はまあるきの東屋

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小型人種「ホビット」

2015-12-21 21:34:35 | 読書


小型人種「ホビット」の実話に関心はありませんか?
以下の本の紹介をさせていただきます。

 ホモ・フロレシエンシス(上)
<1万2000年前に消えた人類>
マイク・モーウッド、ペニー・ヴァン・オオステルチィ著
馬場悠男(ひさお)監訳
仲村明子翻訳
970円+税
日本放送出版協会
2008年

 ノンフィクションの「ホビット」発見物語です。
 フィクションより面白く、2回一気に読み直しました。
 古人類学上50年に一度の大発見といわれています。
「ホビット」はホモ・サピエンスと同じ時代に生存していたことのある、
第四の人類、ホモ・サピエンスの兄弟です。
第二の人類はネアンデルタール人で、第三の人種はデニソワ人です。
第二と第三の人種はホモ・サピエンスと混血し、
現在の人類に数%の遺伝子を残しています。
以下に簡単に箇条書きにして紹介します。


① 二〇〇三年、インドネシア、フローレンス島リアン・ブアで「ホビット」の
ほぼ完全な骨格(LB1)が見つかった。LB1は1万8000年前に死亡していた。
② 「ホビット」は9万5000年前から、わずか1万2000年前まで
インドネシアのフローレンス島で生存していた。
③ 身長は約1m、大脳の大きさはたったの380ml(チンパンジー並み)。
しかし、前頭葉と側頭葉が比較的に発達していた。知能が発達し、石器を作っていた。
④ 発掘はニューイングランド大学、マイク・モーウッドが企画し、
インドネシア国立考古学研究センターとオーストラリア・ニューイングランド大学の共同で進められた。
⑤ 2001年、まず人間の橈骨と思われるものが見つかった。
⑥ マイク・モーウッドは、オーストラリア・リサーチ・カウンシルに助成金を申請し、
古生物学者、年代測定専門家、植物遺存体研究者、動物化石専門家、
石器研究家、遺跡環境研究家などに協力を計画した。
⑦ 2003年8月10日、リアン・ブアのセクターⅦで深さ6メートルの所で、
最初は子供の骨と思われた(LB1)が見つかった。
⑧ 2004年10月科学雑誌「ネイチャー」に最初の論文が掲載された。
⑨ 二つ目に発見された下顎骨は他のより小さな成人(LB6)のもので、
1万5000年前の居住層からのものだった。
⑩ ニューイングランド大学の古人類学者ピーター・ブラウンによると、
LB1は200万年前のホモ・ハビリス(タンザニア)よりも原始的な特徴を持っているという。