碧田直の いいじゃないか。

演劇ユニット、ミルクディッパー主宰の碧田直が、日々を過ごして、あれこれ思ったことを、自由気ままに綴ります。

無題そのごじゅうなな

2016-06-14 16:02:05 | 日々
雨から一転して晴れ。梅雨入りしてからもあまり雨が降っている印象がない。出かける時にはありがたいが、水不足も気にかかるので、俺が外を出歩いてる時には止んで、それ以外でしっかり降ってくれるようお願いしたい。

さて、昨日はアリについて、ちょっとだけ書こうと思ったところが、結局ちょっとでは済まなかった。よくよく考えてみれば、プロレス者でボクシング好きが、アリ猪木戦について書こうとすれば、ちょっとで済む訳はないのだ。自分のことを分かっていない証拠である。自らに猛省を促したい。

では、帯状疱疹と言われてからの、翌日の話から。

月曜日。
起きて鏡を見たところ、左目まぶたや周りに出来ているぶつぶつは、更に大きくなっていて、眉間に出来ていたヤツも巨大化して、第三の目みたいになってしまっている。
痛みもひかないし、首すじに出来た複数のしこりも消えてない。いよいよヤバい。
行くなら皮膚科だとは思ったが、しこりも気になったので、自宅から歩いて五分の大学病院へ行くことに決める。俺の住んでいるところは、狭い地域に病院が点在していて、この大学病院が中心部みたいなところがある。すべての道は大学病院に通ず、だ。

病院内は一階が総合受付や救急、放射能などが地下にあり、ほとんどの診察は二階で行われる。
先日おばあちゃん先生に言われた通り、内科の受付に行き、整理番号を渡され、指示された通りロビーのあちこちに設置されている血圧計で血圧をはかり、席に座る。

しかし、人が多い。大学病院だから分かっていたつもりだったが、それにしてもだ。このままだと、夜まで名前が呼ばれないんじゃないか。
などと考えていると、看護師さんがやってきて、症状を尋ねられた。
『首すじにしこりがいくつも出来て、ぶつぶつも云々』と、これまで同様に話をして、看護師さんがそれをメモする。最後に俺の顔をじっと見てから去っていった。もしかして、ひとめぼれしたか……などという妄想に浸る間もなく、
『先に皮膚科へお願いします』
と言われて、皮膚科へと行かされる。

いや、実際のところ、昨日薬剤師さんに帯状疱疹と言われ、やたら心配されたので、帰宅してからネットで帯状疱疹について調べて、この病気が皮膚科の範疇なのは分かっていた。分かってはいたが、そこはおばあちゃん先生の面目というのもあるので、言われた通り内科に行ったのだ。断じて馬鹿だからではない。

皮膚科もかなりの人が待っていた。これは待つなあ……と思ったのも束の間、すぐ整理番号がモニターに表示される。予約もしてない人間なのに、こんなに早いのは、ひょっとして重病では。いやいや、たまたま空いていたんだ。なんたって皮膚科だけで四人の先生がスタンバイしてるんだから。
悪い理由と気楽な理由とが交互に浮かんでは消える。

五分ほど経ったろうか。俺の整理番号の番になる。
気持ちを出来るだけ平静に保ちながら、診察室の扉を開けた。
『帯状疱疹だね。ひどくなってる』
マスクを着けた女医さんが、クールに言う。
『ひどいですか?』
『かなり』
そうか、ひどいんだ。そぶりこそ見せなかったが、ちょっと落ち込んだ俺に、先生か更に追い討ちをかける。
『眼科、今日いけるかな?』
眼科?
『聞いてみます』
『あと耳鼻科も!』
『はい!』
そそくさと看護師さんが退室する。かなり慌てた様子だ。
『あの……』
『眼科と……念のために耳鼻科も受診してください』
『俺、悪いんですか?』
『それは検査をしてみないとわかりませんが、最悪、入院かな』
入院?
思ってもいなかった言葉に、すぐ反応できずにいると、看護師さんが戻ってきて、
『眼科、いまなら大丈夫だそうです』
『じゃ、これから眼科行って、耳鼻科行って、またウチに来て下さい』
『はい……』
事態がここにまで至れば、どんなに馬鹿でも分かる。俺の症状は重いのだ。確かに左目はほとんど開かないが、それでもまさか。茫然とする俺に、女医さんは更にクールに言いはなった。
『ウチまた来る前に、採血もしてきて』

……採血?

採血!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

明日に続く。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 無題そのごじゅうろく | トップ | 無題そのごじゅうはち »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日々」カテゴリの最新記事