栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

6/3,4の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2017-06-06 16:18:36 | 血統予想

自宅周辺はわりとスープカレー激戦区で、私もあちこち行きましたが、今は「タイガーカレー」の虎のスープ一択です



金曜の社台40口&G1のツアー、今年も見学させてもらうので、その予習も木曜夜までにやっとかないと…ということでせっせと血統表作成中
一口の強者たちとの会食も楽しみにしてます(・∀・)

■『ディープインパクト好配合リスト(2013)』で栗山求が推奨したサトノアラジン(牡6歳)が日曜東京11R安田記念(G1・芝1600m)を勝ちました。

○サトノアラジン(牡・母マジックストーム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104063/
新馬戦を素晴らしい瞬発力で差し切ったラキシスの全弟。ダートOPに出世したエスケープマジック(父Maria's Mon)の半弟。母はモンマスオークス(米G1・ダ9F)勝ち馬。「ディープ×Storm Cat」はアユサン、キズナ、ヒラボクディープなどと同じ。500kg前後の馬格があればかなり楽しみ。(栗山)

■土曜東京10R稲村ヶ崎特別 ドレッドノータス(一口・栗山&POG・望田)
■土曜阪神11R鳴尾記念2着 スマートレイアー(ディープ・望田)
■日曜阪神4R障害未勝利 クランモンタナ(ディープ・望田)

コメント (11)
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第67回安田記念回顧~31秒台決戦、母父Storm Catが混戦に断

2017-06-06 11:02:50 | 血統予想

東京11R 安田記念
◎12.ビューティーオンリー
○15.イスラボニータ
▲11.ブラックスピネル
△4.アンビシャス
△17.ヤングマンパワー
×7.グレーターロンドン
×8.エアスピネル
注2.ディサイファ
注5.コンテントメント
注14.サトノアラジン
モーリス(父の母父サンデーサイレンス、血量12.5%)とロードカナロア(サンデーサイレンスなし)が世界の頂点を極めた一方で、この2頭以外は香港マイルや香港スプリントで歯が立たないように、サンデーサイレンスの血によって日本馬は芝中距離に関しては世界のトップにレベルアップしたけれど、その代償として短距離~マイル路線の停滞低迷がつづいているのではないか、というのが筆者の見立て。
ここも日本馬16頭のうち、ブラックスピネル(母母父サンデーサイレンス)以外の15頭は父父か母父にサンデーサイレンスを持つ(血量25%)。イスラボニータをはじめ芝マイル路線で実績を残してきた馬たちばかりだが、相変わらずイスラボニータが人気を集めるほどにマイル路線の低迷はつづいているとみることもできる。
◎はサンデーの血を引かない香港のビューティーオンリー。香港の馬はオセアニア産がほとんどで日本馬と比べるとマイラーも中距離馬もわりと力馬っぽいタイプが多いのだが、この馬はセクレタリアト≒サーゲイロードの3/4同血クロス3×5を持ち、しなやかなストライドで直線末脚を伸ばしてくる。
昨暮の香港マイルは大外一気でナデ斬ったが、前走チャンピオンズマイルにしても4角のコーナリングでコンテントメントに後れをとったぶんの負けで、東京ならば香港マイルから更にパフォーマンスが上がるとみたいし、上がればまとめて差し切れるとみたい。

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日本馬16頭中15頭が「1/4サンデーサイレンス」(父父か母父にサンデーサイレンスを持つ)、非サンデーサイレンスは香港馬2頭だけ、というメンバーで行われた今年の安田記念

レースはロゴタイプが57.1-34.4という緩みないペースを刻み(1000m通過で昨年より2秒も速い)、他の先行勢が壊滅するなか直線も粘りに粘るところを、大外から末脚を伸ばしたサトノアラジンが鮮やかに差し切り

TARGETによると東京芝マイルで勝ち時計が1分31秒台に入ったのは以下の9Rで、前後半800mのラップと勝ち馬を併記してます

17年安田記念 45.6-46.0(サトノアラジン)
16年ヴィクトリアマイル 45.7-45.8(ストレイトガール)
16年ヴィクトリアマイル 45.5-46.4(ストレイトガール)
13年安田記念 45.3-46.2(ロードカナロア)
12年安田記念 44.9-46.4(ストロングリターン)
11年ヴィクトリアマイル 44.6-47.3(アパパネ)
10年安田記念 44.9-46.8(ショウワモダン)
10年湘南S 46.2-45.5(スピリタス)
10年NHKマイル 44.8-46.6(ダノンシャンティ)

こうしてみると同じ31秒台決着でも、13年以降は前後半800mの差が1秒以内で、それほど前傾ラップではないことがわかります

つまりアパパネやショウワモダンやダノンシャンティのときはもの凄いHペースによって31秒台の決着になったけれど、13年以降は馬場が速くなった部分も大きいのではないかと

今年のロゴタイプの逃げにしても、昨年の超絶田辺スローと比較するからびっくらこきますが、ウオッカが3番手から抜け出して完勝した08年が46.2-46.5、ダイワメジャーがコンゴウリキシオーの逃げをゴール前でとらえた07年が45.9-46.4、馬場差を考慮すればまあこれぐらいの前後半で流れたイメージでいいのかと

まあでも、昨年とは全く違う逃げで粘りに粘ったロゴタイプは陣営が言うように絶好調だったのだろうし、昨年以上の出来なのだからこんな逃げを打ってみようという閃きだったとすれば、田辺の感覚はやっぱり普通じゃない

レッドファルクスとエアスピネルとイスラボニータは、程度の違いはあれ直線スムーズに捌けなかったところはあったし、グレーターロンドンは臨戦過程に狂いがあり、私が期待したビューティーオンリーは左回りというよりは時計が速すぎるという負け方でいつもぐらいの末脚は使っていた印象

コンテントメイト、Giant Treasure、フィエロ、ヴァンセンヌ、イスラボニータ、クラレント

帝王モーリスがマイルG1をうなりながら勝つときの2着3着はいつも日替わりメニューでしたが、帝王引退後もマイルCSはミッキーアイルとイスラボニータ、そして安田記念はサトノアラジンとロゴタイプと、旧勢力による日替わりメニューがつづく状況で、だからこそ不利なくロスなく持ち味を出し切ったサトノアラジンとロゴタイプで決まったのかと

サトノアラジンは京王杯は道悪に泣き、香港マイルでは離れた最後方から直線で半分抜いて7着、マイルCSはミッキーアイル斜行の影響をモロに受け、最近は不完全燃焼のレースがつづいていましたが、ここは川田も言っていたように待望の良馬場+外枠、外々を伸び伸び走ってストライドロスなく追い込んで、ついにG1に手が届いた



ディープインパクト×Storm Catはキズナ、エイシンヒカリ、リアルスティール、アユサン、そして本馬の全姉ラキシスとG1馬が6頭出る黄金配合

その根拠は、AlzaoとStorm Catを通じるNorthern DancerのクロスとSir Gaylord≒Secretariatの3/4同血クロスとAttica≒First Roseのニアリークロスで説明できます





上記G1馬を見てのとおり、大箱向きのストライドで走るタイプが出やすい配合で、特に大跳びのサトノアラジンは馬群を捌いたり割ったりする競馬が苦手で、スワンS勝ちも京王杯勝ちも直線は一番外から差し切り、でもG1で7~8枠を引いたのはこの安田記念と14年菊花賞だけなんですね

若いころはSir Gaylord≒Secretariatの柔さが強いのでダービーや青葉賞でも好走するけれど、古馬になって筋肉がついてくるとStorm Catのマイラーっぽさがより表出してくるのがこの黄金配合の特徴で、キズナもリアルスティールもだんだん1800~2000mに寄っていった

その点で「大箱マイルこそがサトノアラジンの最も能力を出せる舞台」と中距離路線には目もくれず、15年エプソムC2着以降、大箱の1400~1600mばかりを2年間使いつづけた陣営としては、ついにようやくの思いでしょう

ちなみに上記31秒台レースのうち、13年安田記念はロードカナロアとショウナンマイティの母父Storm Catのワンツーで、3着はマイル路線を歩みつづけたディープインパクト産駒ダノンシャーク

そして当時としては珍しい後傾ラップの31秒台決着となった10年湘南S、このレースを勝ったスピリタスも母父Storm Catなのです

Hペースの持続力というよりは、高速馬場の31秒台決着における高速巡行能力という点において、Storm Catという血は最も秀でているというべきでしょう

ああ、今ふと思いついてマイルCSの勝ち時計も検索してみたら、31秒台決着のときは14年がディープ産駒のワンツー(ダノンシャークとフィエロの叩き合い)、そして10年はStorm Cat系エーシンフォワードのイン差しでした

そうかあ~高速馬場で31秒台決戦が想定できたならば、母父Storm Catのイメージで、あるいはロードカナロアやストレイトガールの1400寄り適性重視のイメージで、サトノアラジンに着地できたかもしれないかなあ…

と、レース3日後にいろいろ考えてみても後の祭りすぎて、もうタコ焼きもフレンチドッグも売ってませんが、ビューティーオンリーを狙った根拠のひとつに「Storm Cat的な血を増幅した配合だから東京マイルにも対応できそう」というのもあったのでね

ちなみに「ディープインパクト×Storm Cat」については最近詳しく書いてますので、下記のエントリを…G1馬6頭はいずれも母母のところにナスキロ血脈を持たないのです

17年POG開幕前に、ディープ×Storm Catの復習を少し
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/800f325a4d434540f6e95071bc38ccb0

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