夏喜のものろーぐのべる。

清道夏喜が書く謎の小説置き場です。
コメント大歓迎です!

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

~白波道化~ 番外編 初代の真実3幕

2008-03-08 20:28:23 | ~白波道化~
「まさか・・こんな形になるなんて思わなかったろ?ねーちゃんは。」
「まあね・・・そうかもしれない。」

紗綾は立ち上がり、ティーポットを取り出す。
「なんか飲む?」
「ああ。」
「じゃ、紅茶入れるね。」

「・・・で?どうやって道化になったんだ?」
「うーん・・・」

紅茶を入れながら、話は続ける。





怖かった。
とにかく次の日から怖かった。
なんだか遠野君に見られている気がして・・・
「紗綾・・・疲れてない?」
「え・・・?そんなことないよ。」
なんだか紗綾は休み時間も疲れていたようである。それもそのはず。遠野に見られている。視線は続く。抗議しようとしても、怖くて話しかけられない。私がいったい何をしたのか・・・不思議な思いと怖い思いは交錯していた。


1週間経って・・・
「憂鬱。」
友人の舞が話しかける。
「そ、そうだよね・・・」
一応であるがこの高校は進学校。服装の乱れは心の乱れ。ということで7時間目が終わった後、抜き打ち服装検査をやるという。
「ま、スカートおろせばいいよね。」
「うん・・・」
先生の目の前でスカートをおろせばいい。巻いているのを下げればいい。女子はほとんどがそんなことを考えていた。


7時間目が終わり・・・
「はい、いいわよー。」
もちろん、一発で通った生徒ばっかり。
そのときだった。
「ちょっと!!遠野君・・・何それ。」
「別に、いいじゃないですか・・・」
遠野のズボンには、チェーンが幾重にもついていて、ズボンは下げ・・・いわゆる腰パンである。ほかの生徒はなおしたというのに・・・
「ねえ、遠野君・・」
廊下で説教にあっている男子達を尻目に、検査が終わった生徒達は白い目で見ている。
「別に・・・こんなことしたって意味がないでしょ?教室見てみればいいじゃない。うわべ。うわべで生徒は先生にいい目で見られようとしている。・・・でも、俺はいいや。これが、その象徴、なーんてね。」
女の先生の目をじっと見て、象徴?であるチェーンを指さす。
「なんなの・・・遠野君。」
舞が怪訝な目で見ている。
「遠野君・・・」
変だとは思っていたが、まさかこの学校で反論するなんて、と考えていた。
この学校で・・・?

学校だから・・?

紗綾は一瞬でも、学校に対して不思議な感情を持った。

楽しい・・・けど?

進学校。
校則。


だから・・・何?
でも・・


実はこのときから、疑問には感じてはいたが、紗綾は教師になるのが夢だった。


「遠野君。とにかく今日は見逃すけど、次見たら職員室に来てもらいますから。」
「ええ、いいですよ。」
けろっとしている。堂々としているというか、変というか・・・
「遠野君、やっぱ変だね。」
「うん・・・」

今は同調するしかなかった。今は・・・

放課後。今日は部活は臨時で休み。普通に帰ろうかな・・・と考えているところだった。
「田辺さん、ちょっと・・・」
「へ!?」
紗綾の机まできて、遠野が話しかけてきた。
「今日は、ちゃんと話したい。」

しばかれる!!
頭でいっぱいだった。
「え・・・でも・・・」
舞はとっくに部活にいっている・・・味方が!!みんな部活にいってしまった(全員部活が違う)
「いいから!!」

ぐい。
いきなり腕を捕まれた。
「ちょ・・・何・・・!!」

中央館の資料室に連れて行かれた。
そう、道化の現在の着替え場所に・・・

「・・・あのさ、あんた騒ぎすぎ。そんなに俺が怖いの?」
目をじっと見ながら話す。
「だ、だって・・・きょ、今日の・・」
体が震えてる。男の子に連れて行かれたら大変だ。ドラマでもよくやっている。そんな認識しかなかった。
「今日・・・?ああ、あんたおかしいと思わなかったの?入学して。」
「え・・・?」

「この学校の現状。悪夢だね。」


悪夢??
「え・・・?」
「知らないんだ、じゃあ教えてあげる。」

床に座り込んで、話し出した。
「じゃ、じゃあ・・・」
つられて紗綾も隣に座った。一応・・・
「・・・学校で盗みがあるの、知ってる?」
「盗み??」
「声大きい。」
「すみません・・・」
「・・・盗み。よく教科書とか、体育ものとか、ロッカーから良く盗まれてるみたい。」
「そう・・なの?」
「1年はあんまりないみたいだけど、2,3年はひどいよー。生徒が生徒をけなしあってる?みたいな。」
「そう・・」

知らなかった。ただ楽しい毎日を送っていた紗綾にはわからなかった。
「でも・・・どうして知っているの?」
「ちょっと、噂で聞いて。で、2,3年の教室を見に行ったらそれでクラスの生徒が騒いでいる。お互いを信じられなくなっているみたい。」

「それって・・・なんかかわいそう。」
紗綾がしゅんとなったのを、見逃さなかった。

「そうだろ??だったら、解決すればいいんだよ、気づいた奴が。」
「でも・・それは先生に」
「だめだ!!信じられないって。」
一喝された。

「そう・・・だったらどうするの?」

「俺たちが、助ける。」


「・・・たち?」


「あんたと、俺。二人でやるの。」
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ☆おことわり 文章☆ | トップ | ~白波道化~ 番外編 初代... »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む