なんでやねん?ドラキュラ!

猫魂外伝は猫魂(名も無き猫の物語)のエピソード0になります。ぶぶぶ。
自分の中では絶賛連載中♪(* ̄∇ ̄*)でへへ!!

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其ノ拾五

2017年09月15日 | 猫魂外伝 舞闘戦記編



パン師匠「思えば...あの数年間がわしにとって一番幸せだったかも知れぬな....。ごほ..げほ。
数ヵ月後...わしと茶々は結ばれ夫婦になった。 そして...皇帝と約束した最後の戦に出掛けた。
茶々の笑顔に見送られて....。
最後の相手だけに双方の力はどちらが勝っても負けても可笑しくない接戦じゃった。

度重なる戦いで流石に我が軍も疲れが出てきた....。最後の力を振り絞る....。

永く激しい戦いは辛うじて..わしが率いる軍が勝利を治めた。わしは愛する妻が待つ村へと帰路を辿った...。
戦い疲れなのか何なのか...帰路の途中の森の中で意識を失い倒れてしまった。
わしは夢を見た...。あれは我等が信仰する..くまくま救世教会の女神!ヒグマのヒッキー様♪ ヒッキー様はわしのそばに歩み寄り..ポッケからサクマドロップと書かれた飴の缶をを取り出した。
女神が缶を振ると金色に輝く飴が一粒! 女神は項垂れて残念そうにわしの手の上に飴を乗せた。
女神が一言...それは金柑ハチミツ飴ね....本当は桜色のサクマドロップを出し上げたかったのだけど..。 そー言うと..わしの目の前から女神は消えた。はっ!!わしは眠っていたのか..あれは夢か幻か。
ただ...わしの手の平にはハチミツ飴が? わしは口の中に飴を放り込んだ...少しだけ元気が戻った様な気がした。 こんな所で時間を潰している場合じゃない...早く茶々の元へ!!
こんな傷など...茶々の笑顔を見れば直ぐに回復出来る.会いたい...早く逢いたい!!
わしは残る力を振り絞り..森を駆け抜けた...ただ...愛する茶々の元へとひたすらに駆け抜けた...。
おぉー!! 見えた...村だ♪ 

うわぁああああああ!!  こ..これは....一体...何なのだ..どうして...なんて事に....。わしは混乱した。

わしの目の前には...血の気の無い..村人達の無惨な残骸が....荒らされた家々...幼い子供達迄もが...。

茶々..茶々..茶々ぁああああ!! 何処だ...何処にいる...わしだ..帰ったぞ...出てこい....お願いだ!!

茶々は四人の村人の子供を守る様に抱き抱え...息絶えていた....。

おい...茶々...起きろ...帰ったぞ...何している...いつもの様に笑顔で出迎えてくれ!! 
おいおい...そんな所で項垂れてないで.....。 茶々....茶々....ちゃ...ちゃあああああああ!!!
うわぁああああああああ!!  んんっ...まだ..少しだけ温かい...お前をこんな目に遭わせた奴はまだ近くにいる!! 茶々...すまん...少しだけ待っててくれ.....。

己ぇえええ!! 茶々をこんな目に遭わせたのは誰だ...許さん...絶対に許さん!!!!

敵の逃げ延びた残兵が村を襲ったのだ!! 元々はこの村も我ら皇帝の軍が奪い取り支配下に置いた物。わしより地理に詳しくても...何ら不思議ではない...ただ...道で倒れているわしを捨て置いて...何故..村を襲った?
暫くして...わしは村を襲った残兵を見付けた....そして口では言えぬほど滅多滅多に打ち砕いた..原形も判らぬ程に!! そして...直ぐ様...茶々の元へと戻った。 
茶々...遅くなってすまん。無事に最後の戦を終えて...お前の所に戻って来たょ!! もう...戦に行かなくても良いんだ...これからはお前と二人でゆっくりと過ごせるんだ....ずーっと。
茶々...いつも言っていたよな。戦争なんて早く無くなれば良いのに...殺す者にも殺される者にもきっと大切な人や家族があって...誰もが愛情がこもった温かなスープが飲みたいはず...戦場で血の滲んだ水で喉を潤すよりも...。守りたいと言う想いは互いに同じな筈なのに互いに殺し合う。
私には理解出来ないわ! 何の為の戦争...誰が為の戦争なのかしら?   
そーだな...茶々の言う通りだ...何の為の戦争だろうな....。でも...もう終ったよ...此れからは村の者達やお前と..ゆっくりと過ごせる...茶々にはいつも元気や勇気を貰ってばかりで...ようやく返せる時が来たな。最後の戦が終わったら何倍にもして返そうと思っていたんだ♪
.........................。 なのに....何でだ....なんなのだ?  これでは返せないではないか!!
眼が見えないのなら...俺が眼になろう...腕を失ったのなら俺が片腕になろう....足を失ったのなら俺が片足になって...お前の好きな場所へと運んでやろう!! なのに...なのに...死んでしまっては....何も返せないでは無いか!! 生きていてくれればこそ...。うわぁああああああ!! 茶々ぁああああ!!!

あれから...どれ程の月日が経ったかのーう? あの日以来...ずーっと身を隠す様に隠頓生活。
ささくれた生活が続いておるな。笑
毎年 十五夜お月様の満月..笹団子と十六茶を茶々に供えているのじゃ。茶々は笹団子が好きじゃったからな! こんな些細な事しか出来ないが...争い事が嫌いな茶々なら笑って許してくれるだろう。
以上がわしの現在に至るまでの状況じゃ!! 久方の来客に嬉しくて話が長くなってしまったわい。笑
ところで....レンよ...お前には守りたい大切な者はいないのか? 」

レン「大切な者...。」 レンの頭の中に...ふと鈴の顔が浮かんだ。
パン師匠「ぬふふふっ...誰やら...大切な者の顔が浮かんだ様な顔じゃな...ぶぶぶ。」
レン「しかし...あの海を越えて..どうやって帰れば良いものか?」
パン師匠「それなら案ずる事は無い...わしの古くからの友人の白ナガス鯨を紹介してやる!笑」

かくして..レンは日出国へと帰る事と成った。

パン師匠「長旅に成るゆえ...これはわしからの餞別じゃ♪」 パンはレンに怪しげな袋とメモを手渡した。
袋の中には金色の粒が入ってい? メモには...ねこたま! ひでん! と書かれている。
ヤモリの黒こげ尻尾..コウモリの...睾丸..等など100種類の材料の名前が..ひらがなで書かれている!
とても怪しげなレシピだ!! 全ての材料を弱火で煮詰めること三日間...焦がさぬ様に鍋底をかき混ぜる様にと書かれている!!汗。
パン師匠が言うには一粒で200m...鬼神の如く走れるそうだ? 山で遭難しても一粒で空腹も無く...三日間は過ごせるとの事?? 益々..怪しい!!  それにしても強烈な匂いだ...うげっ!!

レン「パン師匠..何から何まで有り難う御座います♪ 師匠との出逢いは一生忘れません!! では...これにて。」
レンはパンが紹介してくれた白ナガス鯨と海を渡った。
航海の途中...お腹が減ったので猫玉を二粒飲んで見た。 んんんっ!! あららっ?? 体が熱い!!
うぉおおおおお!! 体内から凄まじいまでのエネルギーほとばしる!! 全身が下半身がパンパンだ!
恐るべしパン師匠。ほげ。 航海中...レンはパン師匠の言葉を思い返していた。
パン師匠「レンよ強くなりたいか...それなら守るべき物を持つ事じゃ。守る物が見付かると良いな..もし見付かったなら大切にするのじゃぞ...わしの様に後悔せぬように....。」
レンは長い間...心の何処かに見失っていた小箱を見つけた様な気がした。

              おわり







    
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其ノ拾四

2017年08月04日 | 猫魂外伝 舞闘戦記編



パン師匠「その後は...辛い日々じゃったな.....。 世界中で注目されていた試合だっただけに中途半端で曖昧な試合結果は観客者やスポンサーを怒らせ...随分と叩かれた物じゃ...へんてこりんな体は熊仲間達から笑い者になり....故郷からも村八分にされた。 地位と名声どころか一変して居場所も失ってしまった。途方にくれたワシ達は...悩み苦しんだ。体は一つ...心は二つ。互いにいがみ合ったりもした。 唯一救いになったのは互いに冬眠時期が違うと言うことだ。
ある日...白が思い付いた事があると...わしを叩き起こした? 
白「黒...お前も覚えているだろう...闘いの日にワシを巌流島まで送ってくれた白ナガス鯨を.....。
一度...連絡をとって見ようと思うんだ..世界は広い...この地で受け入れられなくても....世界の何処かでは..こんな体の俺達を受け入れてくれる処があるやも知れない。一緒に世界へ出て見ないか!!」
黒「一緒もなにも離れられないやないか!! 怒 でも...白よ...有り難うな...俺の意識も尊重してくれて。 あぁーあ!! そうだな...世界を回ってみるか...目指せ俺達の桃源郷♪」笑 

俺達は海を渡り...世界中を旅した。旅の途中...バイトをしながら生計を立てた。
あるときは...リラックマと名乗る...熊の着ぐるみを着て...白黒付けよー♪カフェオレなどと叫びながら呼び込みをし。 あるときは大きな玉の上に乗りながら...紅白玉入れ合戦をすると言う訳が判らぬ雑技団でも働いた!! 玉から転げ落ち...このハンパもんなどと何度も叱責された。この頃か? 俺達の名前がパンと呼ばれる様になったのは....。 反..半..はんぱ..の..パン? パンの耳..なんの役にも立たない...パンくず...。ストレスで胃が痛くなり...どれだけパンシロンを飲んだだろう?
パンシロンでお腹がぱんぱんぱん。 
ただ...そんな時でも俺達は剣の修業は欠かさなかった。毎日毎日互いの気持ちを一つにして剣を振った。 数年後...互いの心が一つに集中した時...白と黒の技を併せ持つ...新しい技が完成した。
秘技...心クチュクチュモンダミン!! 二人の技が混ざりあい恐ろしい殺菌力を発揮すると言う?

そんなこんなを何処かで聞いた...時の皇帝が俺達に会いたいと打診してきた。
願ってもないチャンス♪ 皇帝ファンは俺達に言った! 我が軍の将軍となり...国を守って欲しいと。
これこそ俺達が待ち望んでいた世界!!! 俺達は全ての力を解放して全力を尽くした。瞬く間に我が軍の噂が他国に広がった。 破竹の勢いで進軍した。逸しかパン将軍と恐れられる迄になった。
他国では殺戮の白黒饅頭...転がる重戦車など...様々な呼び名が...。
欲と言うのは恐ろしい物で....ファン皇帝も自国の拡大を目論むでいた。欲と言うのは限りが無いのだ。 俺達も皇帝から多大な褒賞金を貰い...生活も何不自由なく潤っていた。
そんな俺達は久方の休暇を貰った。 俺達は戦いの疲れを嫌そうと自然豊かで果物が美味しいと聞いた事がある...マッコリ山へ遊びに出掛けた。 
美味しい果物..綺麗な水..新鮮な空気♪ これで...次の戦いへの鋭気が充電できた。
山頂から眺める景色は...我々の軍が進行して支配してきた土地だ。
良くもまぁーあ..これだけの広い土地を戦い奪ってきた物だな....と。俺達は感慨にふけった。
白黒「さっ..そろそろ帰るとするか!!」

俺達は軽やかな足取りで山を下りた....。 んんっ! ふもとに下り森に出た時...それはそれは可愛い娘さんと出会った♪ テディベアの様な可愛いお目目♪ 一生懸命に樹から林檎を摘んでいる。
それから...蜂の巣から蜂蜜を採取しようと奮闘していた。俺達は何か手伝い出来ないかと...熊のお嬢さんに声をかけた。お嬢さんが言うには...お腹を空かした子供達の為にカレーの材料を取っているらしい? リンゴとハチミツでハウスバーモンドカレーを作ろうと言うわけか?
熊のお嬢さん「あと一つだけ食材が足らないんです!! アーモンドが.....。」
パン「お嬢さん...たぶん必要ありませんよ。レシピにアーモンドではなく...バーモンドって書いてありませんでしたか?」汗。
熊のお嬢さん「あっ...ホントだ...バーモンドって書いてある!!」笑
パン「しかし...こんなに沢山の食材って? 子沢山?」
熊のお嬢さん「やだー!! 私の子供じゃないですよ。皆..この前の戦争で親も家も失い孤児になった子供達です。 私は世界熊熊救世主教会から派遣された...クマったら熊熊ハウスの管理人をしている。 茶々と言います♪ 重い食材を運んでくれて....有り難う御座いました。」深々とパンにお辞儀した。
また...部隊へと戻る途中...考えた。
白黒「あの土地は半年前迄は敵が支配していた土地だよな。俺達が来るまでは.....。」

戦争と言う名のもとに決まって英雄と言われる者達が存在する...皆から讃え称賛され...。 ただ...その影には決まって声も出せずに死んでいく弱気者達も存在しているのだ。誰にも知られず...名も無きままに.....。 パンもまた茶々と出会わなければ...名も無き者達の事など考えない英雄の一人で在ったかも知れない。
国を守ると言う大義名分のもと...その後も戦いの舞台に繰り出していたパンだったが無事勝利を治める都度に癒しを求めてなのか...それとも心の何処かに見え隠れする懺悔の気持ちなのか? 度々...マッコリ山へと足が出向いた。 食材を運んだり...壊けそうな家を修繕したり手伝った。疲れた体も子供達の笑い声や茶々の笑顔で癒された....。 何年かそうこうしている? 子供達が気を聞かせたのか判らないが...子供達が誰もいない? 茶々と二人だけだ!! 可笑しいな? テーブルの上にメモが置かれている。 子供らだけで林檎を採ってくると。 たまには二人ゆっくりしててね...と。
気まずい二人はマッコリ山の山頂へ登る事にした....二人の時間...二人のバカンス♪笑
山頂で飲む...茶々の入れてくれたお茶は格別だった♪ 
パン「茶々が煎れてくれるお茶は...本当に美味しいな!! ははは。今度..黄金の茶室でも作ろうか!」
茶々「パン...黄金の茶室より...黄金色に輝く麦畑を作って! そしたら...パンが一杯作れるわ♪ 麦茶もね!! うふふ。頑張れば金麦も作れるかも♪笑」 

軍に戻ったパンは皇帝ファンに提言した...これ以上の支配地拡大は無謀だと....。
皇帝は渋々...次の戦を最後にすると約束した。 この嬉しい知らせを早く伝えようとマッコリ山へと翔んだ!!  子供等の寝顔を確認し...パンと茶々は山頂へ出掛けた。
山頂から眺める大きな満月...茶々が煎れた美味しいお茶と笹団子を食べながら...平穏な日々が続く様にと...二人で祈った。

            
            おわり
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其ノ拾三

2017年07月24日 | 猫魂外伝 舞闘戦記編



パンはまず...ゆっくりと自分の十六茶を口に含んだ。飲み干すと静かに語り初めた。

パン「さて..まずはわしの若かりし時の事でも話そうか。 今はこんな体をしているが...実はわしは一人じゃ無いのじゃ! 本来...この体は二つの個体だったのじゃ!! 一人の名は笹の葉孤次郎。 笹の葉孤次郎は日出ずる国..武蔵野で生まれた月の輪熊じゃった。小さな頃からやんちゃな熊で物心が付いた頃には既に民家のちゃぶだい返しを習得しておった。余りのやんちゃぶりに困った山寺の住職が馬の耳に念仏じゃ無いが..熊の鼻にハチミツでまんまと孤次郎を罠にはめたのじゃ。孤次郎は三日間...木に吊るされ...住職から改心するなら山に帰してやると言われたそうな。
改心した孤次郎は自分の力を山の為に使おうと木こりの手伝いをしながら...剣術の修行を始めたのじゃ。 剣術はみるみる上達し..月の輪熊だけに秘剣..円月殺法なる技まで生み出しおった!!
其の名はまたたく間に全国の武道家達にも広がり我や我やと試合を申し込む者達が増えてきた。
その頃から孤次郎は鋭い爪を二つ使った二刀流の達人になっておった。一頭でも二刀流。ぶぶぶ。
もはや...日出ずる国には敵はなく...内面を鍛練するべく...木彫りの観音像を作ったり陶芸をするなどして静かに暮らしていたそうな。笑 そんな孤次郎の元へ....ある日一通の果たし状が届いたのじゃ!!!  果たし状?? 誰だ??    果たし状の文面にはこう書かれて在った。

世界熊熊武道選手権チャンピオン  北斗拳白 

何やら世界を又に掛ける格闘家で....我こそが真のチャンピオンで....チャンピオンになりたければ出てこいやー!! と挑発する物であった。 場所は巌流島 亥の刻に待つ。その頃...蒙古来襲の噂が持ち上がっていた時であった。  孤次郎は久しぶりの戦いに胸が踊った。
相手の北斗拳白は巨大な体で有りながら北斗真拳の使い手と言う北極圏生まれのシロクマ!! 相手にとって不足はない!! 異種族格闘戦が実現する事となったのじゃ!! 驚愕
この試合はただの戦いではない!! 祖国の威信をかけた絶対に負けられない闘いなのじゃ!!
熊達の間どころか人間達も固唾を飲んで見守っていた。蒼き星の下に。

試合当日...笹の葉孤次郎は一刻早く巌流島に到着した。 
北斗拳白は北極圏で生まれたシロクマじゃった。 前チャンピオンのアラスカ出身のヒグマ...グリズリーブルーベリーを倒した!! 新進気鋭の格闘家じゃった。 ブルーベリーの名は世界中の熊達にも知られていた。もう一人兄弟がいて..戦慄のブルーベリー.ラズベリー兄弟と恐れられていた。一度掴まれたら離さないアイアンクローの攻撃が得意なブルーベリーその凶悪ぶりに誰もが青くなった。 弟のラズベリーは勝負の為なら手段は選ばない凶悪非道の奴だった。鈍く光る爪先は毒々しいまでに紫色にそまっている..。ポイズンクロー? あわわわっ。汗。
そんな..そんな二人を倒したと言うのか...恐るべし拳白!! 
それにしても拳白がいつまでたっても姿を現さない...臆したのか....それとも他に理由が? 
拳白は一月前に出発している...何故...着かない? それには拳白が使った交通手段に問題があった。
拳白が交通手段に使ったのは友達の白ナガス鯨だ!! 背中に乗せて貰ったはいいが結構自由気ままな奴だった。汗。 ヘミングの大ファンで自分も老人と海みたいな作品に出演したいなどと訳が判らぬ理由で寄り道三昧!! バカンスか? 怒 温暖差で体調を壊す拳白。何とかシロクマアイスを食べて体温を調整したものの...食べ過ぎで下痢をおこす始末。うげっ。
もしやこのまま試合放棄と言う形で負けてしまうのか!! 焦った拳白が白鯨に問いただすと....目の前に巌流島が!!  二時間遅れだけど無事着いたとの事。汗。
去り際に白ナガス鯨が上げた潮吹きを合図に...壮絶な戦いのゴングが打ち鳴らされた♪

拳白「待たせたな孤次郎!!」
孤次郎「お前が拳白か!! ちょこざいな!! 返り討ちにしてくれる!! 」
拳白「孤次郎...破れたり....さやえんどうのさやを棄てるとは...ぬふふふ。」
孤次郎「お前の方こそ..食べかけのアイスが溶けているではないか! 消え行くお前の末路の様にな!」
互いに一歩も引けをとらぬ精神戦が繰り広げられた。笑
互いにどれだけの差があるのかは剣を交えれば直ぐに判る。
孤次郎は必殺...円月殺法を試み。催眠術の様に眠気を誘う作戦だ!! ぶひ。
しかし...拳白には全く通じなかった? 何故えなら拳白は幾日も続く白夜の中で自由自在に睡眠をコントロール出来るのだ。
拳白も寒さに弱い月の輪熊の弱点を突くべき...アイスで冷え冷えの体温を使って...冷たい息を吹き掛けた。(エアコンか?)
孤次郎「その程度の冷気が通じると思っているのか!! 暑さで名高い熊谷での修業の日々を甘く見るなーああ!!怒」
拳白「ぬふふ...なかなかやるな...どうやら小細工は通じないようだ!! 力勝負と言うことか!!」
孤次郎「その様だな...いざ。」 孤次郎は鋭い爪を大きく広げた...秘技熊手by二刀流♪
拳白「では...参る...いざ。」 拳白は鋭い爪に冷たい息を吹き掛けた。鋭い爪がツララの様にグングン伸びる!! 秘剣アイスクラッシャー♪

一時間.....互いにピクリとも動かない....ただ汗が浸り落ちる。じりじりと互いに間を縮めてはいる。
先に動くのはどちらだ? 勝負は一瞬で決まる!! 静寂と緊張と汗が入り雑じる。
二人の凄まじいまでの気が暗雲を呼び込んだ...雨音が...ポツリ...ポツリと舞い落ちる。
微かに空が光る。嵐の前触れか?
互いの思いは同じだった...早く白黒着けてやる。どちらが強いか白黒着けてやる。いざ。決着だぁあああ!!! すたっ!! スタッ!!

そして....その時がきた!!   互いが一歩を踏み出したとき....ドッカァアアアンン!!!!!!

んんっ? 勝負が着いたのか? 二人の周囲に黒煙が立ち上がる??  んんっ? 二人の姿が無い!!

二人の剣と剣とが合わさる時...二人の間に大きな雷鳴が落ちたのだ。奇しくもその時落ちた雷鳴はレンが蒙古軍により窮地に追い込まれたとき...四獣達が放った雷鳴のひとつで在った。ぼそ。

暫くして...落雷で撃たれ倒れていた黒焦げパンの様な異様な物体がむっくりと起き出した。

どうやら....白黒...着いたみたいだ。 やったー♪勝ったぞー♪ 勝ったーで♪ んんっ? えっ? 誰?
不思議な事に二人の体は一つに成っていた。 白黒着けたいと言う互いの強い想いがシンクロしたのだ。 で....勝ったのはどっち?  黒焦げパンの様な物体は側の水溜まりに自分の姿を映した。
ぎょえええ!! なんじゃこりゃああああ!!  体が体が...あわわわ...へんてこりんな体に!! なんでやねん?

パン師匠「それが今のわしじゃ!!」
レン「えぇえええええええ!!!!」

             おわり

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其ノ拾ニ

2017年07月22日 | 猫魂外伝 舞闘戦記編



香や鈴の想いが届かぬ異国の地で...レンは未だ悪戦苦闘していた。 事態は最悪で三年の契約などと言う簡単に帰れる状況では無かった。援軍が本来入るはずの入り江も敵陣の支配下になっている。
レン達の部隊の人数も遂に100を切った.....。レンに気さく話し欠けて来た偵察班の者...時々...レンにだけ食事量を多目にしてくれた食料班の者....今はもーういない。
何度かレンの俊足猫脚で道を切り開いて来たのだけど...そろそろ限界だ。1000? 2000? 周囲を完全に包囲されている。 しかし...確実に...じりじりと迫って来ている!! 
そんな緊迫した最中に横にいた軍隊長がレンに話し掛けて来た。
軍隊長「はははっ...絶体絶命だな...まさか...こんな異国の地で死ぬ事になるとは....。出来れば愛する者の近くで最期を迎えたかった。なぁーレン!! 今まで仲間達を引っ張ってくれて有り難うな!!
お前が居なければ...とっくに今の状況を迎えていた。 なぁーレン!! 最後に俺の頼みを聞いてくれないか!! (懐から何かを取り出した) これ渡したい人がいるんだ。頼むレン!! この前...お前の戦い方を見ていて思ったのだ...もしかしたら...お前一人だったら...ここから抜けられるんじゃ無いかって。レン...お前...此処から...一人で抜け出せ...これは頼みじゃない...最後の命令だ!! そして万が一でも此処を抜け出し祖国に戻る事が出来たなら!! あの太閤に伝えろ...勝手な思い付きでどれだけの命を無駄にするのだ....と。」
レン「俺はまだ...動けるし戦える....俺一人逃げるなんて!!」
軍隊長「レン...逃げるんじゃない...お前だけが...救えるのだ!! あの太閤がまた無駄に人を送らぬ様に伝えられるのだ!! 行け...行くのだ!!」 軍隊長がレンの背中を強く押した。
レンが足を1歩踏み出したとき...敵陣から大きな声が掛かった? 放てぇええええ!!!

無数の矢が仲間の部隊目掛けて降り注いでいた。 うわぁああああああああ!!!!
無数の矢と無数の叫び声が共鳴する......。無慈悲

レンは耳を塞ぎ目を閉じて走った...体に感じる気配だけを頼りに...これまで戦ってきた経験と本能の赴くままに...不思議と怖さは無い。 数分後...一筋の道が開けた!! 抜け出せた?
レンが目を開けると...そこは敵陣大将の本陣だった!!! 汗。万事休す!!!
レンはあっという間に衛兵達に囲まれた....。 どうするレン...此処で死んでしまうのか!!!

仕方ない...あの技を使うしかないな!! 出来る事なら二度と使いたく無かったのだけど!!
前に清明様に使ったら...半年間...口を聞いてくれなかったからな。汗。
レンは大きく息を吸い込むと..鼻を摘まんだ。

秘術..総スカン苦!!! ぼぉわぁーん!!!

レンに襲い掛かろうとした衛兵達が一斉にもがき苦しんだ? ぐぇえええ!! ひぃぃいいい!!
バッタバッタと衛兵達が倒れて行く...。 ぐるじぃいいいい!! 目が...息が....。鼻が曲がる?
しかし...我ながら強烈だな。自分自身もクラクラする。汗。 匂いも当分落ちないし...うげっ!!

よし今なら抜け出せる...レンは最後の力を振り絞って...敵本陣を突破した♪
しかし...追っ手が来るかも知れない....レンは...走って走って走り続けた。
レンの前に...どこか懐かしい様な山が見えた。レンは山の中腹まで登ってヘタり込んだ意識も朦朧としいる。 仰向けになり空を見ている内に眠り込んでしまった。

どれ程の時間を眠ったのだろうか? 何やら妙な気配を感じる? こちらを見ている? 敵の追ってか?
レンは気付かれぬ様に薄目を開けた.....。うわぁあああああ!! 得たいの知れない大きな顔が!!
レンはビックリして飛び上がった!! えっ? 熊?? 白と黒が混ざった..見たこともない熊だ!! 
レンは攻撃される前に攻撃を仕掛けた....が? あれっ? 交わされた..可笑しい...何度攻撃してもコロリコロリとかわされる!! レンの攻撃が当たる瞬間..この熊らしき奴は...円を描いて交わしているのだ!!
これだけの大きな体なのに猫パンチ一つも当たらないなんて? 俺は疲れているのか..それともこれは夢なのか? レンが試行錯誤している時...熊らしき得たいの知れない者が喋った!!! 二度ビックリ!!
熊らしき者「おい...小僧...心配して顔を覗きこんだら...粋なり攻撃してくるとは何事だ!!!怒
相当な剣の使い手の様だが..其の爪でどれだけの尊い命を奪った!!! 」
レン「俺は誰の命も奪ってはいない....大切な師匠との約束で...この爪の攻撃はほぼ峰打ちだ!!」
熊らしき者「それは良かった..良い心掛けじゃ...さぞかし立派な師匠であったのであろう。お前...名前は何と言う。」
レン「俺はレン!! 師匠が付けてくれた名前だ。」
熊らしき者「レンか...良い名前じゃ!! わしの名はパンだ!! 若い頃はパン将軍と呼ばれていた事もあったな。笑 しかし...ながい間...一人で暮らしてきたが...こうして草木以外と話すのは何年ぶりかのー? お主..大分..疲れているみたいじゃな!! 元気が出るお茶を入れて新是よう...付いて参れ!笑」
レンはパンの後ろを付いていった。こうして歩くパンの後ろ姿を見れば....隙だらけなのだが!?
パン「レンよ....今..わしの後ろ姿を見て隙だらけだと思っただろう!」
レン「えっ? 心の中を読まれている?」 
パン「レン....いつも張り詰めていたら...何個...体があっても持たない。お前が隙だと感じているのは...わしの余裕じゃよ♪ 心も体も遊び心が必要なのじゃ!! 切羽詰まった状況からは本質が見えない..大切なのは楽しむ心..広い視野..そして..心の中から本当に好きだからこそ可能な集中心!!
まっ...簡単に言えばメリハリじゃな!!笑」
レン「はぁーああ?」良く判らないが...凄い方みたいだ? 見た目で判断出来ないな。
パン「さぁ...着いたぞ♪」 竹林に囲まれた中に...小さな屋敷がポツリとある。
レンは晴明と暮らした竹林の屋敷を思い出した晴明様の屋敷と比べたら随分と小さいが..周りの壁が竹で織られている? 屋敷と言うより檻みたいな。汗。 暫くするとパンがお茶を持ってきた。
パン「これはわしが独自にブレンドした十六茶じゃ♪ ほれ..飲んでみろ!」 怪しげな薬草の匂いがプンプンする? 飲んで大丈夫なのだろうか?
レンは覚悟を決めて一気にごくりと飲み干した。  体が燃えるように熱くなってきた? うげげ。
しかし....体の中から気力が湧いてくる!! うぉおおおおお!!!
パン「ぬふふ..元気が出てきた見たいじゃな!笑」
レン「はい...有り難う御座います! 今からはパン師匠と呼ばせて下さい♪汗。」
パン「パン師匠か...。弟子は取るつもりは無いが...これも何かの縁か? よかろう♪ では師匠としてこれまで...わしが辿ってきた歩みを聞かせて新是よう♪ぬふ♪」
レン「はい...師匠...是非ともお聞かせ下さい!!」 レンはパンに頭を下げた。

レンはこの後...辛くて長い地獄の様な話を永遠と言う文字が頭の中をこだまする程..聞かせられるとは夢にも思っていなかった。遂に有り難くも恐ろしい...パン師匠の奇想天外な馬鹿話しが炸裂するのである。    
            おわり

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其ノ拾一

2017年07月19日 | 猫魂外伝 舞闘戦記編



レンは今...広大な大地が広がる異国の地にいた。そして目の前には数えきれぬ程の軍勢が.....。
倒せど倒せど数は増えるばかり.....。太閤が送った数千の兵も今では数百人。
兵は次第に山林へと追い込まれて行った。 幾度も援軍を要請していたがなしのつぶて?
援軍どころか武器の供給もない...ボロボロな鎧に刃こぼれした刀。食料の供給もままならず..各々の兵士達が自ら調達しなければならない始末。
軍隊長「ふぅーう。此処まで来れば安全だな。皆...疲れを癒せ!! しかし...逸になったら退去命令が出るのだ。援軍も寄越さず無謀にも程がある....死ねと言ってるのか...クソッ!!! 守るべき者がいる場所だから命懸けで戦うのだ!! 何も異国の地まで足を運んで死ななければならないのだ!! こんな所で死んでたまるか.....。」 この男...名前を加藤と言う...第一回の遠征の時から戦っている。
虎に襲われた時に逆に退治したことで部下からの信頼も厚い。
食料調達班の帰りが遅い...何か有ったのか? そんなおり...大きな声を上げて...食料調達班がこちらへ走ってきた。
調達班「ひぇええええええ!!!」 その後ろから大きな物体が? えっ? 虎!!

調達班が虎の縄張りに足を踏み入れたのだ。
軍隊長「俺に任せろ!!」 戦い続けて...まだ何も食べていない。足腰に力もない...ただ部下を守らなければと言う一心が彼を震い立たせているのだ。 そんな軍隊長にレンが神通力で言葉をかけた。
俺に任せて下さい....隊長は皆を.....。

レンはゆっくりと虎に近付いた...虎の目を静かに見つめながら。

ガァルルルルーゥ!! 虎はレンを威勢した!! レンは気にせず...ゆっくり...ゆっくりと近付く。
虎とレンの間合いが狭まる。 虎がレンの瞳を睨んだ...その時....虎がレンの瞳の奥に何かを感じ取ったのか!! レンに対する威勢が止まった。それどころかレンの前にひれ伏したのだ。
虎はレンの瞳の奥に白虎と言う大きな存在を感じ取ったのかも知れない。香と言うレンの母の存在を.....。
レン「悪かったな...縄張りに入り込んでビックリさせて。お前...お母さんだな! 母親の匂いがするよ。 そうだ...迷惑かけたお詫びに...これを子供達に上げてくれ。」 レンはそう言って虎に何日か前に支給された...ビーフジャーキーの様な薫製の肉を差し出した。 虎は肉をくわえると森の奥へと戻って行った。
もし..この時..警戒心が強く子育てで神経が荒立っている虎と戦えば...数人の大切な部下の命が失われただろう。 軍隊長はレンの傍に寄ってきて...ありがとう...と....深々と頭を下げた。
これはレンがもっこり山から異国の地へ来て...二年が過ぎようとしていた時の出来事である。
約束の期限は後一年...それが過ぎれば...戻れるのだ。熊鉄やリュウ...そして鈴は元気で居るだろうか...毎日が戦いの日々...疲弊した体で何とか乗り越えてきたのは三年後の再会と言う微かな希望が有るからにほかならない。 

その頃...鍋島藩に三年の奉公することになった鈴と言えば。 これと言って..何不自由も無く...約束通りに三食昼寝付きで過ごしていた。笑
些細ないざこざやもめ事は在ったが....いざとなればそこは鈴も山猫!! 声を少し荒げてシャーアァアと威勢すれば!! 何事も無かったかの様に治まった。ほげ。
ただ...跡目争いを目論む者達にとっては目の上のタンコブ。鈴はとても邪魔な存在だった。
目論む者「誰か..あの忌々しい山猫の首に鈴を付ける奴はおらんのか!!怒」
この男..鍋島藩の二大家老の一人。 名前は疲労新右衛門 珠姫様寄りの家老の過労と争うもう一人の家老である。
お付きの者「名前に鈴は付いてるんですがね。笑」
疲労「笑っている場合か...何年も欠けて少しずつ...珠姫の食事に毒を混ぜて弱らせて来たのに最近どんどん元気を取り戻しているではないか!! 」
お付きの者「実は最近...珠姫様の食事の半分以上は..あの山猫が食べているのです!! ただ..毒味をさせているとも思えないのですが? それは美味しそうにむしゃむしゃと....。汗。」
疲労「このままでは拉致があかん。もっと強い毒を食事に混ぜて食べさせるのだ。あの山猫共々一気に葬り去ってやるのだ。ぐふふ。」
鈴と一緒にいるようになってからドンドン元気を取り戻してきた珠姫は感謝の想いを込めて鈴に退屈しないようにと金魚が入った水槽を部屋の片隅に置いた。もっこり山ではヤマメやイワナ等しか見たことが無かった鈴にすれば綺麗な体で優雅に泳ぐ金魚に目がくぎ付けになった。余りにも可愛いので水槽の上から頭を撫でようと何度も試みた。ぶひ。
鈴が鍋島に奉公してから二年半...兄様のお土産...何を持って帰ろうかしら? そんな事をしばしば考え始めた頃に事件が起こった!! 
それはいつもの様にいつもの食事が珠姫の前に運ばれて来た時である。
珠姫「いつもより豪華で美味しそうね♪」
奥女中「姫様...最近元気になられてきたので...もっと元気になられる様にと...ほほほ。」
その時...鈴の鼻がピクリと動いた!! 沢山の食事の中にひっそりと置いてるお吸い物。
鯛の焼き物にはいつもより多目の岩塩が降られている。塩分が多いと喉が渇く。
お吸い物に浮いている三つ葉は実は三つ葉を型どったトリカブトだった。毒素がひたひたと吸い物にしみだしている。 鈴はもっこり山で有りとあらゆる山草を採っているのだ。
鈴「姫様...お吸い物は飲んじゃ駄目!!!」そう...珠姫に神通力で伝えると...お吸い物のお碗をくわえ..金魚の水槽に放り込んだ!! 暫くすると優雅に泳いでいた金魚達が痙攣をお越し...ぷかりぷかりと浮いてきた。
奥女中「己ぇえええ!! この山猫がぁあああ!! 怒!!書くなる上は...姫様...お命頂戴!!!」 奥女中は短刀を振りかざして姫に襲い掛かろうとした!! うがぁぁああ!! 血しぶきが飛び散る!! 珠姫の間に鈴が体を入れて防いだ。鈴の純白の毛並みが真っ赤に染まっている。更に襲い掛かろうとした奥女中の手に鈴が力を振り絞って噛みついた。 一瞬の事で気が動転した珠姫だったが気を取り戻し...力のの限りの大きな声で助けを呼んだ!! 誰かぁあああー!! 早く早く!! お願い...早く助けて!!!
珠姫の悲痛な叫び声を聞き付け....家老の過労を初め..大勢の家臣が珠姫の部屋になだれ込んで来た。
過労「姫様ぁあああ!!!」 奥女中は直ぐ様取り押さえられた。
珠姫「過労....私より鈴を....鈴を....早く早く...助けて...お願い絶対に助けて...お願い...うわぁーん。」

鍋島藩に人獣問わず..全ての医療の者達が集められた。幸いな事に一命だけはとりとめたのだが..。
鈴は短刀で数ヶ所深く切りつけられていた。足と脇腹..そして最初に切りつけられたのは顔面だった。右目に消せないほどの大きな刀傷を負ってしまった....。 熊鉄や他の山猫達も...皆..可愛いと言ってくれたパチリとした大きな澄んだ瞳も.....跡形もなく。
珠姫は自分が鈴を鍋島藩に連れて来たばっかりにと責任を感じてか何日も啜り泣いていた。
数日後..そんな珠姫の元に鈴がやって来た。 鈴は珠姫の心に語りかけた。
鈴「姫様..私..ちゃんと珠姫様警護の役目...果たせたよね! 姫様が泣いていると..私...役目を果たせたのか自信が無くなっちゃうょ..。 だから泣かないで...笑って...私をぎゅーっと抱きしめて誉めて♪
私は山猫よ...人間が思っているより...ずーっと強いのよ♪ だから笑って!」
珠姫「鈴...鈴ちゃん...ごめんね..本当にごめんね!! それに...笑顔で抱き締めるには少し時間が掛かりそう。」 珠姫は泣きながら...鈴を強く抱き締めた。
その後..密かに鍋島藩乗っ取りを目論むでいた..家老の疲労一派は断罪されて鍋島藩を追われた。
そして...鈴が鍋島藩の奉公を終える時を迎えた。
鈴「姫様..三年間..お世話になりました。姫様と一緒に過ごせた時間...とっても楽しかったよ♪ もっともっと姫様と一緒に居たいけど..この体じゃ..警護は出来ないからね。てへ♪ 沢山のお土産..有り難う御座います。もっこり山迄の籠まで用意して貰って。では...。」
珠姫「鈴ちゃん...何か困ったことが有ったら直ぐに教えてね...私..直ぐに飛んで行くから!絶対よ♪」

こうして..鈴を乗せた籠は..もっこり山への帰路に着いた。もっこり山へと近付く程に鈴の瞳から大粒の涙がこぼれだした。色々な想いが頭の中を駆け巡る。やっと帰ってこれたと言う安堵の気持ちもある。でも...鈴の心の奥底は帰りたく無いと言う想いのほうがどんどん膨れ上がっている?
本人にも誰にも伝えた事は無いが...鈴はレンの事が大好きだったのだ。三年前の自分ならレンと飛びっきり笑顔で再会出来ただろう....でも今は.....。もっこり山へと近付く程に...とめどもなく涙が溢れる。 そんな鈴の想いを知ってか知らずか....当のレンは今...何処に?


             おわり


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