長内那由多のMovie Note

映画レビュー、俳優論など映画のことを中心としたブログ

『マイ・プライベート・アイダホ』

2017-06-15 | 映画レビュー(ま行)


監督、主演コンビのキャリアにおいて重要な1本と言えるだろう。前作『ドラッグストア・カウボーイ』に続いて世界的な成功を収めたガス・ヴァン・サント監督はアメリカンインディーズの雄として頭角を現す。時は1991年、アメリカンインディーズシーンから次々と才能が飛び出したルネサンスであり、ここにはそんな活気と祝祭的な多幸感が満ちている。ゲイシーンを舞台に世間から隔絶されて生きる彼らには不思議と悲壮感はなく、むしろ彼らだけのユートピアと映るのだ。そんな世界で自らのアイデンティティを模索する主人公リヴァー・フェニックスは93年に亡くなるまでのこの刹那、彷徨する若者のアイコンとしてスクリーンにその姿を焼きつけた。

しかし、ここで注目しておきたいのは共演のキアヌ・リーヴスの方だ。『ハート・ブルー』以後、『スピード』直前の彼は若く美しく、そして忘れられがちだが、カリスマ性に満ちている。キアヌは年相応の当たり役を得る事が出来なかったのが、その後のキャリアコントロールの失敗要因かもしれない。


『マイ・プライベート・アイダホ』91・米
監督 ガス・ヴァン・サント
出演 リヴァー・フェニックス、キアヌ・リーヴス
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