ナンシー・Chang!のおいし~生活

湘南(住まい)&東京(勤務地)で見つけた、あんなこと、こんなこと。

シング・ストリート 未来へのうた/160722

2016-07-24 05:36:14 | おでかけ
1980年代半ば、見るもの聴くものすべてが新しかった。
わたしにとってすべての始まりだった。
できることならあの頃に帰りたい!




『シング・ストリート 未来へのうた』観てきましたよ。

1985年当時のダブリンの大不況ぶり、主人公の境遇の悲惨さ(父の失業、両親の離婚、学校でのいじめ…)はあまり深刻に描かれていないので、映画というより長いMVを観た印象だけど、逆にそこが良かったのかなぁ。

なにもかも上手くいきすぎで夢物語のようだけど、映画の中の風景は間違いなく1985年だった。
この映画はあの時代を生き、愛したひとが作っていることに意味があるのだと思う。

ヒューマントラスト有楽町で買ったサントラ、毎日ずーっと聴きっぱなし。
映画館ではデュラン2の「リオ」のイントロで涙腺が緩み、The Cureの「イン・ビトウィーン・デイズ」あたりからずっとうるうるしていたのだけど、となりの1人で観に来ていたおじさんがマジ泣きしているのに気づいてしまったら、もう涙が止められず。。。

In Between Days/The Cure
帰って来いよ 頼むから
このまま離れて行かないでくれ
戻って来てくれよ 今すぐに


主人公がひと目惚れした女の子の気を惹きたくてバンドやって、ロンドンで流行っている音楽に触発されて、作る曲もスタイルもコロコロ変えていくところが微笑ましかった。

引きこもりのお兄ちゃんブレンダン役のジャック・レイナーがすごく良かった。
個人的には助演男優賞あげたいくらいの好演。長髪に不精ヒゲは、ジョン・カーニー監督の「ピンク・フロイドっぽく」というリクエストに応えた「役作り」だそうですよw

Drive It Like You Stole It(Official Video)
これはきみの人生 どこにでも行ける
盗んだ車でぶっとばすように


プロムをイメージしたMVを撮影する時の妄想映像が大好きなのだけど、監督自ら「一番気に入っている」と言っているようなので、名シーンであることは間違いない。
悪の権化みたいな校長先生がダンスフロアで側転決めていたり、離婚する両親が仲睦まじく踊っていたり、チンピラに絡まれているヒロインをバイクで颯爽と乗込んできたお兄ちゃんが救ったり・・・主人公の理想の世界があまりにも現実とかけ離れていて、映像のラストでなんともいえず悲しくなる。

夢に向かい共に走り始めるコナーとラフィーナが飛び出したのは大荒れの海。背中を押したお兄ちゃんのガッツポーズ、雨風に打たれビショビショの2人の笑顔、マルーン5の「Go Now」、「すべての兄弟たちに捧ぐ」という監督からのメッセージ。。。この後どんなことが2人に起こるのかはわからないけれど、大きな夢を叶えるためにがむしゃらに突き進む姿は潔く尊い。

フレッシュなキャストたちの溌溂とした演技、音楽のパワーと疾走感に圧倒される佳作。

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『シング・ストリート 未来へのうた』
(2015年/アイルランド・イギリス・アメリカ合作/カラー106分)
監督:ジョン・カーニー
出演:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、ルーシー・ボイントン、ジャック・レイナー、エイダン・ギレン、マリア・ドイル・ケネディ 

公式サイト:https://gaga.ne.jp/singstreet/

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