とりとめのない考察

最近は政治関係の発言が多めです。

安全保障から核を締め出すのは正しいのか?

2009-04-25 21:09:25 | 政治関連。
民主党の浅尾慶一郎「次の内閣」防衛担当は25日のテレビ朝日番組で、安全保障政策に関し「日本は唯一の被爆国だから核兵器は持つべきでないが、相手の基地をたたく能力はある程度持っておかないとリスクをヘッジ(回避)できない」と述べ、敵基地攻撃能力の保有を検討すべきだとの考えを示した。
発言の中の「相手の基地をたたく能力はある程度持っておかないとリスクをヘッジ(回避)できない」という部分は極めて正論であり、周辺諸国の軍事状況を見極めて日本の防衛体制を整えることは安全保障政策の基本であり、本来野党が指摘するまでも無く政府、防衛省が行っていてしかるべきことである。
ただし違和感があるのが「日本は唯一の被爆国だから核兵器は持つべきでない」という発言で、被爆したから核兵器を持ってはならないと言う理屈は筋が通っていない。
おそらく核の怖さをどの国家よりも理解しているのだからそんなものに手を染めてはならないと言うような意味合いでの発言であるとは予測できるが、民主党の「次の内閣」防衛担当とやらであるのならば、その核兵器が持つ物理的、政治的な力がどれだけ大きいかを認識した上で、どのように核兵器に対して国家が戦略的にかかわっていくかを述べるべきではないのか。
かつて自民党の中川昭一氏が非核三原則に対する議論の必要性を説いたときには、与野党の大多数とマスコミがこぞって非難をしたものであるが、本来「持たず作らず持ち込ませず」の中には議論をしてはならないなどと言う内容はないし、議論をすれば必ず核兵器を日本が持つと言うものでもないのだから、リスクヘッジを言うのなら核兵器保有の可能性を最初から放棄するのは相手側に安心をもたらしてしまう危険性が大きいと思われる。
なにしろ中川氏が核の議論を行うべきと発言したときには、当時のライス米国国務長官が即座に反応し、日本は米国の核の傘に入っているのだから安全であると発言させるほどの効果があったのだし、また最近でもロシアの新聞に、北朝鮮が日本を挑発することで核兵器を持つことを懸念する記事があり、それは日本が核を持つことでアジア諸国が連鎖的に核を持つのではないかという理由であったのだが、裏を返せば国家間のパワーバランスが大きく変化することへの危惧である。
これは新聞の記事であるが、もしもロシア政府が同様の懸念を示してきたならば、日本が核を持たないことによる危険性に対する担保をロシアはどのように支払うのかと問いかけ、少しでもなんらかの政治的な譲歩を求めることこそ政治家の役割であろう。
国家の安全を守るためには、まずは全ての議論を放棄しないことから始める必要がある。

ジャンル:
政治
キーワード
安全保障政策 アジア諸国 パワーバランス ロシアの新聞 敵基地攻撃 テレビ朝日 浅尾慶一郎
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