小指ほどの鉛筆

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6 月をおまえの頭に落とすぞ。(モア→クル)

2007年10月13日 14時53分44秒 | ☆小説倉庫(↓達)
もしかしたら、私は二股をかけているのかもしれません・・・。


____


「おい、そのメールファイルに閉じといてくれ。」
「はい。」
久しぶりのラボでの仕事。
つまりは・・・クルルさんとの仕事。
「・・・インストール準備が出来ました。」
「いつもので頼む。」
「了解です。」
そっけない返事しかしてもらえないけれど、それでもクルルさんとの仕事は本当に楽しいものだと思います。
これはオジサマへの気持ちにも似ているんです。
ホワホワしてて、もどかしくって、でもその人の近くにいるとそんなこと忘れてしまうくらい嬉しくて・・・。
「・・・疲れたか?」
こっちを見ずに言われた言葉。
最初は分からなかった。クルルさんが私を気遣ってくれるようなことなんて珍しいから。
「いえ、大丈夫です!」
「・・・そうかよ。」
やはり目を合わせようとはせず、仕事をしながら簡単な返事だけを返す。
このそっけなさも、私は・・・

「クルル殿。」

ラボの扉が開いた。
入ってきたのはクルルさんの、恋人。
私と目を合わせなかったクルルさんがクルリと椅子を回転させるのを見ると、ナゼだか胸がちくりと痛むんです。
「あ、モア殿も。仕事中でござるか?隊長殿が・・・」
「クルル~~!!お願いがあるんだけどさー。」
後ろから割り込むように話しはじめたのはオジサマ。
「オジサマ!」
「おぉ!モア殿!!クルルの手伝いでありますか?ご苦労でありますな。」
「いえ、そんな。」
クルルさんとオジサマ。
二人の間を彷徨う私。
「で、クルル~~、またドロロを女の子にしたり猫耳にしたりメイドにしたりしたいんだけどさ・・・モチ協力してくれるよね~?」
またチクリとした。
オジサマもドロロさんのことが好きなんですよね・・・。
「隊長殿!!何故そんなことをしなくてはならないのでござるか!?」
「そんなの可愛いからに決まってんじゃん。」
「か、かわ!?///」
なんだかタママさんの気持ちが分かるような気がします。
ドロロさんに嫉妬しているんでしょうか?
私はただ、見ているしか出来ない。
「おいおい隊長~、そりゃ俺の特権だぜ?前回はちょっと失敗しただけだ。そう何度も先輩を売るわけにはいかねぇよ。」
「ケチでありますな・・・。いいじゃん!減るもんじゃないし。」
「ダメ。」
「何!?ドロロはクルルのものなわけ!?」
「あぁ。」
「クルル君!?」
さり気なくドロロさんの取り合いが始まっているような気がする。
それを見ていると、ドロロさんと目が合った。
「あ・・・」
「モア殿?」
「あ?」
「へ?」
口論中の二人も私を見た。
「どうしたのでござる?」
「え?いや、なんでもないです!」
「なんだか浮かない顔をしているでありますな?」
「やっぱ疲れてんじゃねぇの?」
心配してくれるのは嬉しいんです。
けれども
今喋ってしまったら、きっと私はドロロさんを恨んでしまいます。
「疲れてるんなら休んだ方が良いんじゃない?」
「ま、そしたら今回はドロロにサポートお願いするぜ。」
「え、僕!?」
え・・・?
「何言ってんの!ドロロは我輩と遊ぶんでありますよ~」
「は?隊長こそ何言ってんだ?」
私の変わりにドロロさんをサポーターに・・・?
「ドロロは我輩のとこに来るよね?」
「おい、隊長。あんまり調子に乗ってると月をお前の頭に落とすぞ。」
「どうやって落とす気でありますか?」
「ここに星の断罪者様がいるだろうが。月のかけらを頭に落としてもらうことくらい、造作もねぇよ。」
クルルさんの力になりたい。
必要とされたいんです。
お役に立ちたいんです!!
私は大丈夫ですから、ちっとも疲れてませんから、だから、だからクルルさん・・・
「擬態解除!」
「は?」
「え?」
「モア殿!」
「アンゴルモア、いきます!!」
サポーターがドロロさんに任せられるのなら、私はほかのことをしてクルルさんのお役に!
「ちょ、マジで月落とす気!?」
「おい、ちょっと待てって!」
「欲求不満だ・・・。」
「欲求不満?」
「二人が僕のことばっかり言ってるから、モア殿は・・・」
オジサマ、ごめんなさい!!

「ハルマゲドン!10000分の1!!」
月のかけらを少しだけ、

「モア!!!」

え?今、クルルさん何て・・・?

「冗談を真に受けんな!」
「え・・・クルルさん」
モアって、呼んでくれた。
少しだけ恥ずかしそうにも見えるけど、名前、呼んでくれた。
「クルルさん・・・」
思わず涙ぐんで抱きついてしまったけれど、おきな抵抗はしないでくれた。
「・・・んだよ。」
「私、大丈夫です。疲れてませんから、まだクルルさんのお手伝いできますから・・・それにオジサマが退屈しないようにもがんばりますから・・・だから、だから・・・」
ドロロさんが優しい目で見ている。
ごめんなさい、ドロロさん。私、ずるいですよね。
「ゴメンであります。モア殿。気が利かなかったでありますな。」
「そんなことありません!!」
「・・・リストの確認やっとけ。」
「!・・・はい!!」
誰かに頼りにされることが嬉しくてしょうがないんです。
オジサマもクルルさんも優しくて、大好きです。
私が女性で、涙を見せて、抱きついて・・・こんながずるいことだって分かってます。
きっとドロロさんも、嫌な女だって思いますよね。
チラッとそちらを見れば、変わらない笑顔のドロロさんがいた。

「よかったでござるな、モア殿。」

裏の無い微笑で優しくそう言ってくれる。

すごい・・・やっぱりドロロさんには勝てないです。

「はい!」

片思いだっていいんです。
貴方たちの役に立つことが出来るのならそれだけで、モアは幸せですっ!


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ケロロもクルルもドロロが好きだから・・・
モアちゃんがかわいそうだなって思って・・・・・・・・。



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