native dimensions blog

新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

ずれてる事務所

2017-03-14 19:28:11 | 設計業務
世間一般と比べて、到底でたらめな順番で仕事をしている設計事務所のお話です。
(私の事です)


先日刺激を受けたままに描き上げたプランがこれです。
相変わらず「点」だけでプランをしています。

間取りもろくに描かずに点だけでプランを練っていると大抵「は?」と言われます。
構造的に大切なポイントだけを押さえて、意匠的な部分はすべて頭の中でのイメージで済ませています。
頭の中の方が3次元でイメージできますし、手も鉛筆も消しゴムも使わずに済むのが理由です。

イメージが固まったので、次に構造計算をしました。
ろくにプラン図も作らずに。

まぁ、意匠的なデザインは骨組みに肉付けするだけですし、骨組みを積極的にデザインに組み込んでいるので、、骨組みを先に決める方が正しいと思うからです。


さらに今回は、計画地が新潟市エリアから外れていて、積雪が200cmのエリアでの計画です。
新潟市の2倍の積雪量で設計しなければいけません。
ちょっと慎重に行きましょう。

そこまでビビる理由とは、


まず多雪区域において、1m真四角に1cm積もった雪の重さは3.0kgとして扱います。
積雪1cmで3kgなのに、それが200cm屋根に乗っかるんですよ。
つまり600kgっていう事。

で、

1階と2階の屋根面積の合計が83.66㎡の建物を考えちゃったので、屋根の上には
50196kgの雪を載っけて構造計算しろよってことになるんです。

50tだって。







いやぁ、昨日さぁ、はま寿司で寿司50000貫、食っちゃったよー。
「えぇ~~~!」

と、おんなじ「えぇ~~~!」が出ます。



ま、どうでもいいとして。






ついでを言うと、建築基準法では、「屋根って三角だから、雪が滑り落ちて、そこまで積もんないよ」ってことにしてもいいよとか、「どうせ、1mくらい積もったら、雪下ろしするでしょ。だったら、1mで計算すりゃいいじゃん」って言ってくれてます。

超親切!




けど、その親切を無駄にするネイティブディメンションズ。

いや、2m載っけたまんま計算します。
自分、不器用なんで。




その結果、耐震等級2をクリア。
ちなみに仮に積雪1mで検討すると、楽に耐震等級3をクリアします。

地震に強い家って世の中にあふれてますが(たぶん)、雪載っけたまんまでも地震に強い家ってね。
ん~、どうでしょう。

はっきり言って、見た目なんかより、どうやって力を流すかの方が大事です。
見た目なんて後からくっ付けられる、っていうか、構造を美しくすることがすべての美しさにつながるくらいに思っています。


まぁ、どう考えても一般的な作業順序とはかけ離れていると思います。
世間とはちょっと違ったやり方のネイティブディメンションズです。

まだ、大分ずれてるとこあるんですけど、長くなったので次回にします。














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