フライトシミュレーターの世界

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B767-300ERの上空引き返しと緊急着陸(2)

2017-05-17 15:17:51 | 日記

トルコのイスタンブール国際空港から米国ニューヨークのJFK空港に向かっていたBoeing 767-300ER機が上空引き返しとなり、空港近くで待機パターンに入ったところです。

防氷装置が入っています。新たな異常は起きてないようです。

エンジンの状況も変わりなしです。

速度を維持するために推力を制限いっぱいまで上げます。

すると新たな警告が出ました。乗員の酸素の量が減っていると。早く着陸しないといけません。

待機パターンを旋回中です。右回り、速度は265ノットです。

燃料を投棄していくと機体が軽くなり、フラップ・スラットなしの下限速度も下がってきます。そこで飛行速度も下げていきます。260ノットに減速します。スロットルを少し絞って減速します。

260ノットに減速しています。待機コースを大きくはみ出しています。自動操縦で飛んでいます。バンク角は自動で20度になっています。

推力もEPRで1.44ぐらいで速度を維持できるようになりました。それでもまだN1、N2は98%です。

燃料投棄をしていますが、投棄燃料の描画はないようです。

下から見上げても主翼の先端から出る燃料は表現されていません。

さて、待機が終わればイスタンブール国際空港(LTBA)に緊急着陸です。着陸は離陸滑走路より長さが長いRWY35L。滑走路の延長線上のERMANへ直行してILS進入です。

TURKOは空港の南西に位置します。

そして進入チャートです。ILSDMEアプローチ35L。ILS周波数は111.50、識別符号はISEF、コース354度。ミニマム360フィート。ゴーアラウンドの高度は5000フィート。着陸滑走路の標高は102フィート。ERMANはILSに付属したDMEで10.6マイル。

LEGSページにこのように入りました。TURKOを出てERMANに直行します。方位75度で57マイル。2700フィートまで降下し、そこから進路を352度に変えてILS進入です。

プログレスページにもLTBAまでのルートが入りました。

現在の重量は165.8トン。燃料投棄が進むにつれて次第に下がっていきます。

機体内外の気圧差はゼロになりました。着陸地の標高をセットします。

さて、センタータンクが空になりました。燃料投棄完了です。センタータンクの燃料ポンプを止めます。

センタータンクの燃料ポンプがオフになりました。残燃料36.8トン。これ以上は飛行して減らすしかありません。しかし今日はエンジン火災で1発エンジンが止まっていて、速やかに着陸する必要があります。

機体が軽くなるにつれ、速度を維持するための推力も下がってきます。

防氷装置を止めます。

酸素の量は減り続けています。

燃料投棄ノズルをオフにし、スイッチもオフにします。

FMSでTURKOでの待機を終わりにするようにARMします。待機コースを回りながら次のポイントへ離脱できるところまで飛び、待機コースを離脱します。

速度は245ノットまで下げました。軽くなったのでこれで十分です。2700フィートまで降下します。FLCHボタンを押します。

しかしあまり動きが良くないのでV/Sでの降下に切り替え、ND画面を見て降下終了ポイントの緑色の半弧の位置を見ながら500フィートでの降下にしました。与圧が漏れているのであまり降下率が大きいと耳に大きな負担がかかるはずです。

まだ待機パターンを回っていますが降下を始めます。次にTURKOに来たら待機コースを離脱します。ここまで離陸から1時間1分。

結局重量は160.4トン、最大着陸重量を15トン上回っています。この後の飛行で幾分か燃料が減って、オーバーウエイトでの緊急着陸になります。進入速度はフラップ20度の162ノット。滑走路の長さは3000メートルあります。油圧もブレーキも異常は出ていません。片側のリバースが効かないだけです。3000メートルの滑走路で十分止まります。

ときどき降下率を動かして最終進入開始地点の手前で2700フィートになるようにします。

順調に降下を続けています。ERMANで左旋回して最終進入に入ります。

客室高度は次第に下がっていきます。ただ与圧漏れがゆっくりなので機体の気圧の変化よりも客室の高度の変化が遅くなり、気圧差がマイナスになっています。すなわち機内の気圧のほうが低くなっています。

ND画面上に着陸空港から10マイル、30マイルの円を描きます。

このような円が描かれます。

ILS周波数とコースをセットします。

雲の下に出ました。左手に空港が見えています。

ボスボラス海峡の入り口です。たくさんの船が見えます。

ERMANの8マイルほど手前で2700フィートになりました。スロットルをマニュアルで操作して速度は引き続き240ノットを維持します。

10000フィートより降りると客室高度の警告が消えます。

ILSの受信が始まりました。識別符号ISEFが聞こえます。グライドスロープとローカライザーの針が出てきました。フラップを出しながら減速を始めます。

識別符号を確認したのでILSの音声の受信を止めます。

QNHは3021。離陸後1時間16分。エンジン火災が始まってから59分。

APPボタンをプッシュ。すぐにオートパイロットが3つ自動的に入ります。

するとまたサイレンが鳴ります。乗員の酸素が少なくなったと今度は警報。早く着陸する必要があります。

しかしまだ酸素は1096あります。減圧開始から700ぐらいしか減っていません。

最終進入コースに乗りました。フラップを下げながら減速していきます。

スピードブレーキをARM。

ゆっくり減速していきます。正面に滑走路が見えています。

既にギアは出ています。安定して降下を続けています。

まもなく着陸のアナウンス。

ゴーアラウンドの高度を5000フィートにセット。速度は160ノットを目標にします。先ほどよりいくらか軽くなっています。

ところが160ノットに近づいてきて推力が上がると右のエンジンだけ推力が上がりますから機首が大きく左に振られます。ラダーを踏み込んで機首を直す操作がオートバイロットでは行われないようです。これでは着陸できません!

すぐにオートパイロットを切ります。オートスロットルは最初から切れています。

右のラダーを踏み込み、マニュアルで機体を立て直します。まもなく着陸です。左側のエンジンが止まっていますからやや右に傾いています。3度ぐらいでしょうか。風も右前方からの横風。

外から見るとこんな感じです。結構傾いています。

無事着陸しました。リバースは片側だけですがよく効きます。誘導路に入ります。離陸から1時間20分。異常発生から63分。

駐機場に向かいます。

APUはすでに動いています。着陸灯、ストロボ灯をオフ。

トランスポンダもスタンバイ。

着陸後のアナウンス。

駐機場に到着しました。

エンジンをカット。

油圧をオフ。

燃料ポンプもオフ。

ビーコン灯をオフ。

ドアをマニュアルにという指示。

降機のあいさつ。乗客と貨物は代替機で改めて出発することになります。

降機が始まりました。

グランドハンドリングを取り付けるとにぎやかになります。

結局このようなコースを飛びました。待機は待機コースに入るまでの周回を入れて3周しました。

拡大してみるとこうなっています。やはり速度オーバーでコースを回っていますからかなりはみ出しています。

降機が終わったようです。操縦室の扉を開けます。

IRSの位置の狂いを見てみます。ほとんどありません。

IRSのスイッチをオフ。

降機は終了しています。機体を修理、メインテナンスしてから降機します。

メニューのMAINTENANCEボタンを押すとすべての故障が一瞬で直り、オイルや酸素など足りなくなったものが補充されます。

はい、メインテナンスが終わりました!

酸素も補充されています。

では降機します。

というわけで、B737-300ERの上空引き返しと緊急着陸が無事終わりました。この有償機体はこうした故障の時の対応が充実しているといわれます。いろいろ試してみるとおもしろいでしょう。

それにしてもこれでオートパイロットなしに飛ぶとなると飛ぶだけで他には何もできないと思います。これでオートスロットルも動けばかなり楽になります。

なかなか迫力がありました。

(おわり) 

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