このところ、通勤の音楽としてブルックナーの交響曲第8番を聴いています。「ブル8」としばしば略称されるこの曲については、従来ジョージ・セル指揮クリーヴランド管による1969年のCBS録音を好んで聴いております(*)が、どちらかというと繁忙期のハードワークが一段落してホッと一息つき、音楽への飢餓感を満たすためにこの曲を取り上げることが多いように思います。その意味では、まさにドン・ピシャリの選曲。確定申告も終わり、大量の剪定枝の片付けという肉体労働も一段落ついて、さあ、音楽を聴くぞ〜!という態勢に入った現在にぴったりです。
今回は、セル盤ではなく、ベルナルト・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の2005年のライブ録音で、同管弦楽団の120周年記念に公開された太っ腹なmp3ファイルによるものです。2008年に入手してからすでに8年が過ぎましたが、「ブル8」のこの録音をじっくり聴くのは、たぶん今回が初めてでしょう。基本的にノヴァーク版を用い、力感あふれる壮麗かつ緊張感に満ちたセルとクリーヴランド管の演奏とはやや方向性が異なり、ハース版を用いて、どちらかといえばゆったりと穏やかな、自然な印象を受ける演奏です。2004年からリッカルド・シャイーに譲った古巣コンセルトヘボウ管が、よりコスモポリタンな方向に、しだいにその性格を変えていった時期にあたるのでしょうが、まるで祈りの音楽のように聞こえるこの曲を聴く満足感は、そんな詮索をしがちな野次馬根性を洗い流してしまうようです。
○
2008年の冬、この頃はブログ「クラシック音楽のひとりごと」の mozart1889 さんもお元気で更新されていた(*2)のだなあ。なんだか遠くへ来てしまったような寂しさも感じます。
(*):ブルックナー「交響曲第8番」を聴く〜「電網郊外散歩道」2007年2月
(*2):ブルックナーの交響曲第8番ハ短調(ハース版):ハイティンク/ロイヤル・コンセルトヘボウ管〜「クラシック音楽のひとりごと」2008年12月
今回は、セル盤ではなく、ベルナルト・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の2005年のライブ録音で、同管弦楽団の120周年記念に公開された太っ腹なmp3ファイルによるものです。2008年に入手してからすでに8年が過ぎましたが、「ブル8」のこの録音をじっくり聴くのは、たぶん今回が初めてでしょう。基本的にノヴァーク版を用い、力感あふれる壮麗かつ緊張感に満ちたセルとクリーヴランド管の演奏とはやや方向性が異なり、ハース版を用いて、どちらかといえばゆったりと穏やかな、自然な印象を受ける演奏です。2004年からリッカルド・シャイーに譲った古巣コンセルトヘボウ管が、よりコスモポリタンな方向に、しだいにその性格を変えていった時期にあたるのでしょうが、まるで祈りの音楽のように聞こえるこの曲を聴く満足感は、そんな詮索をしがちな野次馬根性を洗い流してしまうようです。
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2008年の冬、この頃はブログ「クラシック音楽のひとりごと」の mozart1889 さんもお元気で更新されていた(*2)のだなあ。なんだか遠くへ来てしまったような寂しさも感じます。
(*):ブルックナー「交響曲第8番」を聴く〜「電網郊外散歩道」2007年2月
(*2):ブルックナーの交響曲第8番ハ短調(ハース版):ハイティンク/ロイヤル・コンセルトヘボウ管〜「クラシック音楽のひとりごと」2008年12月
音楽に身をゆだねたい時、そんな時にブルックナーの8番はピッタリですね。
数年前同じ演奏のハイレゾ音源を購入しました
演奏はブル8に相応しい自然で豊かなものですが、録音には疑問符がつきました
悪くはないのだけれど割高なハイレゾ音源としてはいささかお粗末で、そちらの面ではガッカリした思いが残っています