電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山形弦楽四重奏団第24回定期演奏会を聴く(1)

2007年07月09日 06時19分03秒 | -室内楽
昨日は、当地の室内楽好きとしては欠かせない、山形弦楽四重奏団の第24回定期演奏会に行きました。例によって「アンサンブル・ピノ」によるプレ・コンサートから。J.S.バッハを2曲、管弦楽組曲第3番から「エア」、ブランデンブルグ協奏曲第5番から第1楽章。そしてクライスラーの「ベートーヴェンの主題によるロンディーノ」でしょうか。

少しして駒込綾さんが登場、曲目の解説をします。そうか、今日の演目は駒込さんのプロデュースなのですね。少しずつ、このカルテットのやり方がわかってきました。
プログラムは、
(1) W.A.モーツァルト、弦楽四重奏曲第1番ト長調「ローディ」
(2) ハイドン、弦楽四重奏曲ト長調、Op.76-1
(3) スメタナ、弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯から」
となっています。

正直にいいます(^_^;)>poripori
夏の議場ホールは初めて。たぶんエアコンもきいてないんじゃないかとタカをくくって、半そでで行きましたら、寒いくらいエアコンがきいている!モーツァルトでは、軽やかで楽しい曲想もあって、気持ちよくうつらうつらしてしまいました!で、残念ながらコメントできません(^_^;)>poripori

おかげで次のハイドンはバッチリ目ざめて、聴きました。ハイドンでは、左から中島さんが第1ヴァイオリン、駒込さんが第2ヴァイオリン、茂木さんのチェロ、倉田さんのヴィオラ、という順序。
第1楽章、アレグロ・コン・スピリト。ジャン・ジャン・ジャン!と斉奏で入って、チェロ→ヴィオラ→第2ヴァイオリンと来て、4人で。面白い始まりです。私は全くの素人ですけれど、この曲が、いろいろと精緻に創意工夫をこらした、充実した音楽であることは充分に感じ取れます。
第2楽章、アダージョ・ソステヌート。これがハ長調とは思えない(^_^;)、ゆったりと深い美しさ。AとBの主題が、交互に変奏されていくのでしょうか。チェロの音色が、時折はっとするほど素晴らしい。
第3楽章、メヌエット、プレスト、トリオ。緊密な音楽です。中間の、第1ヴァイオリンがソロで他がピツィカートのところは、闊達で印象的。はじめに戻り、終わります。
第4楽章、フィナーレ、アレグロ・マ・ノン・トロッポ。ヘンなたとえですが、ドロボウが広大なお屋敷を探索するような、少しコミカルで少しミステリアスな始まり。
やっぱりハイドンの弦楽四重奏曲はいいですねぇ。

15分の休憩の後、スメタナの「わが生涯から」ですが、これはまた明日の題材といたします。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
« J.S.バッハ「無伴奏チェロ組... | トップ | 山形弦楽四重奏団第24回定期... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
唸りました (天ぬき)
2007-07-09 10:47:16
おはようございます。

ハイドンの弦楽四重奏曲はいいですね。
特に作品76は名作揃いで大好きです、といっても
これ以外は7、8曲くらいしか知りませんが(^^ゞ

>ドロボウが広大なお屋敷を探索するような、少しコミカルで少しミステリアスな始まり。

絶妙な表現で思わず唸ってしまいました
まるで吉田秀和氏みたいです!
天ぬき さん、 (narkejp)
2007-07-09 21:07:44
コメントありがとうございます。ハイドンの作品76は、DENONのカルミナ四重奏団とNAXOSのコダーイ・クヮルテットのCDを聴いていますが、おっしゃるように名曲ぞろいですね。私も大好きです。
>>ドロボウが広大なお屋敷を探索するような、少しコミカルで少しミステリアスな始まり。
>絶妙な表現で思わず唸ってしまいました
>まるで吉田秀和氏みたいです!
それは光栄です。当方の下手なたとえが、偶然にも意外性があったためでしょうか(^_^;)>poripori
いい演奏会でした。地元にこういうカルテットがあって、継続して定期的に活動していることを、本当にありがたいと思います。

コメントを投稿

-室内楽」カテゴリの最新記事