英語の発音記号をたくさん見ていると、ごくまれに、発音記号自体に明らかな間違いがあることに気づきます。
英語ネイティブの発音する音声と比べると、発音記号が合致しないことがあるからです。
英語の発音記号は、英単語によっては発音方法がたくさんあるため、そもそも1つではないのは知っています。さらにイギリス英語やアメリカ英語では発音方法が違うため発音記号がいくつも書かれていることがありますが、それらを考慮しても、どう考えてもあきらかに不自然な発音記号があるのです。
どう不自然かというと、本来は「e」の音であるべきものが、「I」の記号で記されているケースです。本来は「エ」の音であつもべきものが「イ」の音で表現されているのです。しかもこの問題は、いつも第二音節で発生しています。
英単語では「challenge」「magnet」などの発音記号がそうです。
記されている発音記号にそって発音した場合、カタカナ英語的にいうと、「チャレンジ」が「チヤリンジ」、そして「マグネット」が「マグ二ット」と発音することになるのです。しかし、ネイティブの音声を聞くと「チャレンジ」「マグネット」のごとく発音してします。
ご興味のある方は、ネット辞書で「challenge」「magnet」を検索し、音声をお聞きになってください。日本企業が運営する英語辞書サイトでも、海外企業が運営する英語辞書サイトでも、これらの英単語の場合、音声と発音記号が一致しないことがわかります。(2017/07/17時点)
では英語の発音に「エ」の音はないのかといえば、「Excuse me」や「egg」でちゃんと「エ」の音は使われているのです。「エ」の音があるにもかかわらずなぜか「イ」の音を使っているのです。英語ネイティブはちゃんと「エ」の音で発音しているにかかわず、発音記号ではなぜか「イ」の音で発音するように書かれているのです。
このように、英語の発音記号にはまれに間違いがあり、それは「e」と「I」の発音記号の取り違いなのです。
発音記号を選定した当時の言語学者が何を考えていたのかはわかりませんが、もしかするとアルファベットには「E」の文字がある一方で、単独では「エ」の音がないため、このような過ちを犯したのではないかと推測しています。
発音記号の「e」つまり「エ」の音は、アルファベットでは「イー」と発音します。しかし、「イ」の音は発音記号では「I」の記号で表現されます。「わたしは」の意味である「I」は、発音記号では「aI」の発音記号で記されることからもわかるように、「イ」は「I」なのです。
おそらく本来は英語の発音記号の「e」で表されるべき「エ」の音は、どこかの言語学者がアルファベットの「e」「イー」と混同し、「エ」の音を「イ」の音を表す「I」の発音記号を使うようになったのではないかと思います。この問題はなぜか第2音節においてのみ生じますが、発音記号を選定した言語学者は、第二音節の発音記号はとてもいいかげんに考えていたのでしょう。
このように、英語の発音記号は「e」の音と「I」の音が間違って書かれていることがあります。そのため、ジェット機式発音カタカナ英語では、それらの発音記号を修正して使用しています。以下のような感じです。「excuse」の最初の発音記号「e」を英単語の第二音節の正しい母音として使用しています。英語ネイティブの発音を発音記号より優先しています。
補足情報ですが、実はほとんどの英語ネイティブは、英語の発音記号を読むことができないそうです。エイゴファームの英語教材で使う音声ファイルは、専門の業者を通して英語ネイティブに制作してもらっていますが、「発音記号通りに発音してください」といっても英語ネイティブのプロのナレーターなのに英語の発音記号を読むことができず、こちらが意図していた音声が手に入らないことがあります。
英語ネイティブが発音記号を読めないという事実は最近知ったことです。それまでは英語ネイティブは当然、発音記号が読めるものと思っていましたが、実は発音記号を読めない人がほとんどであるという事実を知って非常に驚きました。
そこである日、実際に知り合いのモルモン教のアメリカ人に尋ねてみることにしました。「英語ネイティブは発音記号は読めないのですか?自分の知らない英単語があった場合、一体どうやって発音方法を知るのですか?まさかフォニックスは使いませんよね」と聞いてみたのです。
※フォニックスとは、英単語のつづりから発音方法を推測する手法であり、英語圏の小さなこども向けの教育法のことです。
すると、そのアメリカ人青年は、実に気まずそうに「実はほとんどのアメリカ人は発音記号は読むことができません。もちろんフォニックスなどは使いません。自分の知らない単語があったら、発音方法を先生に尋ねるのです・・」と答えたのです。
英語ネイティブのほとんどは、発音記号が読めないので、自分の知らない英単語があると、先生に聞くしか方法がないそうです・・
だったら、英語の発音記号の読み方を学べばいいのに・・
「ジェット機式発音カタカナ英語」「エイゴファーム」はエイゴファームが管理する登録商標です。
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