碧田直の いいじゃないか。

演劇ユニット、ミルクディッパー主宰の碧田直が、日々を過ごして、あれこれ思ったことを、自由気ままに綴ります。

無題そのにひゃくさんじゅうはち

2016-12-12 13:03:33 | 日々
朝からひと騒動。
いつものように六時に出勤し、一通り朝の仕事を済ませて事務所に戻ると、同僚二人が怒鳴りあいの大喧嘩をはじめていた。
よくよく観察してみると、女性の同僚が、男性同僚に、一方的にがなりたてている。どうやら、他の曜日で仕事をしている別の同僚に対して、その男性同僚が甘いことを怒っているようだ。

それはわかったが、そもそも事の発端が何なのか分からないし、第一、自分が入っていない曜日のことなど興味もないので放っておこうとしたら、女性同僚が、俺に男性同僚について愚痴りながら、あろうことか同意を求めてきた。
男性同僚はといえば、背を向けてはいたものの、怒りがふつふつと沸き上がっているのが分かる。話を聞いていくと、どうやら男性同僚に若干の落ち度があるのは確からしい。
が、ここで俺が全面的に女性同僚の味方をしてしまうと、男性同僚は完全に孤立してしまって、最悪の場合、仕事を辞めてしまうかもしれない。

どうするか決め兼ねていた矢先、男性同僚が机を叩いて立ち上がり、扉を勢いよく閉めて出ていった。俺はトイレに行くふりをして男性同僚を追い、一方的に責められた男性同僚の気持ちに十分理解を示しながらも、多少の落ち度はそちらにあったのだからと、出来るだけ柔らかく話そうと努めながら、早く女性同僚に謝った方がいいと諭した。
男性同僚は怒りが収まったらしく、了解してくれて事務所に戻り、女性同僚に謝罪したらしい。あとで女性同僚が教えてくれた。
それからしばらく、女性同僚の愚痴を聞き続け、ようやく気が済んだようで、いまはおとなしくしてくれている。

若い頃は、どちらが正しいか間違っているかが、行動する時の判断基準だったが、いまはむしろ、どうやれば波風を最小限に食い止めて、集団を保っていくかに力を注いでいる。たいていの場合、どちらも少しだけ正しくて、少しだけ間違っているからだ。

男性同僚は、別の女性同僚に甘い。結果、別の女性同僚は好き勝手に仕事を休んだり、他の人に迷惑をかけたりしている。それは悪いが、しかし、ほぼマンツーマンの職場で、辞められたら困る、と考えるのは仕方ないし、休まれた分は自分が頑張れば、と思うのも致し方ない。
女性同僚は、容赦がない。熱くなりやすい性格だから、とことん相手を追い詰めてしまう。言葉遣いも悪くて、品がない。だから、内容が全然届いてこないで、反発心だけが沸きあがってきてしまう。いくら正しくとも、これではダメだ。彼女はやり方を間違えている。

いまは、自分が調整役にならなければ。この歳になって、仲介者こそが一番大変なのだと実感している。感情的にならず、理と情でもって、どちらか一方が孤立しないように、俺はどちらとも、手をつないでおこう。
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