少しました。
 
 2003年から2010年にかけての期間に限定すると、この間に最も増加率が高かった病気は精神障害と行動障害です。その次に増えたのは先天性異常。それから循環器系の病気です。
 逆にこの間、最も減少した病気は神経系の病気。そして妊娠28週目から出産後168時間以内の期間に発生した異変も減っています。

 この「妊娠28週目から出産後168時間以内の期間に発生した異変」とは何かと言うと、つまり妊娠中の病気や出産直後のお母さんの病気、ということになります。
 妊娠28週目を過ぎると中絶は(ふつう)しませんから、異変と言っても、この中に中絶は含まれません、ということを意味しています。

 この資料にはゴメリ州の中の20の地区とゴメリ市をあわせた21の地域の発病率も載っています。
 人口1000人あたりの件数で示されていますが、2010年その件数が1000件を超えている地区が3箇所あります。
 人口より、病気の件数のほうが多いということです。その地区の人全員以上が病気?・・・のわけがありませんので、1人の人が複数の病気を抱えているケースがとても多い、ということになります。
 ちなみに2010年最も発病率が低い地区では551.2件でした。

 2010年ゴメリ州における病気の種類です。(年齢は15歳以上。)
 一番多い病気は呼吸器系統の病気です。(49.4%)
 2位は外傷や中毒症状。(9.1%)
 3位は皮膚病・皮下組織の病気。(5.4%)
 4位は骨組織・筋組織の病気。(5.2%)
 5位は泌尿器・生殖器の病気。(4.4%)
 6位は眼病・視覚器の病気。(4.0%)
 7位はその他。(22.4%)

 以上のデータは年齢が15歳以上のものです。
 次に中高生だけを調べたデータをご紹介します。
 中高生と書きましたが、厳密には12歳から17歳までの年齢を対象としています。
 18歳は日本では高校生ですが、ベラルーシでは18歳で成人なので、大人扱いになります。

 ゴメリ州では中高生(12歳から17歳まで)と大人(18歳以上)が罹っている病気の種類などに違いがあります。
 2010年、中高生がかかった病気のうち、最も多かったのは大人と同じ呼吸器系統の病気です。
 しかし全体を占める割合を見ると、中高生は65.2%だったの対し、大人は34.8%でした。
 つまり2010年病気になった中高生の半数以上が呼吸器系の病気だった、ということです。これが大人だと3人に1人になります。

 次に中高生が多くかかった病気は外傷・中毒でした。6.6%の割合を占めています。大人は12.5%です。
 大人のほうが子どもよりアルコール中毒になりやすい、また事故や怪我をしやすい(職場)環境にいることが多い、ということだと思います。

 3位は中高生が皮膚と皮下組織の病気(4.8%)です。大人の3位は骨組織、筋肉組織の病気(7.8%)となっています。
 4位は中高生が消化器官の病気(3.5%)で、大人は泌尿器系、生殖器系の病気(6.4%)となっています。

 中高生の5位以下の病気を見てみると5位と6位が泌尿器系、生殖器系の病気(3.1%)、眼病・視覚器に関する病気(3.1%)です。7位はその他の病気で13.6%となっています。


 
 

ゴメリ州におけるガンの罹患率

2012-01-26 | 放射能関連情報
 「ゴメリ州住民の健康と環境」からの抜粋記事の続きです。

 ゴメリ州のおけるガン患者について詳しく見てみます。
 2010年ゴメリ州では6840件の新たなガン発症を確認し、登録しました。これは人口10万人に対し475.5件の罹患率です。
 単位が人ではなく、件なのは1人の患者さんが複数の箇所のガンを発症していることが分かる場合があるからです。

 この件数ですが、1988年以降のデータがこの資料に載っています。それによると1988年(チェルノブイリ原発事故から2年後)の時点では人口10万人に対し、240.9件だったのですが、その後じわじわと上昇し続け、2010年には475.5件となっています。
 つまり22年間でガンの罹患率がおよそ2倍に増えた、ということです。

 そしてガンによる死亡率ですが、人口10万人に対し、1988年には164.4人、1989年には146.1人に減少。その後横ばい状態が続き、最高だったのが2002年の201.9人、そして2010年には189.5人、となっています。

 症状が出て病院へ行き、確認されたという時期ですが、年齢で言うと60歳代が最も多く、64.2%となっています。14歳以下では0.5%です。
 
 ガンの発生部位別に見ると、最も多いのが皮膚がん(黒色腫を除く)で、20.2%です。
 2位は肺がん(10.6%)
 3位は結腸と直腸のがん(9.2%)
 4位は胃がん(7.4%)
 これを読んで意外と皮膚がんが多いことに驚きました。

 しかし性別で分けるとこの順序は変わります。
 男性の場合、1位は肺がん(19.5%)
 2位は皮膚がん(15.6%)
 3位は前立腺がん(10.1%)
 4位は胃がん(9.0%)

 女性の場合、1位は皮膚がん(24.5%)
 2位は乳がん(16.4%)
 3位は生殖器のがん(15.4%)
 4位は胃がん(5.9%)

 以上はがんの発生部位別に見たものです。次にがんの死亡率を見てみましょう。
 死亡率が高いがんは部位別に見ると、1位が胃がんと腸がん。
 2位は肺がん。
 3位は乳がん。
 4位は泌尿器系のがん。
 5位は造血組織系のがん。
 6位はリンパ腺組織のがん。
 7位はその他・・・となっています。

 死亡率が高いわけではないですが、皮膚がんの患者が多いような気がします。ゴメリ州で
「私はがん患者です。」
と言う人の5人に1人が皮膚がん、ということになります。

 ちなみに日本では男性は胃がん、肺がん、前立腺がん、結腸がん、肝臓がんの患者さんが多く、女性では乳がん、胃がん、結腸がん、子宮がん、肺がんの患者さんが多いです。
 皮膚がんが多いのはベラルーシ人の特徴なのかもしれません。
 
・・・・・・・・・・・・・・
 
 この記事を投稿した後、SOS子ども村のリリヤ先生に皮膚がんについて質問しました。
 ゴメリ州に限らず、ベラルーシは皮膚がんが多いのだそうです。一番皮膚がんが多い地域はビテプスク州だそうです。
 その理由はいろいろですが、日光浴のしすぎが最大の原因、ということです。
 ベラルーシは夏が短く、冬が長く、日照時間が少ないので、夏になるとついうれしくなって、日光をたくさん浴びようと日光浴をする人がたくさんいるのです。しかしベラルーシ人の皮膚はは民族的に(遺伝子的に)紫外線に弱いので、皮膚がんができやすいのだということでした。
 しかも昔から
「夏に日焼けすると冬、風邪を引かない。」
と言われており、それを信じる人たちが、進んで日光浴をしているのだそうです。
 青白い顔色より、日に焼けた顔のほうが健康的だ、という考えもあります。
 このような理由で皮膚がんが多いのだそうです。
 

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第128回」

2012-01-24 | チロ基金
 2012年最初の活動報告となりました。

 1月23日にビタペクトTと「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第128回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクトTを13個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2とビタペクトTは合計1896個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1670部となりました。
 今回で通算138回目のビタペクトT(ビタペクト2)と「チェルノブイリ:放射能と栄養」の配布となりました。
 延べ人数ですが、1896人の子どもにビタペクトT(ビタペクト2)を、1670家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(ビタペクトTを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a



 今回は1家族が保養滞在していました。この家族は2010年3月にもビタペクト2を渡しています。
 そのときのようすはこちらです。
 チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第100回」(家族A)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/b9981c1bf7a611c83e4c49da5e81edd5

 
 この家族は家庭タイプ孤児院の家族です。今回はお母さんが実子2人と養子9人と知人の養子3人を引率していました。
 前回の体内放射能測定の結果と今回の結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。

母親(事故発生時6歳)7ベクレル → 16ベクレル 
長女(14歳) 11ベクレル → 22ベクレル ○
長男(12歳) 12ベクレル → 33ベクレル ○
女子(15歳) 19ベクレル → 25ベクレル ○
女子(14歳) 24ベクレル ○ → 28ベクレル ○
女子(12歳) 25ベクレル ○ → 37ベクレル ○
女子(12歳) 21ベクレル ○ → 25ベクレル ○
女子(12歳) 14ベクレル → 23ベクレル ○
女子(10歳) 14ベクレル → 15ベクレル ○

 前回保養滞在していた21ベクレルの女の子(当時14歳)と22ベクレルの男の子(当時10歳)は今回滞在していません。
 女の子のほうは年齢が高くなり、今回の保養に参加できませんでした。男の子のほうは実の両親の元へ戻ったため、今はこの家族と暮らしていません。

 さらに最近養子にした子ども2人と知人の養子3人は今回初めての保養滞在だったので、測定も初めてとなります。

女子(14歳) 27ベクレル ○
男子 (8歳) 25ベクレル ○
女子(11歳) 17ベクレル ○
女子(10歳) 16ベクレル ○
女子 (8歳) 35ベクレル ○

 この家族はゴメリ州ジトコフ地区にあるビリチャ村(チェルノブイリ原発から約128キロ)に住んでいます。知人はその村から8キロ離れたところにあるグリャダ村に住んでおり、やはり家庭タイプ孤児院の家庭だそうです。たくさん養子を育てていますが、そのうちの3人が今回引率されて保養に来ていました。

 今回は体重1キロ当たり20ベクレル以下の子どもにもビタペクトTを渡していますが、お母さんが今回の測定結果が前回より悪くなっているのを見てびっくりし、15ベクレルでもビタペクトTを飲ませたいと強く希望したので、渡すことにしました。
 みんなでなかよく飲みましょう、とお母さんは子どもたちに話していました。
 前回飲んだ子どもたちにも特に下痢のような症状はなかったようです。
 
 どうして今回は高い数値が出たのか、お母さんは分からない、と話していました。しかしもしかすると
「夏に村の近くの森で集めたビルベリーのせいかもしれない。」
とも言っていました。食品の測定をしたほうがいいですよ、とSOS子ども村の医師リリヤ先生がアドバイスすると、村の中にある保険所で測定をしているそうです。
 でもビルベリーを測定しようとは思わなかったそうです。しかし同じ村に住む両親が家庭菜園でたくさん作ったキュウリを青空市場で売ろうと思ったので、測定に行ったそうです。市場で売るとなると測定済みであることが条件になっているそうです。
 その結果大丈夫だったので、そのキュウリは市場で売ったそうです。
 測定そのものは有料ですが、「とても安い料金だったと母が話していました。」・・・そうです。あまりにも高額だと、キュウリを売った売り上げが測定代に消えてしまういますよね。そうすると誰も市場で野菜を売ろうとしなくなります。

 子どもたちの健康状態ですが、8歳の男の子を除いてみな健康だそうです。
 この男の子の生母は妊娠したときに、子どもはすでに何人かいるしもうこれ以上生みたくない、と中絶しようとたのですが、法律上、中絶をしてもいい期間を過ぎていました。
 それで知り合いの医者に頼んで、(どうやら嘘の)診断書を出してもらいました。それには「母子ともに危険があるので、出産は望ましくない。期間は過ぎているが中絶するほうがいい。」と書いてありました。
 それを持って病院に行き、ありとあらゆる薬を飲んだり、注射したりしたそうです。
 ところが子どもは死なず、未熟児のまま生まれました。母親はすぐに親権放棄。子どもは施設に入れられました。
 2歳になっても全くしゃべることができず、とても体が弱かったのですが、1年ほど前この家族に引き取られました。
 今では少ししゃべるようになりましたが、どもりがひどく、またしょっちゅう気管支炎にかかるそうです。
 しかし養母は特殊学校ではなく、普通の学校に入学させたいと希望し、去年小学1年生になったのですが、成績はいいけれど、ほとんど話をしたりすることがないそうです。

 12歳の女の子のうち1人は、育児放棄(両親がアル中、今は服役中。)にあっており、引き取られた直後、
「ここでは毎日パンが食べられるの?」
ときいたそうで、喜んで出されたご飯を食べていたら、腹痛を訴え、入院しました。腸炎と診断され、手術をし、今は健康ですが、医者からは
「幼少のときから極端に少ない量の食生活を送っていたのが急にたくさん食べたので、慣れていなかった消化器官がびっくりいして炎症を起こした。」
と説明されたそうです。

 最近引き取った14歳の女の子は、中学生の年齢なのに、顔や体、髪の毛の洗い方が全く分かっていなかったそうで、養母が一生懸命教えたそうです。今まで生みの親とどんな生活をしていたのでしょうか?

 国はこのような家庭タイプ孤児院が増えることを奨励していますが、一方で肉親と暮らすことが子どもにとって最良である、という考え方も示しています。
 それは当然なのですが、生みの親が育児放棄したり、無職だったり、暴力を振るったり、というような場合はどうなのでしょうか?
 以前引き取っていた男の子は生みの親が刑務所から出所したとたん、
「やっぱりいっしょに暮らしたい。」
と言い出し、そうなると養親より肉親のほうが法律的に立場が強くなるので、子どもはいやいや生みの親の元へ戻ったそうです。
 養母がその子のようすを見に行くと、あばら家のような家で、レンガを自分たちで組み立てた薪ストーブがあるだけ、しかも幼い兄弟もたくさんいる、という状態だったそうです。
 養母さんはかつてに養子に「何かあったらいつでもうちに戻っておいで。」と言って心配しながら別れたそうです。
 行政ももうちょっと、肉親側の生活条件や経済状況を厳しくチェックして、ある程度の基準をパスした両親にだけ子どもを戻すようにするとか、法律改正をするべきだ、と思いました。 

 他にも生みの父が出所したとたん、「うちの子どもを返せー!」と夜中に電話を何回もしてきたり、子どもにストーカー行為をしたり・・・といった大変な苦労話を聞きました。
 それにしてもこのお母さんには尊敬の一言です。
 今は12人の養子がいるそうですが、うち1人は検査入院中で、保養に行けませんでした。
「病気になったのですか?」
と尋ねると、
「この子も最近引き取ったのですが、落ち着きがなく、行動に異常がある、と学校側から言われ、神経系統の病気かもしれないから、念のため検査入院するように言われた。」
のだそうです。お母さん自身は
「心理カウンセラーに相談したこともあるのですが、神経の異常などではなく、幼少時に親から優しくされたり、甘えたり、ということがなかったのが、原因だと私は思っています。うちで暮らしていくうちに治ってくると信じています。」
と話していました。

「海草を食べましょう。」と話をすると、
「海草や魚は嫌い!」と言う子と「好きです。」と言う子に分かれました。嫌いと言う子は最近引き取られた子でした。
 でも「このお母さんと暮らしていくうちに海草を好きになるよ。」と「先輩」格の子どもが言っていました。

 今回もいつものように子ども達に折り紙、リアルな野菜やお菓子の形をした消しゴム、おもちゃの笛、定規などをプレゼントしました。お母さんにはアクリルたわし。折鶴をあげるととても喜んでいました。

 最後になりましたが、ビタペクトTの購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や手作りのアクリルたわしなど子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。


ゴメリ州における死因

2012-01-21 | 放射能関連情報
 「ゴメリ州住民の健康と環境」からの抜粋記事の続きです。

 ゴメリ州で2010年に死亡した人の死因についてです。
 第1位は「循環器系統の病気」で、56.1%を占めています。
 日本では死因の1位はガンですが、放射能に汚染された地域が一番多いゴメリ州での死因の1位はガンではないのです。
 放射能被ばく、と言うと、すぐにガンを連想する人が多いですが、私から言わせれば、放射能のせいでなる病気はガンだけではないです。

 それから「日本人の3人に1人はガンになるのだから」放射能被ばくのせいで、ガンになる人が微増したとしても、そんなのは数のうちに入らないから、放射能のことをいたずらに怖がるな、という人がいます。
 しかし、ガンになるよりならないほうがいいに決まっています。被ばくをいたずらに怖がるだけ、というのは確かによくありませんが、できるだけ被ばくしないように注意することは大事だと思います。

 そのガンですが、ゴメリ州では死因の2位となっています。それでも13.5%です。日本では30%です。
 放射能の高汚染地域もたくさんあるゴメリ州のほうが日本よりガンで死亡する可能性は低いのです。

 そして死因の3位です。何と「死因不明」です。
 私にはこれが一番驚きでした。ゴメリ州の死因の10.3%が死因不明なのです。
 去年亡くなった人のうち10人に1人が「どうして死んだのか分からない」のです。
 これは専門家が検死したのにも関わらず「分からなかった」と結論付けたものです。
 ゴメリ州の医療や検死技術のレベルが低いのか、死因を確定しようという意識が乏しいのか、よく分かりませんが、10.3%が死因不明とは多すぎると思います。

 4位は9.9%の「外傷死、事故死、中毒死など」です。つまり病死(老衰を含む)と死因不明を除いたもの全てがここに該当します。
 当然、自殺もこの中に入ります。
 詳しく見ると、2010年にはゴメリ州で2200人の死亡者の死因がこれに該当しています。この2200人のうちの78.6%が男性です。
 さらにその男性を年齢別に見ると就労可能年齢層(15歳から60歳まで)の人がほとんどで男性の中の72.1%を占めています。

 この4位の死因にはいろいろな種類のものがありますが、その中で一番多かったのがアルコール中毒死でした。(19.4%)
 その次に多かったのが「自殺など」で15・7%です。
 この自殺など、というのは何かと言えば「自殺、ならびに自分に原因があるもの」という表現になっています。
 つまり、死亡した状況において、他人は関与していない死因、ということになります。具体的には「線路への飛び込み自殺と思われるが、もしかすると酔っ払っていて線路に落ちてはねられた。」というような自殺なのかどうなのかよく分からないけど、自分に原因があると判断されるもの。
 あるいは火事で焼死したが、状況からして死んだ本人の寝タバコが出火の原因のもの。(本人が焼身自殺しようとして家に放火したわけではなく、火事で死にたいと思ったわけではないが、結果として自分で自分を殺してしまった。)
 ・・・といったケースも含まれます。

 それから就労可能年齢層に限って言うと、死因の第1位は循環器系統の病気ですが、第2位はこの「外傷死、事故死、中毒死など」になります。ガンで死ぬ人より多いのです。

 続いて5位は「消化器系統の病気」で3.8%
 6位は「呼吸器系統の病気」で2.0%
 7位は「感冒症あるいは寄生物による病気」1.7%
 8位は「その他」となっています。

 この資料ではガンで亡くなった人のうち2010年は男性が73%を占めている点、男性が病気以外の事故などで死亡する率が高い点を指摘しています。 
 ガンについてはまた別に詳しい記事を投稿します。

 新生児の死因についてもゴメリ州のデータがあります。
 1997年、1000人の出生児に対し、16人の死産がありました。
 その後この死産の割合は減少し、2010年には1000人の出生に対し4.9人の死産、となっています。

 新生児(生後1年以内)の死因について最も多いのが、妊娠28週目から出産後168時間以内の起こった異変によるもの(47.0%)となっていますが、新生児の死因についての説明なので、生まれてから168時間以内に亡くなった、というケースがここでは数えられています。
 分かりにくくてすみません。この「妊娠28週目から出産後168時間以内」の期間を表す言葉がロシア語だとたったの2語なのですが、日本語で表現する用語がないようなので、このように訳が長ったらしい説明になっています。

 次に多い死因が先天性異常。生育異常。(16.9%)
 3位は死因が不明。(12.0%)
 4位は外傷。(7.2%)
 5位は感染症。寄生物によるもの。(6.0%)
 6位はその他。(10.8%)

 やっぱり死因不明というのが3位になっているのが気になるところです。
 
 

ゴメリ州住民の平均寿命

2012-01-21 | 放射能関連情報
「ゴメリ州住民の健康と環境」からの抜粋記事の続きです。

 ゴメリ州では1990年代半ばから平均寿命が急激に短くなりましたが、1998年以降延びてきました。
 1997年から2009年にかけて平均寿命は2.4歳延び、69.6歳になりました。
 男性の平均寿命は1997年には62.7歳だったのが、2009年には63.6歳になりました。
 女性は73.9歳から75.9歳になりました。

 ベラルーシ共和国全体では平均寿命は2009年の調査で70.5歳です。
 男性は64.7歳、女性は76.4歳です。
 やはり全国平均よりゴメリ州の平均のほうがやや短いです。

 比較するために、他の国の平均寿命もご紹介しましょう。
 ロシアでは男性61.4歳。女性73.9歳。
 ウクライナでは男性62.5歳。女性74.3歳。
 アルメニアでは男性70.2歳。女性76.6歳。
 ヨーロッパ各国では男性はだいたい75歳から78歳。女性は80歳から84歳です。
 日本は男性が79歳。女性は86歳・・・とこの資料でも取り上げています。
 
 チェルノブイリ被爆国であるベラルーシ、ロシア、ウクライナの中ではベラルーシが一番平均寿命が長くなりました。
 しかし他のヨーロッパの国と比べると、短いですね・・・。

 

ベラルーシ共和国全体とゴメリ州との人口比較

2012-01-21 | 放射能関連情報
 「ゴメリ州住民の健康と環境」からの抜粋記事の続きです。

 ゴメリ州では2010年、人口1000人に対する死亡率は15.1人でした。これに対し、ベラルーシ共和国全体の死亡率は14.4人です。
 つまりゴメリ州のほうが全国平均より死亡率が高い地域である、と言えます。
 出生率は人口1000人に対してゴメリ州は11.6人、全国平均は11.4人です。ゴメリ州のほうがやや出生率が高いです。

 結果として人口の自然増加率(出生率から死亡率を引いた数)は全国平均がマイナス3.0人で、ゴメリ州はマイナス3.5人となります。
 何だか絵本「もし世界が100人の村だったら」を思い出しました。
 「もしベラルーシが1000人の村だったら」・・・この人口自然増加率がこのまま変わらないとすると、毎年3人ずつ人口が減っていくんですね・・・。

 ゴメリ州にはゴメリ市のほか21の区(日本で言うところの郡のような区分)があります。これにゴメリ市を足して22の地域の出生率や死亡率、人口自然増加率が示されているのですが、バラつきがあります。
 出生率は一番高い地域と一番低い地域との差は3人、とあまり差がないのですが、死亡率は一番高い地域と一番低い地域との差が14.5人と大きな差があります。
 当然、人口自然増加率も差があります。
 しかし一箇所を除きマイナスばかりです。唯一プラスの地域(ジロービン地区)がありますが、それでもたったの0.2人です。
(「もしジロービン地区が1万人の村だったら」・・・そしてこの人口自然増加率が変わらなければ、1年後やっと人口が1万ちょうどから1万2人になるということです。)

 ちなみにゴメリ州22の地域の中で、最も出生率が高いのがナロブリャ地区の13.5人で、最も低いのがオクチャブリ地区の10.5人です。
 死亡率が最も高いのがペトリコフ地区の25.5人で、最も低いのがゴメリ市の11.0人です。
 人口自然増加率が最も高いのはジロービン地区で、最も低いのは死亡率が高いペトリコフ地区のマイナス14.6人です。

 新生児死亡率は全国平均が人口1000人に対し4.0人です。(2010年)
 ゴメリ州は4.9人です。つまりゴメリ州は全国平均より新生児死亡率が高い、ということになります。
 新生児死亡率はゴメリ州の全ての地区での統計がありませんが、16の区とゴメリ市のデータはあります。
 その中で言うと新生児死亡率が最も高いのはベトカ地区の13.8人です。
 全国平均に比べてずいぶん高い数字だと思いました。