なんでやねん?ドラキュラ!

猫魂外伝は猫魂(名も無き猫の物語)のエピソード0になります。ぶぶぶ。
自分の中では絶賛連載中♪(* ̄∇ ̄*)でへへ!!

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其ノ拾一

2017年07月19日 | 猫魂外伝 舞闘戦記編



レンは今...広大な大地が広がる異国の地にいた。そして目の前には数えきれぬ程の軍勢が.....。
倒せど倒せど数は増えるばかり.....。太閤が送った数千の兵も今では数百人。
兵は次第に山林へと追い込まれて行った。 幾度も援軍を要請していたがなしのつぶて?
援軍どころか武器の供給もない...ボロボロな鎧に刃こぼれした刀。食料の供給もままならず..各々の兵士達が自ら調達しなければならない始末。
軍隊長「ふぅーう。此処まで来れば安全だな。皆...疲れを癒せ!! しかし...逸になったら退去命令が出るのだ。援軍も寄越さず無謀にも程がある....死ねと言ってるのか...クソッ!!! 守るべき者がいる場所だから命懸けで戦うのだ!! 何も異国の地まで足を運んで死ななければならないのだ!! こんな所で死んでたまるか.....。」 この男...名前を加藤と言う...第一回の遠征の時から戦っている。
虎に襲われた時に逆に退治したことで部下からの信頼も厚い。
食料調達班の帰りが遅い...何か有ったのか? そんなおり...大きな声を上げて...食料調達班がこちらへ走ってきた。
調達班「ひぇええええええ!!!」 その後ろから大きな物体が? えっ? 虎!!

調達班が虎の縄張りに足を踏み入れたのだ。
軍隊長「俺に任せろ!!」 戦い続けて...まだ何も食べていない。足腰に力もない...ただ部下を守らなければと言う一心が彼を震い立たせているのだ。 そんな軍隊長にレンが神通力で言葉をかけた。
俺に任せて下さい....隊長は皆を.....。

レンはゆっくりと虎に近付いた...虎の目を静かに見つめながら。

ガァルルルルーゥ!! 虎はレンを威勢した!! レンは気にせず...ゆっくり...ゆっくりと近付く。
虎とレンの間合いが狭まる。 虎がレンの瞳を睨んだ...その時....虎がレンの瞳の奥に何かを感じ取ったのか!! レンに対する威勢が止まった。それどころかレンの前にひれ伏したのだ。
虎はレンの瞳の奥に白虎と言う大きな存在を感じ取ったのかも知れない。香と言うレンの母の存在を.....。
レン「悪かったな...縄張りに入り込んでビックリさせて。お前...お母さんだな! 母親の匂いがするよ。 そうだ...迷惑かけたお詫びに...これを子供達に上げてくれ。」 レンはそう言って虎に何日か前に支給された...ビーフジャーキーの様な薫製の肉を差し出した。 虎は肉をくわえると森の奥へと戻って行った。
もし..この時..警戒心が強く子育てで神経が荒立っている虎と戦えば...数人の大切な部下の命が失われただろう。 軍隊長はレンの傍に寄ってきて...ありがとう...と....深々と頭を下げた。
これはレンがもっこり山から異国の地へ来て...二年が過ぎようとしていた時の出来事である。
約束の期限は後一年...それが過ぎれば...戻れるのだ。熊鉄やリュウ...そして鈴は元気で居るだろうか...毎日が戦いの日々...疲弊した体で何とか乗り越えてきたのは三年後の再会と言う微かな希望が有るからにほかならない。 

その頃...鍋島藩に三年の奉公することになった鈴と言えば。 これと言って..何不自由も無く...約束通りに三食昼寝付きで過ごしていた。笑
些細ないざこざやもめ事は在ったが....いざとなればそこは鈴も山猫!! 声を少し荒げてシャーアァアと威勢すれば!! 何事も無かったかの様に治まった。ほげ。
ただ...跡目争いを目論む者達にとっては目の上のタンコブ。鈴はとても邪魔な存在だった。
目論む者「誰か..あの忌々しい山猫の首に鈴を付ける奴はおらんのか!!怒」
この男..鍋島藩の二大家老の一人。 名前は疲労新右衛門 珠姫様寄りの家老の過労と争うもう一人の家老である。
お付きの者「名前に鈴は付いてるんですがね。笑」
疲労「笑っている場合か...何年も欠けて少しずつ...珠姫の食事に毒を混ぜて弱らせて来たのに最近どんどん元気を取り戻しているではないか!! 」
お付きの者「実は最近...珠姫様の食事の半分以上は..あの山猫が食べているのです!! ただ..毒味をさせているとも思えないのですが? それは美味しそうにむしゃむしゃと....。汗。」
疲労「このままでは拉致があかん。もっと強い毒を食事に混ぜて食べさせるのだ。あの山猫共々一気に葬り去ってやるのだ。ぐふふ。」
鈴と一緒にいるようになってからドンドン元気を取り戻してきた珠姫は感謝の想いを込めて鈴に退屈しないようにと金魚が入った水槽を部屋の片隅に置いた。もっこり山ではヤマメやイワナ等しか見たことが無かった鈴にすれば綺麗な体で優雅に泳ぐ金魚に目がくぎ付けになった。余りにも可愛いので水槽の上から頭を撫でようと何度も試みた。ぶひ。
鈴が鍋島に奉公してから二年半...兄様のお土産...何を持って帰ろうかしら? そんな事をしばしば考え始めた頃に事件が起こった!! 
それはいつもの様にいつもの食事が珠姫の前に運ばれて来た時である。
珠姫「いつもより豪華で美味しそうね♪」
奥女中「姫様...最近元気になられてきたので...もっと元気になられる様にと...ほほほ。」
その時...鈴の鼻がピクリと動いた!! 沢山の食事の中にひっそりと置いてるお吸い物。
鯛の焼き物にはいつもより多目の岩塩が降られている。塩分が多いと喉が渇く。
お吸い物に浮いている三つ葉は実は三つ葉を型どったトリカブトだった。毒素がひたひたと吸い物にしみだしている。 鈴はもっこり山で有りとあらゆる山草を採っているのだ。
鈴「姫様...お吸い物は飲んじゃ駄目!!!」そう...珠姫に神通力で伝えると...お吸い物のお碗をくわえ..金魚の水槽に放り込んだ!! 暫くすると優雅に泳いでいた金魚達が痙攣をお越し...ぷかりぷかりと浮いてきた。
奥女中「己ぇえええ!! この山猫がぁあああ!! 怒!!書くなる上は...姫様...お命頂戴!!!」 奥女中は短刀を振りかざして姫に襲い掛かろうとした!! うがぁぁああ!! 血しぶきが飛び散る!! 珠姫の間に鈴が体を入れて防いだ。鈴の純白の毛並みが真っ赤に染まっている。更に襲い掛かろうとした奥女中の手に鈴が力を振り絞って噛みついた。 一瞬の事で気が動転した珠姫だったが気を取り戻し...力のの限りの大きな声で助けを呼んだ!! 誰かぁあああー!! 早く早く!! お願い...早く助けて!!!
珠姫の悲痛な叫び声を聞き付け....家老の過労を初め..大勢の家臣が珠姫の部屋になだれ込んで来た。
過労「姫様ぁあああ!!!」 奥女中は直ぐ様取り押さえられた。
珠姫「過労....私より鈴を....鈴を....早く早く...助けて...お願い絶対に助けて...お願い...うわぁーん。」

鍋島藩に人獣問わず..全ての医療の者達が集められた。幸いな事に一命だけはとりとめたのだが..。
鈴は短刀で数ヶ所深く切りつけられていた。足と脇腹..そして最初に切りつけられたのは顔面だった。右目に消せないほどの大きな刀傷を負ってしまった....。 熊鉄や他の山猫達も...皆..可愛いと言ってくれたパチリとした大きな澄んだ瞳も.....跡形もなく。
珠姫は自分が鈴を鍋島藩に連れて来たばっかりにと責任を感じてか何日も啜り泣いていた。
数日後..そんな珠姫の元に鈴がやって来た。 鈴は珠姫の心に語りかけた。
鈴「姫様..私..ちゃんと珠姫様警護の役目...果たせたよね! 姫様が泣いていると..私...役目を果たせたのか自信が無くなっちゃうょ..。 だから泣かないで...笑って...私をぎゅーっと抱きしめて誉めて♪
私は山猫よ...人間が思っているより...ずーっと強いのよ♪ だから笑って!」
珠姫「鈴...鈴ちゃん...ごめんね..本当にごめんね!! それに...笑顔で抱き締めるには少し時間が掛かりそう。」 珠姫は泣きながら...鈴を強く抱き締めた。
その後..密かに鍋島藩乗っ取りを目論むでいた..家老の疲労一派は断罪されて鍋島藩を追われた。
そして...鈴が鍋島藩の奉公を終える時を迎えた。
鈴「姫様..三年間..お世話になりました。姫様と一緒に過ごせた時間...とっても楽しかったよ♪ もっともっと姫様と一緒に居たいけど..この体じゃ..警護は出来ないからね。てへ♪ 沢山のお土産..有り難う御座います。もっこり山迄の籠まで用意して貰って。では...。」
珠姫「鈴ちゃん...何か困ったことが有ったら直ぐに教えてね...私..直ぐに飛んで行くから!絶対よ♪」

こうして..鈴を乗せた籠は..もっこり山への帰路に着いた。もっこり山へと近付く程に鈴の瞳から大粒の涙がこぼれだした。色々な想いが頭の中を駆け巡る。やっと帰ってこれたと言う安堵の気持ちもある。でも...鈴の心の奥底は帰りたく無いと言う想いのほうがどんどん膨れ上がっている?
本人にも誰にも伝えた事は無いが...鈴はレンの事が大好きだったのだ。三年前の自分ならレンと飛びっきり笑顔で再会出来ただろう....でも今は.....。もっこり山へと近付く程に...とめどもなく涙が溢れる。 そんな鈴の想いを知ってか知らずか....当のレンは今...何処に?


             おわり


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