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インド、クソオヤジの心の旅(ガンジスを走れるか?)・・・3日目(その2)

2013年03月13日 | インド、オッサンの心の旅
(ホテルの屋上テラスから下を眺める)

<L君との出会い>


ホテルのチェックイン可能時間は12時だった。

まだ、4時間は時間があった。
そこで、近所散策することにした。

ただし、重い荷物を持っての話である。
アグラーでお土産を購入したので、リュックは満杯、手にも命の水である1リッター入りのミネラルウォーター2本を持参していた。

まず、ホテルからガンジス河に出てみたかった。
だが、行き方がわからない。
すぐ、傍なのだが、わからないのである。

なんか、薄暗い、というより真っ暗な地下へ降りる階段がそうだったのだが、まさかココが河への出口とは思えないのだ。
サルが道端でゴミをあさりながら、嘲り笑うように俺を見ている。
傍を通っても全く逃げようとしない。

違う方向へ歩くと今度は牛が2頭道をふさいでいた。
尻でも叩いて追い払えばいいのだが、バラナシ初心者、かつリュックを担いだ状態では俺は何もできなかった。

なんだか、この先の8日間どうなることやら、不安なのだった。

しかたなく、元に戻り、地下へ降りる暗い階段を下りてみた。
降りた階段は左直角に曲がっており、そしてまた右直角にまがっているのであった。

明るい日差しがみえ、そこは聖なるガンジス河であった。
急に視界が開け、パアッと心まで明るくなったのである。


(ホテル近くの河岸)

とにかく、チャイを飲んで河岸でノンビリすることにした。
ここで、持っているクッキーでも食べながらチャイを飲んで景色を眺めていれば、すぐ数時間たつだろうと思った。

だが、明らかに誰がみても俺は旅行者だった。
それが、俺の予定を狂わせたのである。

まずは、ボートに乗らないかというボートマンの誘いがあった。
Rs300で1時間乗せるという。
だが、全く乗る気もなかったし、ボラれているかもしれないから、断った。

「Very Cheep!」そればかり繰り返す。

最初は、来たばかりだから後でユックリ考えて乗るよ、みたいなことを優しく紳士的に話したのだったが、そいつは俺の周りで何度も乗れと繰り返した。

「NO! Boat!」

しかし、しつこかった。
ノンビリするどころじゃないのだ。
おまけに、他のボートマンがやってきて俺のボートに乗れという。

ガンジス河というのはなんてうるさいところなんだ、というのが第一印象になってしまった。

次に、「マッサージはどうだ、疲れたろう」と言って、勝手に手を揉み始める若者がきた。
結構だ!といってもやめようとしないので、立ち上がって場所を移動することにした。
(勝手にやっても、頼んでないし、かえって調子悪くなったと言って、金を払わなければいいと後に知る。)

「ホテルは決まってないのか?紹介してやる。」

「おみやげ、いい店があるよ」

次から次へと、いろいろな奴が声をかけてくる。
もう、ウンザリ、爆発寸前だった。
お前ら、俺からボッタくることしか考えてねぇのか!・・・心の底からそう思っていた。

そんなとき、日本語が結構しゃべるれる若者が近づいてきたのである。
ガイドブックでは一番要注意人物と書いてあるやつらである。

あれこれ、どこから来たとか、どこへ泊るとか、聞いてきた。
このクソガキ、俺を嵌める気だな、そう思っていた。

俺は、、日本ではそんな下品な言葉はつかわないし、考えたこともない上品な紳士(だと思う)なのに、インドにきたら、徐々に頭の中がカレー色に染まってくると俺は本性むき出し嫌なクソオヤジになっていた
インドに来て、常識が破壊され、脳細胞が破壊され、丸裸の自分になってしまった気がするのである。
そんな、自分が嘆かわしいという気持ちにもなったが、目の前の自分に群がるハイエナにそうは言ってられないのだと納得させた。
サバイバル イン バラナシなのである。

そのうち、その若者は
「なんで、そんなに怒っている?」と聞いてきた。

もう、完全に切れていた。
色々と俺の気持ちやインド人の越後屋体質を言ってやったのだ。
そして、お前らに絶対騙されないぞ、と言ってやったのである。

半分日本語、半分英語のチャンポンである。
なんだか、相当欲求が溜まっていたようで、長い間一人でベラベラとチャンポン語でしゃべっていた。

だが、そいつは、口をはさまず、結構マジに聞いていた。
聞こうとする姿勢が、「コイツ結構いい奴かも?」そう思い始めていた。
アクドイ奴なら、絶対話をマジに聞いてないはずだ、そう思っていた。

そして、そいつが言うには、
「僕のことを信用できないのは当たり前だ。
たしかに、僕も旅行者に品物を売って生活してる。
だけど、騙してボルようなアクドイ商売はしてないよ。
オジサン!」

そのうち、そいつの友達が数名集まってきた。
いつの間にか、俺の周りは若者だらけだった。

やべぇ、こいつら集団で俺を嵌めようとしてるかもしれない、いや、最悪はオジサン狩りに遭ってガンジス河のドザエモンになるかもしれない、そう思ったのだった。

とにかく、その場を離れようと思いリュックを担ぎ、歩き始めたのだが、その若者は俺についてくるのだった。

だから、若者たちも付いてきたのである。


歳を聞いてみたら、そいつは19歳。
L君だった。

背が低いので15歳くらいに見えた。
周りの若者も同年代のようだった。

俺の周りで若者たちはふざけあったりして遊んでいた。
日本の同年代の若者と比較すると、子供ぽっく見える。

そして、頼みもしないのに、散歩する場所、場所で、皆が、ああだこうだと説明してくれるのだった。
結局、重い荷物を背負って結構歩いてしまった。

(L君が一番日本語がうまいが、大抵の若者はある程度日本語はしゃべれるのである。
観光地で旅行客相手に商売して生活しているのだから、当たり前といえば当たり前なのだった。
だから、ガイドブックに書いてあるように、日本語がしゃべれるからといって、なんでも疑ってかかると旅は楽しめない。
かといって、信用してはいけないが、おし黙っているのではなく、会話を楽しむべきである。)

俺は、後で、若者たちに囲まれて「案内料よこせ!!!」と言われるかな、と思いながら不安げにガートをブラブラしたのだった。
(そんなようなことが、「地球の歩き方」には書いてあったのである。)

そのうち、ホテルのチェックインできる時間になったので、ホテルに戻ることにした。
そして、彼らは、俺に全くお金の話はしなかったのである。

(どうやら、彼らは私のホテルの真下にある小さなチャイの店周辺で集まる仲間らしかった。
大抵はその辺にいるから、なんでも聞いてくれ、ということだった。)

ホテルに行くと、12時だったが、フロントの男がちょっと待ってろということだった。
それは一人の日本語が上手な従業員Bから言われたのだが、なんとなく言い方が気に入らなかった。
というか、眼つきが気に入らなかったのかもしれない。
フロントの動きをみているとBはオーナーではないが、責任者か、その次にあたる地位のようだった。

ホテルの従業員も、その辺の遊んでいる兄ちゃんがやってる感じで印象は良くなかった。

2階の部屋にBに案内されたが、その部屋自体は予想していた部屋よりも悪かった。
女房たちが2年前に、このホテルに泊まっていて、部屋は良くないが、立地は最高だと聞かされていた。
たしかに、川岸であり、屋上レストランからの眺めは最高である。
だが、部屋はベッド以外なにもなく、壊れたTVがあるだけだった。
窓はあるが河は一切見えない。
したがって、昼でも電気をつけないと、ちょっと暗い。

(収容所のような俺の部屋)

ただ、清潔でさえあれば俺はいいので、さほど気にはならなかった。
それと、一番大事なことだが、熱いシャワーは常時でるのは有難かった。
女房たちが以前泊まった部屋は4階だったが、ほとんど水シャワーしかでなかったからである。

Bは俺の重いザックを運んでいたので、俺はRs20をチップとして払った。
部屋を出て行くときにBは俺に言った。

「私のお店があるんだ、お兄さん。
お土産はそこで何でも買えるから、いつでも言ってくれ。
お店の名刺を渡すから、是非行ってくれ、お兄さん!
いまからでも行くか?」


そう言ったのだったが、俺はその眼つきと言い方が気に入らなかった。
それに、ホテルに着いたばかりで、お土産の話をするのも気に入らなかった。
金儲けのことしか考えてねぇのか、コノやろう
先ほどの若者たちとの差を感じたのだった。
(このBには、その後、ホテル経営者を含め、怒りをぶつけることになる。)

俺は誘いを断り、早速シャワーを浴びた。

試行錯誤の上、シャワーのお湯を出すにはコツがいることも分かった。
やたら、コックがあり、捻る順番さえ間違えなければお湯が出るのである。
(そんなことは従業員は教えもしなかった。
パズルのようなシャワーなのだ。)

7つのコックがあるのだが、基本的には最上部のコックが元栓であり、次の高さの2つのコックがシャワーのお湯と水である。
その次の段のコックは通常の蛇口のコックなのだが、コレを開くとシャワーは全くでなくなる。
それ以外はインド式トイレ用の蛇口から出すためのコックと、もうひとつは多分、掃除用蛇口ののコック、もう一個は意味不明だった。

とにかく、捻れば24時間いつでもお湯が出たのは有難かった。

シャワーを浴び、ついでに洗濯もし、部屋の中にロープを張り、干そうと思ったら、ヤモリを見つけた。
ヤモリ2匹である。



このヤモリたちとはずっと一緒に暮らすことになった。
一度捕まえようと思ったが、逃げ足が速くできなかった。

とにかく、部屋の害虫をドンドン食べて守ってくれよ!

(つづく)


当ブログは若者の自立を支援する団体、NPO法人ネイチャーズを応援しています。
NPO法人ネイチャーズは、走Run会名誉会長、ウィンドサーフィンの師匠の山下光哉さんが運営する若者のためのNPO。
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