直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
研究のまとめはカテゴリ『自作本』から。

レビュー:FLOWERS

2016年02月25日 | ゲーム系


『FLOWERS』をクリアしました。

ジャンルはノベルゲームでしょうか。
一言感想は「おもしろい感じ」程度です。

なにより残念なのはルートの少なさです。

正ヒロインはマユリ一人で、
準ヒロインにメガネの子が一人いるだけ。
あとはルート選択にすら入れなくてがっかりしました。
個人的には銀ポニー先輩ルートを見たかったところです。

しかもどうやら選択にも順番があるらしく、
マユリトゥルーエンドを見た後でなければ
メガネグッドエンドにはいけないようなのも微妙でした。
トゥルーエンドとはいえ、マユリトゥルーも微妙な終わり方だったのは
もっとどうにかできなかったのかと思います。

実のところ、シナリオは一本しかないと言っても
いいくらいだったのはがっかりしました。
どの選択肢を選んでも、内部のフラグポイントに変動があるだけで、
現れるイベントに変化はなく、出てくるシナリオはほぼ変わりません。

それならもっといくつかイベントの種を用意しておいて、
フラグ値でイベントを別のものにして欲しかったと思いました。
たとえばメガネラブ値を上げていたら、メガネ暴走がなくなって、
嫌なところがないままメガネトゥルーエンドに行ける、などです。

あとは双子姉妹と関わっていたら、失踪事件がなくなって
別の事件に変わるとか、失踪事件の裏側が変わるとか。

ルート分岐は微妙だったわりには、選択肢が難しすぎたのも気になりました。
推理部も、謎解きを入れていくなら、プレイヤーも一緒に考えて、
答えがわかるかわからないか程度のものにして欲しかったと思います。
もしくは、難しくするなら難しくするで、
間違えたらゲームオーバー直結ではなく、
推理はじめに戻って合うまでやり直しとかのほうが
ゲーム全体から見た雰囲気としてはあっているのではないかとも思いました。

その他の大きな問題はキャラの違和感で、
てっきり舞台は中高一貫のミッションスクールかと思ったらそうでもないようで、
主役たちも高校生かと思ったら14歳という微妙な年齢だったのが気になりました。

主役は14歳で、あんな知識を間違わずに持っているものなのでしょうか?
わたしも映画は好きと言えば好きで、
内容をメモしながらは1500本くらい見ましたけど、
せりふを確実におぼえているものなんてほとんどありません。

主役の子は父親が再婚したあとはピアノだこができるほどピアノを練習し、
微妙な生活を送ったあと祖父の家に行ったらしいですが、
それでどうやってそんなに映画を見て、覚えていられるのか疑問です。
さらに本も読み漁っているそうですが、14歳、中2か中3くらいの年齢で、
それほど自分の好みが固まって、映画も本も覚えているものなのでしょうか。

それならそうとして、そういう知識や記憶を持っている理由を、
きちんと示して欲しかったです。
嫌なことを忘れるために一日三本映画を見つづけたとか、
読んだ本の内容は忘れないとか。

主役がピアノを弾くことになるくだりもよくわかりませんでした。
たしかにたこができるほどピアノは弾いているでしょうが、
生徒のほとんどがいいとこのお嬢さんだけなら、
普通にたしなみとして主役よりも弾ける人がいるのではないでしょうか。
なぜ主役が頼まれたのかよくわかりません。

主役が隠したい過去、というのもよくわかりませんでした。
家が不仲で居場所がないと思っていることなのか、
継母に虐待されて傷が癒えないことなのか、
学校にろくに行けなかったことなのか、
なんだかよくわかりません。

一番ありそうなのは学校に行けていなかったことですが、
周りには自転車に乗れないのが普通だったお嬢さんがいるくらいですから、
海外によくいく、もしくは海外に仕事場があるような家に育ったお金持ちは、
学校に通うのではなくて家庭教師を雇って一対一で勉強するような
私学を行って、学校に行っていない子もいたのではないかと思います。
すると、それを言ったからといってどうなるものでもなくなります。

正ヒロインの子の傷もよくわかりません。
ゲーム時で14歳で、自分でも小娘と言っていました。
分別がついて自我を確立して、その上で好きになってはいけない人を
好きになってしまったというのならともかく、
自分の好感が『好意』なのか『恋』なのか『愛』なのかも
見分けもつかないような女の子が、
年上の頼れる同性を好きになってしまったことを
他人に顔向けもできないような恥ずかしいことだと思う理由がわかりません。
それくらいの年なら、年上に憧れることだって、
その相手が同性であることだって、別段めずらしくもないことでしょうに。

それを他人につっこまれたなら、
『いやー、あの人は本当に憧れでさあ』なんて言い訳するだけで、
ほとんどが『わかるわかる』とうなづいてくれるはずです。


そういうところを総合して考えると、
このゲームは設定が全部『中途半端』だったように思います。

まず、上記のように年齢や考え、知識がばらばらです。
主役たちを14歳にするのなら、
話は恋か愛かわからずにふわふわする話でよかったと思います。

もし『恋』なのか『愛』なのかで悩ませたいのなら、
主役たちの基礎年齢をもっと上げるべきだったと思います。

ゲーム内の推理部分も、はじめから自分とは違う場所にある
知識だけを求められていて、ゲームのおもしろさがありません。
ゲーム内を調べて見える、ゲーム内の事象で、
ゲーム内の問題を主役と一緒に考えながら解いていきたかったです。

探偵ゲームで、自分が名探偵ではなく助手の立場が多いのは、
一目見て全部わかってしまったら、ゲームとして面白くならないからです。
このゲームでも、自分が名探偵になるのであれば、
プレイヤー目線に近い、ヒントを言う助手的な役を出すか、
もしくは自分が助手的な立場になるべきだったと思います。

それこそ、自分が疑問を集め、車椅子の子が探偵役で答えを出してしまうとか、
もしくは車椅子の子が、『名探偵コナン』のコナン役のように、
主役に答えを導くようなヒントを与えるというのでも
キャラが生きたのではないかと、ちょっと思いました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« レビュー:牛蒡せんべい | トップ | レビュー:2016年01月あたり... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ゲーム系」カテゴリの最新記事