日々、思うことをサラサラと。

日頃、イイな、とかおかしいゾ、とかキレイだなと思うことをサラサラと書き出してみたい。

その行方は、その動機は

2017-04-19 | 美術展・本
 
  「失踪者」上・下 シャルロッテ・リンク(ドイツ)

ミステリではあるけれど謎を解く以外に、各登場人物のそれぞれの来し方の事情を
実に丁寧に掘り下げて描写されており、各人物の心情にどっぷり浸かることができる。
他作品には資料の披瀝に枚数を費やす書き方に展開を早く読ませてとイライラすることもあるが、
この作品はほとんど全ての人物の心理描写を丁寧に書き込んであるのでミステリーの部分以外にも
十分心寄せて読むことができる。

ロンドンの空港で悪天候のため運行中止。異様に途方にくれる若い女性に若手で有能な弁護士は
救いの手をのべる。そこから物語は動き出す。
その女性は翌日失踪してしまうが、自分の結婚式に招待したがために”失踪事件”が起きて
しまった元ジャーナリストのロザンナは、5年後、失踪事件を題材にした仕事の依頼を受ける。
このロザンナがまさにジャーナリストたる職業を天職とするかのような思考の持ち主で、迷路を
瞬時に解くような明解な頭脳と紆余曲折を経た経験値から導き出す事件解決への回路がすっきり納得がいく。

長編(約800ページ)だが、読み終わるのが惜しくなる。ずっとロザンナと対話していたくなる。
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