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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

狭小住宅 + 高性能住宅 = 省エネ住宅 を考えよう4

2009-11-11 11:04:40 | ministock-狭小住宅・小さい家-

前回、熱損失係数の算出を行い、峠を超える事が出来ました。その後、夏季日射取得係数、日射侵入率、採光計算、電気幹線容量計画、換気年間消費電力量、通風壁面後退距離率等を計算してました。

別に計算おたくな訳でないんですけど、この辺の計算をするとCASBEEの評価に辿り着けるんです

Casbee これらの計算を含めた47の設問に対して結果を入力していくと、建物の環境性能についての総合的な評価ライフサイクルCO2を知る事ができます。

下準備と言える計算に多少の時間がかかりますが、設問自体は単純になっていて、その結果、環境性能や二酸化炭素がどのくらい排出されて、一般住宅に比べてどの程度削減できているかが分かるんですから、作業量に対しての得られる情報の量はとんでもないと思います

今回の建物はある建設地(実在する場所)を想定して計算しました。

結果、環境性能は5段階評価の内の上から2番目の「A」でした。1番評価の良い「S」寄りの「A」です

なんだ、Sじゃないんだと言われるかもしれませんが、原因は分かっています

評価の悪かった項目は、機能性の部分と資源の部分。

機能性とは、延べ床面積とバリアフリーの事で、超狭小住宅が目的なので、評価が低いのは当たり前。広さが大きいほどゆとりがあり評価が高くなりますが、今回は、狭い訳ではなく、必要な広さを目的にしているのでCASBEEでの評価は低くなりました。バリアフリーについても、主寝室と同じ階にトイレがないと評価がどんどん下がるんですが、さすがに15坪住宅なのでトイレは1か所となっており、主寝室と同一階にありません。これについても、若い世帯をターゲットにしており必要最小限の快適性を求めた結果と言えます

資源の評価については、CASBEEはリサイクル材や地産材等が高評価に繋がりますが、これらの材料は一般流通材に比べてコストが上がる傾向にあると思っています。同時に、それらに配慮した工場の指定を設計上まだ検討していませんので、評価を低いままにしました。今後、コストに関係なくリサイクル材や地産材を選択できるルートが見つかれば積極的に採用します

これが建て替え層の住宅であれば、当事務所でCASBEEの評価を上げる事は可能です。あくまでも、新規購入層のスタートとしての住宅という特殊な要素を付け加えていますので「A」という評価に対しては満足しています。

これでも、十分高い評価だと思いますけど。

ライフサイクルCO2については、太陽光発電を採用すると一気に削減できるんですけど、イニシャルコストの負担を考えて計算に含みませんでした。仮に設置によって年間30GJの発電量を見込んだ場合、一般住宅に比べ72%の削減率だったのが、46%に下がります

まとめますと、今回のプランは構造的にも環境的にも期待できる効果が得られると思います。CASBEEの様な評価ツールが出来上がった事で、効果が設計段階で知る事ができるのはこれからの設計の大変なプラスになるでしょう

むしろ問題を上げるとするならば、これを使う設計士がどの位いるのかという所だと思います。試験を受けるだけ受けて、評価を行わなければ世間に浸透する事がなく、評価をしても比較ができなくなります。一事務所レベルの比較材料ではなく一般的な比較材料でなければ意味はないと思います。

そういった意味では設計士の責任でもありますが、建築主である皆さんから設計士をあおっていただきたいものです。

一言「この建物のCASBEE評価を教えてください」と言うだけです。

それが伝われば、これで心おきなく図面を描き始められます。

仕上がり次第、ホームページ上でご紹介しますので、少しお待ちください。

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