栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

セラフィックロンプのような持続力

2011-03-29 22:43:35 | POG

昨秋は紅葉を見たので、春は桜の時期に合わせて京都入りを計画してたんですが、まああんまり花見気分でもないので今回は見送ろうということに…

NETKEIBA「プレミアサービス」「競馬総合チャンネル」では、「POGレース分析」と題して新馬未勝利戦勝ち馬の血統解説と評価をしています
今週(木曜公開)の一部を抜粋します

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●トレンドハンター(牝)
父マンハッタンカフェ、母ロイヤルペルラ(その父ブライアンズタイム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008100618/
3/26阪神・フラワーC(芝1800m良)1分47秒9(1馬身1/4)
 Lady's Secret(米年度代表馬)やビリーヴが出るGreat Lady M.にさかのぼる牝系。マンハッタンカフェ×ブライアンズタイムですからRibot6×5のクロスになりますが、このようにRibot系のクロスを持つマンカフェ産駒にはゲシュタルト、マンハッタンスカイ、セラフィックロンプなどがいます、この馬も鋭く斬れるというよりは持続力に長けた脚質で、セラフィックロンプなんかとイメージは近いですね。今日は淀みないペースで上がりがかかって持続力で抜け出してきましたが、たとえば阪神なら外1600mで差すよりは内2000mで捲って強い馬で、桜花賞よりはオークス向きでしょう。
B:芝ダ2000~2400

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バクシンオーとノーザンテーストと「Hyperion+Tracery」「Hyperion+Donatello」

2011-03-29 14:19:59 | 配合論

馬好きさんから質問がありましたが、「バクシンオー黄金配合」について、この際ちゃんとまとめておこうということで…

「一流のスプリンターは俊敏さだけでなくパワーや頑健さも兼備しているもので、バクシンオーの持つ最も頑健な血はノーザンテーストですから、バクシンオーのスプリント能力を引き出すためには、テーストの頑健さを引き出す配合をして、ちょっと体質が硬いぐらいに出す必要がある」と、下記のエントリで書きました

ノーザンテーストはLady Angela3×2ですが、そのLady Angelaの主要血脈構成は以下のようになっています

┌Hyperion
Lady Angela
│ ┌Tracery
│┌Abbots Trace
└Sister Sarah
 │┌Swynford
 └Sarita
  │┌Desmond
  └Molly Desmond
   └Pretty Polly

このLady Angelaの血脈構成と脈絡する血としては、Alibhai(Hyperion×Trecery)やAureole,Alicydon(HyperionとDonatelloの組み合わせ)があげられます(SaritaとDonatelloはSwynford,Desmond,そして名牝Pretty Pollyが共通)

┌Hyperion
Alibhai
│┌Tracery
└Teresina

  ┌Swynford
 ┌Blandford
┌Blenheim
││ ┌Desmond
││┌Charles o'Malley
│└Malva
Donatello
└Delleana
 └Duccia di Buoninsegna
  └Dutch Mary
   └Pretty Polly

またノーザンテーストの母父Victoria Parkの父Chop Chopは典型的なカナダ血脈で、血脈構成がNijinskyやThe MinstrelやStorm Birdの母と酷似しています(Gallant Fox~Sir Gallahad,Buchan~Sunstar,そして多くのUltimus~Commando~Dominoの血)

   ┌Sir Gallahad
  ┌Gallant Fox
 ┌Flares
┌Chop Chop
││ ┌Sunstar
││┌Buchan
│└Sceptical
Victoria Park

そしてバクシンオーの一流スプリンターは、母系に「Hyperion+Traceyry」や「Hyperion+Donatello」やNijinskyを持つことにより、ノーザンテーストの頑健さを受け継いでいることが多いのです

Hyperion+Tracery…シーイズトウショウ(Alibhai)、ダッシャーゴーゴー(Alibhai)、カノヤザクラ(Run Honey)、サンダルフォン(Alibhai)、ヘッドライナー(Alibhai)、
Hyperion+Donatello…ショウナンカンプ(ベンマーシャルの母Belladonna)、シーイズトウショウ(ニゾンの牝祖Queen of Light)
Nijinsky……ショウナンカンプ、シーイズトウショウ、サンダルフォン、スプリングソング

特にショウナンカンプの場合は、母母父タケシバオーの母父ヤシママンナに入るクラックマンナンがMolly Desmondの3/4弟で、このSarita≒ヤシママンナ≒Donatelloの関係や、そこにHyperion系が配されたLady Angela≒タケシバオー≒Belladonnaの関係が重要なキーとなっています

 ┌Blandford
┌プリメロ
ヤシママンナ
└第参マンナ
 │  ┌Desmond
 │ ┌Lomond
 │┌クラックマンナン
 ││└Pretty Polly
 └マンナ

またシーイズトウショウの場合は母父トウショウフリートがソシアルバターフライ3×3で、ソシアルバターフライの父Your HostはFlower Bowlと3/4同血でAlibhaiとBlenheimの組み合わせです

ショウナンカンプとシーイズトウショウの母系には現代において有力とされるスピードの血はほとんど入らず、やっていることといえば、タケシバオーやベンマーシャルやトウショウフリートという地味な血を使ってLady Angelaの血を猛烈に増幅しているだけです

ショウナンカンプ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1998102595/
シーイズトウショウ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2000102386/

下記エントリで、「バクシンオー×サンデーは柔らかすぎてマイラーになりやすいが、バクシンオー×ブライアンズタイムはパワーをが出るのでスプリンターになりやすい」と書きましたが、ブライアンズタイムにはNijinskyと脈絡する米血パワーはもちろん、AlibhaiとBleinheimのFlower Bowlも入るのです

┌Alibhai
Flower Bowl
│ ┌Blenheim
│┌Mahmoud
└Boudoir

ダッシャーゴーゴーがミスプロにナスキロにHaloと母系に柔軽いスピードばかりを持ちながらグニャグニャマイラーにならなかったのは、頑健で重々しいKey to the Mintが母母父にドンと鎮座しているからですが、それでもやっぱりショウナンカンプやシーイズトウショウと比較するとLady Angelaの増幅が弱いという印象は否めず、高松宮やスプリンターズの予想のときにはいつもそこが引っかかるんですよね…この配合ではショウナンカンプやシーイズトウショウと同列には扱えないなあと…

バクシンオーとノーザンテーストと「Hyperion+Tracery」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/6d01cbd0ea16bfa00ae3345678b94d24

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