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稲田発言 読売と産経は論点ぼかし、辞任求めず

2017-07-06 12:13:52 | ニュースまとめ・総合

稲田発言 読売と産経は論点ぼかし、辞任求めず


7/6(木) 11:30配信

ニュースソクラ

CC BY /Joe Jones
【各紙論調比較】「行政の中立性ゆがめた」と各紙

 稲田朋美防衛相が東京都議選の自民党候補の集会(6月27日)で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いをしたい」と演説したことが、大きな波紋を広げている。問題発言が注目されることにいら立った二階俊博幹事長が「私らを落とすなら、落としてみろって。マスコミの人だけが選挙を左右するなんて思ったら大間違いですよ」と演説するなど、政府・与党は危機感を強めている。

 そのマスコミ、控えめな報道ぶりのNHKは別にしても、民放はニュースやワイドショーなどで稲田発言を大きく報道するなど、関心は当然ながら高い。

 主要新聞は多くの紙面を割き、ほぼ一斉に社説で取り上げている。ただ、安倍晋三政権への距離感で論調には開きがあり、安倍政権に日頃から厳しい目を向ける朝日などが罷免、辞任を求めるのに対し、読売は辞任を求めず、産経は7月1日までに社説にあたる「主張」では取り上げずに、論説委員のコラムで擁護するなど、報道姿勢の違いがクッキリと浮かび上がっている。

 発言が問題になるのは、公職選挙法(公務員が地位を利用した選挙運動を禁止)、自衛隊法(自衛隊員の政治的行為を制限)に抵触しかねないから。自衛隊を政治利用し、行政の中立性を閣僚自らゆがめたと疑われているのだ。

 こうした視点は、基本的に各紙共通する。朝日(6月29日、http://digital.asahi.com/articles/DA3S13009579.html?ref=editorial_backnumber)は<閣僚の職責の重さをふまえ、言動には気を配るべきものだ。そんな「常識」すら、稲田氏には通用しないのか>、毎日(6月29日、https://mainichi.jp/articles/20170629/ddm/005/070/038000c)が<自衛隊は命令系統が明確だ。その責任者が自衛隊法に抵触する政治的行為を促すようなことは厳に慎むべきだ。自衛隊の信用も傷つける>、東京(6月29日、http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017062902000148.html)は<自衛隊を政治利用し、行政の政治的中立性を著しく逸脱する不問に付せない発言である>、日経(6月30日、http://www.nikkei.com/article/DGXKZO18303840Q7A630C1EA1000/)は<お粗末というしかない。……防衛省・自衛隊のトップとして「イロハのイ」が分かっていないといわざるを得ない>など、厳しい言葉がこれでもかと並ぶ。

 読売(6月30日、http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20170630-OYT1T50016.html)も、<あまりに軽率で、不適切な発言である。自衛隊の指揮官としての自覚を欠いている。……防衛相経験者からは、「自衛隊が政治的中立であるのはイロハのイ。稲田氏の意識が低すぎる」との批判の声が出ている>と、相当きつい表現だ。

 さらに、主張で取り上げていない産経も1面コラム「産経抄」(6月30日)で<これまでも資質を疑うような行動がしばしば見られた。自衛隊の中立性に関わる今回の失言は、とりわけ罪が重い。撤回で済む問題ではない>と、厳しく指摘しているほどだ。稲田氏の発言が、紛うことなき「問題発言」と断じて間違いない。

 特に、稲田氏が法律のプロというべき弁護士資格を持つことに毎日、東京、日経が触れ、<司法試験に合格して法律を扱う仕事をしてきた人が、いったいどうしたことだろう>(日経)と、驚きを表現している。

 そのうえで、稲田氏の進退について、朝日が<首相は稲田氏を直ちに罷免すべきだ。それが任命権者の責任の取り方である>、東京も<防衛相として不適格で、安倍晋三首相は罷免すべきだ>と、2紙は罷免を明快に要求。日経は<閣僚として失格のそしりを免れない。取り沙汰される今夏の内閣改造・自民党役員人事で、首相がよもや続投させるなどということはあるまい>と、近く行われるとの観測がある内閣改造の際の更迭を要求。毎日は<防衛相としての立場を自覚しているとは思えない。……後に撤回したが、それで済む問題ではない>と指摘するにとどまっているが、全体の批判的なトーンから、罷免・辞任要求が行間ににじむ。

 ここで際立つのが読売だ。社説の論点を、稲田氏個人の問題にとどめず、<自衛隊の根拠規定を憲法に明記する議論が活発化してきた時期でもある。防衛相は、自らの言動に慎重を期すことが求められる>と、読売も推進の立場である改憲の論議への悪影響を懸念するほか、北朝鮮や中国の挑発行為に言及し<防衛相への批判が強まるのは、日本の安全保障にとって好ましいことではない>と締めくくった。こんなご時世だからこそ、問題大臣だとしても、交代させるべきではないという論にしか読み取れない書きぶりだ。

 ちなみに、読売は過去の閣僚の発言では、罷免を含め、厳しい論調を掲げたことも少なくない。もちろん、発言の中身、質はそれぞれ異なるので単純比較はできないが、例えば今村雅弘前復興相が辞任した後の社説(2017年4月27日)で<復興行政の責任者としての資質が疑われる。辞任は当然である>と書いたほか、民主党政権時代には、「放射能」発言の鉢呂吉雄経済産業相(当時)の辞任に<辞任は当然だ。野田首相の任命責任も問われよう>(2011年9月11日)、松本龍復興相(同)の被災地での暴言辞任に<復興相が被災者の信頼を損ない、復興の障害となった以上、辞任は当然である>(同年7月6日>、柳田稔法相(同)の国会軽視発言での辞任(2010年11月22日)前にも<野党が態度を硬化させるのは当然だろう。……自民党政権下で閣僚が問題発言をした際は、民主党が厳しく辞任を迫ってきた。攻守所を変えたとたん、身内には甘い対応というのでは国民の理解は得られまい>(11月19日)と、事実上の辞任要求を掲げている。

 今回の当事者の稲田氏に対して、南スーダンでの陸上自衛隊部隊の日報が、廃棄されずに発見された際にも、森友学園の訴訟代理人に関する「虚偽」答弁と併せ、<国会での「軽さ」が目立つ。……野党は辞任を要求し、与党からも資質を問う声が出ている。稲田氏には、閣僚の国会答弁の重さを自覚してもらいたい>(2017年3月19日)と、強く警告していた。南スーダン、森友で「ツーストライク」だが、今回、「三振・アウト」宣告には踏み切れなかった。

 一方、産経の論説委員兼政治部編集委員のコラム「極言御免」(6月29日)は<口をすべらせた問題発言であることは否めず、稲田氏には猛省を求めたい>と、「猛省」という言葉には似合わずマイルドにたしなめたうえで、今回の問題を「公人」と「私人」、「防衛相」と「自民党議員」の「使い分け」として論じ、<使い分けることにはそれなりに理も必要もあるにしろ、昨今の野党やメディアの風潮は、あまりに建前論のきれい事やご都合主義に流れていやしないか>との視点から、今回の問題を<防衛相・閣僚としての立場と一自民党議員としての選挙応援演説の峻別を怠ったこと>として、靖国神社参拝問題などにも話を広げている。読売社説の安保問題への転化といい、テーマを「拡散」させるのは、問題の焦点をぼかすものといえそうだ。
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