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トランプ政権で「米軍の日本撤退論」は強まる

2016-11-12 09:26:47 | ニュースまとめ・総合

トランプ政権で「米軍の日本撤退論」は強まる

東洋経済オンライン 11/12(土) 5:00配信


「アメリカ軍は日本や韓国から撤退すべき」と訴えてきたドナルド・トランプ氏が、次期アメリカ大統領に就任することが決定した。彼の主張を日本では奇抜な言動と受け止める向きが強いが、アメリカ国内では軍事支出の圧縮を望む声が圧倒的で、アジアからの完全撤退を唱える識者も多い。
尖閣近海や南シナ海における中国軍の威圧的な行動が、西太平洋地域における最大の懸念材料となっている中、自著『2050 近未来シミュレーション日本復活』で、早くから「アメリカ軍の日本完全撤退」「中国による尖閣占領」のリスクを指摘し、日本に対して警鐘を鳴らしてきたクライド・プレストウィッツ氏。ヒラリー・クリントン氏のアドバイザーを務めた経験もある氏が、アメリカ軍撤退の可能性と、日本がとるべき安全保障政策、防衛体制について論じた2016年7月の来日時のインタビューを、再構成のもと掲載する。

■「米軍撤退」を支持する国民は多い

 日本ではあまり情報が伝わってきませんが、アメリカ軍のアジア地域への展開に関して、国内には大きく言って2つの意見が存在しています。

 ひとつは従来型の伝統的な考え方で、日本、韓国、フィリピンとの同盟を維持しながら、西太平洋はアメリカのコントロール下に置くというものです。当然、そのためにアメリカの軍事力も強化しなければなりません。中国に対しては南シナ海に防衛ラインを置くべきだと考えていて、南シナ海を中国が支配しようとすれば、断固これを叩くべきというものです。

 もうひとつの考え方は、従来型の防衛政策とは異なるもので、西太平洋、とくに中国近海においてアメリカ軍の優位性を維持するのが困難になってきており、この先はもっと困難になっていくという見方をベースにするものです。現在、中国は猛烈な勢いで海軍力を増強し、対艦ミサイルなどの配備を強化しています。そのような中で、アメリカ軍がそれらを上回る軍事力、防衛力を維持しようとするならば、膨大なコストを負担しなければならなくなります。

 加えて、彼らは、アメリカ本土から遠く離れた中国近海でアメリカ軍のプレゼンスを維持することが本当に必要なのか、と考えています。中国がアメリカ本土に攻撃を仕掛けてくると思うアメリカ人はほとんどいません。なのに、なぜアメリカ軍はそれほどまでして、西太平洋でプレゼンスを維持する必要があるのか、中国を挑発せずにもっとビジネスパートナーとしてうまくつき合っていけばよいではないかと考えるのです。


米軍が沖縄や横須賀を離れる日

 もっと極端なグループは、海兵隊の基地は沖縄ではなくグアムに、第7艦隊の基地は横須賀ではなくハワイにすればよいではないか。その場合のアメリカは西太平洋においては、もう主役ではなく「従」の存在で、仮に中国と周辺国との間で紛争が起こった際にも、まずは日本や韓国、フィリピン、ベトナムなどの当事国が中国に対峙せよ、と主張します。そのうえで、あまりに大きくバランスが変わりそうな場合、アメリカの覇権に深刻な影響を与えるような出来事が起こりそうな場合にだけ、アメリカ軍が介入すればよいというのです。

 アメリカ軍が沖縄や横須賀を離れるというのは、日本にとってはショッキングかもしれません。しかし、先にも触れましたが、アメリカ人の多くが、なぜアメリカから遠く離れた西太平洋に軍を展開する必要があるのかと疑問を感じています。日本にいるとわからないでしょうが、日本人が感じているほどアメリカ人は中国を脅威には感じていません。もちろん、距離的に遠くてよく理解していないという面は大きいでしょうが、やはり中国がアメリカに攻めてくるなど、誰も思っていないのです。

 したがって、尖閣諸島や南沙諸島といった小さな島や岩礁のために、アメリカの若者が血を流すことにはほとんどの人が反対するでしょう。中国と戦争になったらどうするのか。そんな小さな島の紛争に介入するのはまったくナンセンスだと思っているのです。

■中国の膨張にどう対処する? 

 もちろん軍の情報に明るい者は、日本の基地がアメリカ軍のアジア戦略における要の存在であることを十分に認識していますし、日本が駐留アメリカ軍のために多額の費用を負担していることも知っています。

 しかし、トランプに支持が集まるように、多くのアメリカ国民は、なぜアメリカはGDPの5%も防衛費に費やさなくてはならないのか、もっと国内の生活を豊かにすることに税金を使うべきだと思っています。日本が1%、韓国が2%、ドイツは1%未満という現実を見ると、アメリカばかりが多額の負担をする必要はないのではないか、と感じているのです。

 仮にアメリカ軍がアジアから撤退すれば、中国が勢力拡張するという懸念はあります。しかし、中国の軍事力が増強される中で、それに対抗しようとすればどれだけのコストがかかるかわからない。また、これ以上の軍事支出を増やすことは国民の理解を得ることができない。となると、アメリカは、どこかの時点で、これまでの安全保障の哲学を変えざるを得ず、軍事戦略も大きく見直さざるを得ないという日がやって来ると思います。

 それはもちろん、日本の防衛のあり方も変わらざるを得ないということを意味します。現時点において、日本は中国が攻撃を仕掛けてきても、防衛するだけで、中国本土を攻撃する法的根拠もなければ、中国本土を攻撃する十分な武器や能力を持ち合わせてはいません。ですから、そのような事態になった際にはどうしてもアメリカ軍に支援してもらわなければならない、これが現在の日米同盟の基本的な構造です。


中韓同盟の可能性も想定せよ

 しかし、アメリカ軍の支援が期待できなくなったときにどうすればよいか。そのとき、日本はいよいよこの問題と正面から対峙しなければならなくなるでしょう。

 軍事力の問題だけではなりません。先日、ある韓国の学者と話をする機会があったのですが、心情的に韓国は、中国を敵国とは思っていないと言っていました。これは日本との大きな違いです。もしアメリカがアジアから退くようなことがあれば、中国・韓国同盟が結成される可能性がないとは言えません。そうなれば、日本は、間違いなく東アジアで孤立することになります。

 現時点では多くの人が、そのようなことは非現実的だと考えるでしょうが、過去の歴史において、「外交革命」と言われる対外政策の大転換は幾度も起こっています。ですから、あらゆる場面を想定してシナリオを立てておくことはきわめて重要なのです。

■二国間同盟から多国間連携へ

 仮にアメリカ軍が撤退するとなったとき、日本がとるべき選択は大きく言って2つあります。ひとつは、従来の日米という二国間同盟から、同じ価値観を共有する国との関係を強化していくことです。いわば、二国間同盟から多国間連携という新たな防衛体制を構築することです。

 もうひとつは、自主防衛の強化です。アメリカ軍のプレゼンスの低下を、ある程度自分たち自身で補っていくという選択です。中国や北朝鮮の動向次第では、かなり大幅な軍事支出の増大を迫られるかもしれません。

 これらについては、そうなればよいと言っているのではなく、あらゆる可能性を想定しておくことが大切だということです。日本国内では安倍政権の右傾化を危惧する声はありますが、安倍政権が安全保障の問題に対して、ポジティブに向き合っているという点は評価してよいと思います。

 ただ、その手法については注視していく必要があるでしょう。戦前のように、国防のために「自由」が大きく制限されるような社会になってはなりません。メディアも含めて社会全体が、その点について厳しくチェックしていく必要はあると思います。
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