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3月まで存続していた!? 消費者金融・武富士の最期――「ブラックだけど頑張ればお金がもらえた」元従業員が語る

2017-05-06 08:12:56 | ニュースまとめ・総合
3月まで存続していた!? 消費者金融・武富士の最期――「ブラックだけど頑張ればお金がもらえた」元従業員が語る



2017年5月5日 8時53分

日刊SPA!

 黒いレオタード風の衣装でエロティックなダンスを披露する女性たち――。アラフォー以上の男性ならば、今でも脳裏にこびりついているであろう。かつて、消費者金融最大手としてその名を轟かせた武富士のCMだ。

 その武富士は2000年代後半以降の過払い請求問題を受けて、2010年9月に会社更生法の適用を申請。過払い額が2兆4000億円にも達したために債務超過に陥り、事実上倒産したのだ。翌年には金融事業を営むJトラストが支援に名乗りを上げ、子会社・日本保証(旧ロプロ)に、約252億円で武富士の消費者金融事業を承継させることを決定。こうして一時代を築いた「武富士」の名は潰えた……と思っていた人も多いのではないか?

 実は、武富士は名を変えて生きながらえていた。一部の事業のみを残し、「TFK」と称号を変更して営業を続けていたのだ。そのTFKが、今年3月17日、創業から50年を超す歴史に幕を閉じた。

 20年近くにわたって武富士で働いた元従業員が話す。

「倒産後、日本保証に売却されたのは、過払い金の発生しない優良債権のみ。過払い訴訟をはじめとした訴訟に対応する会社として、TFKは存続し続けたのです。そのTFKの運営資金は、クレジット決済機能付きのカードローン事業の売上で賄っていました。この事業だけでも毎月数億円単位の営業収益があったんです。

その稼ぎをすべて、過払い請求の窓口となるコールセンターのオペレーター約100人の人件費と、訴訟に取り組む弁護団の弁護料、わずかに残った社員の給与に当てて、細々と営業を続けていました」

 もはや、過去の会社という認識の人も多いだろうが、倒産後も武富士および、その関係者は数々の訴訟案件を抱えていた。

 1つは、武富士創業者の故・武井保雄氏の長男で元専務の俊樹氏の生前贈与をめぐる裁判。香港に居住する俊樹氏は1600億円もの資産を1999年に贈与されたが、当時の海外居住者の国外財産の贈与は非課税扱い。これに対して国税当局が“課税逃れ”だとして1650億円の申告漏れを指摘。1330億円の追徴課税を受け、一度は支払いに応じた俊樹氏だったが、その後、課税取り消しを求めて国を提訴したのだ。

「この裁判では一審で取り消しを命じる判決が出ましたが、二審で逆転。課税は適法とされたのですが、最高裁で再度『課税は不当』となり、延滞税を含めて1900億円以上が俊樹さんに還付されました。とんでもない額の還付金で、元武富士社員の間でもうらやむ声が上がっていましたが、これは完全に国税の失態です。

判決でも、無税で財産を移転したことは著しい不公平感を免れないが、厳格な法解釈が求められる以上、課税取り消しはやむ得ない。感情論で法を捻じ曲げてはいけないと指摘されました。おまけに、俊樹さんはこの裁判のおかげでメチャクチャ得をした(笑)。

申告漏れを指摘されて追徴に応じたのが2005年。生前贈与された資産の大半は武富士の株を保有する海外法人の株だったので、それを現物納付したのです。ところが2010年に武富士は事実上倒産して、株は紙切れのようになった。

それが、2011年の最高裁判決によって一度は納付した資産に利子を加算した還付金が“現金で”で返ってくることになった。倒産によって紙切れ同然になったはずの株が現金で戻ってきたんです。

国税が申告漏れを指摘しなかったら、絶対に俊樹さんの資産は大幅に目減りしてたはず。血税から1900億円もの還付金が払われたのですから、もっと国の責任を問うべきです」(元武富士社員)

 ご存じのとおり、2000年には税制が改正されて、被相続人・相続人がともに5年以上海外居住を続けなければ非課税にならないという「5年ルール」が施行。武富士創業家の生前贈与をめぐる問題は、課税逃れの取り締まりを強化する端緒ともなったのだ。

 この裁判の判決は債権者たちの怒りを買い、その後、多くの過払い訴訟で創業家の資産がクローズアップされることにもなった。武富士から取れるはずだった過払い金が同社の倒産で大幅に減額されてしまったことを受けて、債権者は武井一族の違法経営を糾弾。武富士が満額返金できないのならば、創業家の私財で返金すべきとする集団訴訟が各地で起こったのだ。

 前述の俊樹氏は2004年に取締役を辞任していたため、主なターゲットとされたのは次男で元副社長の健晃氏だった。

「過払い訴訟では武富士の元社員が証人尋問に出廷して、健晃さんが回収ノルマ達成のために『回収できないなら、身銭を切ってでも立て替えろ』とか、暴力をふるっていた事実なども明らかにされましたが、正直そんなものは健晃さんに限らず、どの支店でも行われていたこと(苦笑)。

私も何度も湯呑を投げつけられましたし、営業ノルマを達成できなかったときは、上司数人に囲まれ、4時間以上も立ったまんま詰められました。体質はいわゆるブラック企業そのものですが、今時のブラック企業と違うのは、営業成績を上げていき、店長にのし上がれば最低800万円の年収がもらえたこと。

大きな店の店長であれば1200万円を超えました。さらに、店の営業マンたちを慰労するための飲食費も別途、数万円支給されていました。全員を焼肉に連れて行ったら一回で10万、20万円いくこともザラだったので、結局、店長が身銭を切る額のほうがはるかに多かったですけど(笑)」

 過払い問題をめぐって健晃氏の経営責任が問われた裁判では、同氏が部下を罵倒する様子を録音したテープレコーダーが証拠として提出された。「全然足りねぇじゃん!!」と怒鳴りつける生々しい記録は、武富士のブラック企業ぶりを如実に物語っていた。だが、その後の裁判で、健晃氏ら武富士創業家の経営責任を認める判決は出ていない。そのため、最終的な過払い金の返還率は0.9%にとどまっている。100万円の過払い金を有する債権者であっても、9000円程度しか弁済されないのだ。

 一方で、武富士は国と金融機関を相手取った賠償請求訴訟には敗訴している。

「過払い金の返還は過去にさかのぼって実施されましたが、その過払い金は過去の武富士の利益を押し下げる材料となります。それであれば、そのぶんの法人税還付が受けられてしかるべきと、国に対して2374億円を返還するよう訴訟を起こしていたのです。

また、武富士はメリルリンチ(現バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ)からサブプライムローン関連のデリバティブ商品を300億円近く買っており、例のサブプライムショックでその資産価値がゼロになったことを受けて、損害賠償請求訴訟も起こしておりました。

しかし一審では敗訴、二審で一部武富士の主張が認められて145億円の支払い命令が下されましたが、2016年3月の最高裁ではメリルリンチの主張が全面的に認められることになりました。

国を相手取った訴訟も2015年4月に敗訴が確定。これにより、武富士の業務を引き継いだTFKの訴訟がすべて終わり、今年3月17日を持って会社更生手続きが終結したのです」(同)

 TFKが清算された翌日、最後の武富士社員たちは小さなお別れ会を開いたという。ブラック企業っぷりとは裏腹に、その参加者の大半が武富士の消滅を悲しんだ。

「最後までTFKに残っていたのは40~50代の年配の方ばかり。すでに武富士を後にしたOBも何人か集まりましたが、みんな口々に『ヒドイ会社だったけど、いい思い出のほうが多かったなぁ』と話していました。

暴力も暴言も日常茶飯事。武富士が暴力団と揉めたときには防弾チョッキを身に着け、鞄に鉄板を忍ばせて武井会長の送り迎えをしていた秘書もいるぐらいムチャクチャな企業でした(笑)。


けど、頑張ったぶんだけお金がもらえたんです。平社員は年収400万円でしたが、店長になれば800万円となり、ブロック長、地区長ともなれば年収1500万円以上は堅い。高卒で入って21歳で店長になるような人もザラにいたので、最後まで武富士に残っていたメンバーの大半が『お金には困ったことがなかったな』と話していました。

だから、今後の生活に不安を抱えている人が多い。普通の会社に転職した武富士OBも『武富士なら頑張れば翌年には年収が2倍になるのに、普通の会社は月収が2000~3000円上がる程度。これじゃ、やる気が出ない』とボヤいていました。

武富士で店長まで経験しながら、今は派遣のコールセンターのオペレーター業務で口繋いでいる人もいる。武富士で働いた多くの人が再就職のハードルの高さに頭を悩ませているのです」

 毎年、GW明けには、武富士OBのゴルフコンペが開催されているという。だが、TFKの清算に伴い無職となったOBが増えたため、今年は参加をキャンセルするOBが続出。「今年は寂しいコンペになりそう」(武富士OB)とのこと。武富士は多くの利用者(債権者)の人生のみならず、最後まで勤め上げた従業員の人生まで狂わせてしまったのかもしれない……。
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