native dimensions blog

新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

構造計画と構造計算

2016-09-29 19:40:42 | 建築構造
以前も構造計画について記事にしたことがありますが、今日は基礎の場合で。

このブログで私は構造計画構造計算という言葉を使い分けています。


住宅における構造計算と言ったら、↑の本を使った計算などを指します。(他にも46条における計算だったり、性能表示における耐震等級の計算だったりと、なぜか選択肢が多い木造住宅です)

この構造計算。

言ったら、どんなプランでも力ずくで計算をクリアさせることもできなくはなくなくない。
いや、なくなくなくなくない。
要は、要求されていることに対して、回答する事。

一方、

構造計画とは。

構造計算をスムーズにするための技術であったり、計算で求められていない事に対しても対策する技術になります。

例えるなら、

旅行に行ったとします。
無計画で行くと、乗り継ぎや待ち時間が多かったりすることが、
計画を立てていくと、それがスムーズに行くみたいな?

旅行の場合、無計画の良さもあるので、何とも言えませんね。

週末、外食に行こうとして、
思い付きで行ったら、どこも満席で結局ファミレスしかなかったけど、
事前に食べログかホットペッパーで下調べして予約したら、家族が喜んでくれたとか。

ま、準備が大切って話です。本田も言ってました。

住宅における構造計画=準備っていうと、いかにプラン段階で構造を意識するかという事になります。
このブログでもよく使っている意匠と構造を同時進行させることです。


法律じゃないけど、学会からはこんな本も出ていて、考え方やフローが方針付けられています。

この中に、建物の不同沈下対策として、建物を整形としてバランスをとることや不連続な基礎を設けないことに留意することが重要と書かれています。

つまり、左のような基礎は、よく目にしますし、基礎の立ち上がり(基礎梁)が多い分、頑丈に見えやすいのですが、基礎梁が連続していなかったり、べた基礎であればスラブが矩形でなければ、建物全体のたわみが大きくなりやすくなります。

これは構造計算にはありません。

また、構造計算において、

左の様な構造区画がある場合、それはそのL型を含んだ矩形として検討する事を安全側の検討として求められています。

その場合、結局大きなスラブで検討することになるので、実際よりも鉄筋が増える可能性が高くなります。
つまり、建設費が増えるっていうことですね。

建物の建設費や性能はプラン段階から決まります。
当たり前と言えば当たり前です。

なので、

ネイティブディメンションズでは、初期のプランご提案時から、柱の位置、耐力壁の位置、基礎の位置が合理的になるような計画をしています。

こんなのも当たり前なので、

合理的じゃない方が面白そうだなと思ったときは、その理由と対策を初期段階から説明します。

構造計算の前には、構造計画がある。

そして、すべては同時進行。

これがデザイン







コメントを投稿